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実は映画『国宝』の世界が北海道にも…歌舞伎文化を引き継ぐ場所と意外なきっかけ

  • 2025.12.24

歌舞伎を舞台にした映画「国宝」。
今年6月に公開され、邦画実写の興行収入歴代1位を記録しました。

実は、北海道にも歌舞伎文化があったって知っていましたか?

話題の映画「国宝」

まずは映画を見た人の感想を聞いてみました。

60代
「3時間ちょっとで長いかなぁと思ったけどアッという間でした」

20代
「ネットでおもしろいとあったので観に行きました。きれいだったのと、大変な世界だなぁと思いますね」

「国宝」は、吉沢亮さん演じる主人公、喜久雄は、歌舞伎の名門の家に引き取られ、生まれながらに将来を約束された御曹司と出会います。

互いにライバルとして高めあっていきますが…やがて2人の運命の歯車は、大きく狂いだします。
血筋と才能、もがき苦しみながら、国宝へと駆け上がるのか?

20代
「動きがきれいだなって思いました」

10代高校生
「役者さんの迫力がすごくて、映画への没入感がすごかった」

10代高校生
「歌舞伎を目の前で観られるならぜひとも観てみたい。仕掛けとかも豪華でした」

北海道の歌舞伎文化を知っていますか?

Sitakke

歌舞伎というと、東京の歌舞伎座が有名ですよね。
北海道とは、縁遠いような気がしますが…実は、北海道にもかつて歌舞伎文化があったんだとか。

北海道に歌舞伎文化があったのを知っていますか?とマチでたずねてみました。
すると…

「はい、知っていました。篠路歌舞伎。篠路の保育園とかでやってるのを知っていたので」

そう教えてくれたのは60代の方。
北海道に歌舞伎文化があったことを知っていると答えたのは50人中2人でした。

Sitakke

北星学園大学文学部の高橋克依教授によると「いまの札幌市の北側にあった篠路村に『篠路歌舞伎』というものがありました」とのこと。

篠路歌舞伎の歴史

Sitakke
篠路列々布郷土資料館 提供

篠路歌舞伎は、123年前の1902年(明治35年)に始まりました。
指導したのは、山形県から篠路村に入植した大沼三四郎さん。

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篠路列々布郷土資料館 提供

高橋克依教授いわく「大沼さんは、根っからの芝居好きで、プロの役者を目指していたこともあったようで、仕事の合間を見つけては、東京まで何度も足を運んで、実際の芝居を観たりして研究に余念がなかった」といわれているそう。

「篠路歌舞伎は、非常にその質の高さから、近隣の村からも見学者が訪れていたとか、地方に巡業をして歩いたこともあると。子どもたちとか若者たちに歌舞伎などの日本の伝統芸能に親しんでもらいたい。今回の映画『国宝』は、その絶好の機会でしょう」

篠路で歌舞伎が始まったワケ

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篠路列々布郷土資料館 提供

篠路歌舞伎が始まった理由は、当時村の若者の中には農閑期に博打をするものがいて博打より健全な歌舞伎に目を向けてもらおうということで始まったそうです。

歌舞伎の活動をすることで、村の若者全員に役割が当たり団結心も養われたということです。

篠路歌舞伎はいま

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映像協力:札幌市

篠路歌舞伎は、1934年(昭和9年)に一旦幕を下ろしますが、40年前の1986年(昭和61年)に「篠路歌舞伎保存会」が支援して「篠路子ども歌舞伎」として復活。

いまも篠路中央保育園の子どもたちに受け継がれています。

Sitakke
映像協力:札幌市

観た人によると、長いセリフも見事に演じ切ってすばらしいとのことです。

毎年、秋に篠路文化祭の一環として篠路コミュニティセンターのホールで上演されていて、一般の方も無料で観覧できます。
伝統芸能の魅力が若い人たちに伝わって新たな力で発展していくといいですね。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年12月3日)の情報に基づきます。

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