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お待たせ!女装家・満島てる子さんがメイク・ファッションのこだわりって?読者の質問に一挙アンサー!

  • 2025.12.27

はーい皆さん、ごきげんよう!満島てる子です。

パンパカパーン!
なんとなんと!あたしがこちらのSitakkeで4年間続けている連載「満島てる子のお悩み相談ルーム」。
今月で、とうとう掲載100回を突破することとなりました!いえーい!

いやはや、本当にありがたいなぁ。
これも読者のみなさんのおかげ!と、心の底から感謝しつつ。

感謝しているからこそなのですが、実はあたしこれまで、連載を続けながらずーっと心にひっかかっていることがあったの。

Sitakke
ライター・満島てる子

それが、お悩み募集フォームの中にある「Q3」の、あたしに率直に聞いてみたいことコーナー。

これ、実は今まで数多くのクエスチョンを寄せてもらっていたのに、なかなか答えられずにいたのよね。
いやはやごめんなさい!目は通していたのよん。

てなわけで今回は、連載100本突破のタイミングに乗じて。笑
溜まりに溜まった、読者のみんなからの「てる子に聞きたいあれやこれや」、色々アンサーしていこうかななんて思っています。
早速ひうぃご!

本・映画・音楽のおすすめは?

Sitakke

これねぇ、多分なんだけれど1番多かった質問だと思うのよ。
本や映画、音楽って、こころの支えになることも多いわよね。
みんな少しでも参考になる情報が欲しいってことかしら。

「辛い時に読んだり、見たり聞いたりするものはなんですか?」って訊いてくれてた人もいたっけね。

そうねぇ。どこまでみんなの「ため」になるかはわからないけれど。
それぞれさっくり紹介しちゃおうかな。

みんなにぜひ読んでほしいのは、ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』(1982年・岩波書店)。

時間をテーマにした児童文学の傑作『モモ』の作者として、日本でもとっても有名なエンデ。
『モモ』と並び立つぐらい有名な作品が、この『はてしない物語』です(映画化もされています。『ネバーエンディングストーリー』という名前に「あ!」となる人もいるんじゃないかしら)。

テーマはなんと「愛」。

読み返すたびに思うんだけれど、あたしこの本からは、それはもう絶大な影響を受けているみたい。

支配でも依存でもない、他者とおのれとの向き合い方。
均質化(エヴァの「人類補完計画」的な)にも孤立化にも陥らない、自己の確立のあり方。読み終わるころにはきっと、あなたはたくさんのよろこびであふれているはずです。

映画

2025年でいうなら、『サブスタンス』と『国宝』!

あえてこの2本については、「すばらしい」とか「いい」とかって安易な言葉、口が裂けても言いたくありません。
でも見てほしいというか、見比べてほしい。

異性愛中心的かつ家父長制に貫かれた世の中で、女が(『サブスタンス』)、あるいは男が(『国宝』)どんな苦しみを抱え続けてきたのか、視聴者は考えずにはいられなくなるはず。

ちょっとヘビーな2本なので、もし映画からポジティブな気持ちをもらいたいという人がいるなら、『アイ•フィール•プリティ』(2018)とか『スーパーの女』(1996)が個人的にはおすすめです。

音楽

ダントツで、宇多田ヒカルさん。

あたしのアップルミュージック調べだと、2025年は8404分(140時間超え!)も聞いていたらしいという。押しも押されぬあたしの歌姫です(他には椎名林檎とか、YUKI、UA、aikoとか最近よく聞いてるかなぁ)。

大好きなアニメ『不滅のあなたへ』の主題歌でもある「PINK BLOOD」は、自分の気持ちを自分でケアしたいときに特によく聞く曲。

「後悔なんて着こなすだけ 思い出に変わるその日まで」

この歌詞に、何度こころを解きほぐしてもらったかわかりません。

メイクとファッション、それぞれのこだわりは?

Sitakke
メイク道具たち!

この質問も結構来てた記憶があるわねぇ。

普段から人前に出るときは、やたら華美なメイクをし、派手めの服を着ているあたし。

やっぱり見てくださっている人にとっては、そのこだわりとか気になるいでたちなのかもしれないわね。

ご要望にお応えして(?)、それぞれのこだわりを語ってみようと思います。

メイク 「はっきりと、くっきりと。」

Sitakke

「満島てる子」モードのときとドラァグクィーン「てるまゑ•ノヱビア」モードのときと、濃淡は言うまでもなく、メイクの行程や使用する色味もかなり違ってはくるのですが。

どちらの化粧であっても毎度鏡を見ながら考えるのは、鮮明•明確であるかどうか。

ニュアンスを表現できる、美しいぼかしの効いたメイクも嫌いではないのですが、それよりも「目張り」とでも言うべきバチっとしたアイライン、輝く熱帯魚のような極彩色のアイシャドウがより好みです。

