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【インタビュー】埼玉県知事・大野元裕さん|2026年は“5か年計画”の総仕上げ。未来への基盤をより確かなものへ

  • 2025.12.28

埼玉県知事として2期3年目をまい進中の大野元裕さん。今年一年の振り返りと来年の展望について聞きました。

出典:リビング埼玉Web
出典:リビング埼玉Web

【 2025年振り返り 】 課題と成果が交差した一年。様々な埼玉モデルが全国へ

2025年を振り返る上で、まず八潮市で発生した道路陥没事故は決して忘れられない出来事です。亡くなられた方への哀悼とともに、長期にわたり不安やご不便をおかけしている住民・事業者の皆さまには心よりお詫び申し上げます。復旧工事や補償を着実に進め、普段の生活を一日も早く取り戻せるよう全力で取り組みます。深く埋設されている大規模下水道は点検・調査方法が確立されておらず、現在の技術では更新もできません。いついかなる場所で同様の事故が発生しても不思議でない中、本事故の教訓や課題を国と共有し、安全な社会づくりに役立ててまいります。

一方で、明るい話題としては、5月に天皇陛下をお迎えして開催した全国植樹祭が挙げられます。「人・森・川 つなげ未来へ 彩の国」をテーマに、森林資源の循環利用や「活樹」の理念を広く発信することができました。さらに7月には、渋沢栄一翁の精神を受け継ぎ、人と企業を結びつける拠点「渋沢MIX」を開設し、多様な主体が出会い、共創を生み出す環境づくりを進めています。こうした取り組みを通じ、県の未来につながる基盤をひとつひとつ築いた一年でした。

出典:リビング埼玉Web

また、他県に誇れる取り組みとしては「強い経済の構築に向けた埼玉県戦略会議」を挙げたいと思います。価格転嫁の埼玉モデルが全国に広がるとともに、県や市町村、国の支援情報が一覧で表示される「事業者支援情報検索アプリ」の開発、再配達削減を呼び掛ける「宅配を1回で受け取ろうキャンペーン」など、ワンチーム埼玉で様々な取り組みを推進しました。そして、暮らしの安心・安全の面では、警察官の大幅増員や22年ぶりとなる新警察署の設置を進め、治安体制の強化に着実な成果を感じています。

【 2026年の展望 】 「日本一暮らしやすい埼玉」実現に向け大きく前進

2026年は、埼玉県にとって「人口減少・超少子高齢社会の到来」と「激甚化・頻発化する自然災害」という2つの歴史的課題に真正面から挑む一年になります。これまで先手の施策で成果を積み重ねてきましたが、来年は「日本一暮らしやすい埼玉」を実現するための5か年計画の総仕上げでもあり、未来への基盤をより確かなものにしていきたいと考えています。

重点分野の1つ目は「DXの推進」です。県庁業務を抜本的に見直す「タスク・トランスフォーメーション(TX)」をさらに進め、「ワンスオンリー申請システム」や「埼玉県GIS」「バーチャル埼玉」などオンラインサービスを広げ、県民の皆さまが利便性を実感できる環境を整えていきます。

出典:リビング埼玉Web

次に2つ目は「安心・安全の確保」です。激甚化する風水害への備えとして、流域治水対策の推進や幹線道路網などインフラ整備を継続し、関係機関との強固な連結を推進する「埼玉版FEMA」の実効性も高め、命を守る備えを強化します。

3つ目は「こどもまんなか社会」の実現です。保育士の確保・定着支援や朝のこどもの居場所づくりなど、子育てを支える仕組みをさらに進め、安心してこどもを育てられる地域づくりを加速します。

また、県内初となる「ねんりんピック彩の国さいたま2026」の開催も大きなトピックスです。全国から約1万人が集う祭典として、埼玉の自然や食、文化を発信し、国際大会で評価を得た“おもてなし”で参加者を迎えたいと考えています。こうした取り組みを通じ、2026年を「日本一暮らしやすい埼玉」への大きな前進の年としていきます。

出典:リビング埼玉Web

困難な課題に「敢然(かんぜん)」と立ち向かっていくという強い思いで臨みます!

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