どうしてそっちが好きなのかは、あんまりこれまで考えたことはなかったなぁ。でも。

もしかしたらその「はっきり•くっきり」さによって、見る人たちが少しでも自分のことを覚えてくれたならと、あたしったらこころのどこかで願っているのかもしれません。

ファッション 「美しい!と思えるなら、なんでも着ちゃいます。

Sitakke

HBC「今日ドキッ!」の出演のときなどは、自分なりのコメンテーター像にあわせて、レトロなセットアップを着用することが多かったりするんだけれど。

どんなデザインであれ、昔から「かわいい」「かっこいい」などよりも、「美しいなぁ」という感情で満たされる服を着たい願望が強いかも。

Sitakke

幼い頃から、素敵なドレスを着たプリンセスに憧れがあって。
お姫様が出てくるおとぎ話を読むたびに、いつもその美にうっとりしていたのですが。
そのなごりが、もしかしたらファッションにも反映されているのかもしれません。

人生で一番影響を受けた人と、ターニングポイントとなった出来事は?

なるほどぉ。とっても興味深いクエスチョンね。

どうかなぁ。影響を受けた人もターニングポイントも、この35年だけでも何人も、いくつも心当たりがあるんだけれど。強いて言うとするならば……。

人生で一番影響を受けた人 プラトン

Sitakke

対話篇というかたちで、物語とも思想書とも安易に振り分けることのできない、豊かな作品をたくさん残した古代ギリシアの哲学者。
あたしの大学時代の研究対象です。

彼は美しい言葉を正しく使うということに、どこまでもこだわりがありました。

今はAIで簡単に文書作成ができます。
お悩み相談も、ChatGPTに投げがちな時代かもしれません。

それでも、言葉のちからを強く信じながら、皆さんのお悩みに対して自分なりの文言を紡ごうと、あたしが今日もこうしてタイピングを続けているのは、彼の影響が確実にあるんだと思います。

ターニングポイント 2016年

Sitakke
これは「7パウ」オープン当時の写真!

今の職場「7丁目のパウダールーム」の立ち上げを決意した年。

この年には、それまでの人生では経験したことの無いような、重大な決断をする場面にいくつも出会いました。

大学院を出るのか否か。
女装を続けるのかどうか。
札幌に残るのか、三重県に帰るのか。
そして、人生で一番燃えた恋を、自分から手放すのか、どうするか。

翌年2017年の店舗オープンから今日までを思い返すと、本当に怒涛だったけれど。
その大波とともに生きる日々が、不器用な自分なりにスタートできたのは、あの年に大事なことひとつひとつを、若いながらもきっちり決断できたからなんじゃないかなと思っています。

心に響いた言葉は?

Sitakke

やぁん。これも影響を受けた人やターニングポイントと一緒で、本当にめちゃくちゃたくさん心当たりあるのよねぇ。

でも、最近ますます身に沁みてきているという意味で、あえてひとつ挙げるとするならば。

学生時代読んだどんな哲学書や文学作品よりもはるかに、あたしは自分の上司の口癖のような一言が、ずっと心に響き続けている気がします。

心に響いた言葉 ケンタさん「何かを得るということは、何かを失うということ」

ケンタさんは、札幌のLGBTQプライドパレードに、第1回の立ち上げから関わってきた方。
あたしが店長を務める7パウのオーナーでもあります。ラジオパーソナリティーとしても活躍中。

さっきのターニングポイントとして言及した2016年から。
ケンタさんはあたしに向けてずっとこの言葉を、折につけておっしゃっていました。

昔はその意味するところがわからなかったし、このフレーズの持つネガティブな響きが正直好きではなかったんだけれど。

最近は、自分の生きてきた道を振り返るたびに、様々なものを失ったんだなぁって実はしみじみ感じているのよね。

その上で。ケンタさんのこの口ぐせと照らし合わせることで。
「そうか。きちんと失ったからこそ、今の日々を得ることができているんだな」と、あたしは今、ある意味ポジティブに世界を見ることができています。

身近な人の一言が、深いところで自分を支える言葉になってくれています。

ま・と・め♡

というわけで、読者の皆さんからいただいた質問、連載100本目を機にいろいろ応えてみました!
これでもまだまだ一部しかピックアップできていないのよねぇ。悔しいッ!
なんならここで取り上げたクエスチョンたちも、いつか一個一個、個別のコラムでもっと深く書きたいぐらいだわぁ。

たくさんの人に読んでもらえているんだなと、お悩みのお手紙やこうしたメッセージをいただくたびに、あたしとってもうれしく思っているの。

これからも「お悩み相談ルーム」の応募フォームまで、気楽にどんなことでも投稿しちゃってくださいね!

ではでは皆さん、次回も連載100回の特別編。「あたしなりのアンサー」の裏側を語っちゃいます…!
コンゴトモヨロシク!Sitakkeね〜!

***

読者の皆さんからのお悩み募集中!

★お悩み大募集中★
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

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