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ただの『寝違え』と思ったのに「首が戻らない」→ 大工の「アレ動かした方が良いですよ」に従った結果

  • 2025.12.26

子どもの頃の体調不良は、成長過程の一時的なものとして片づけられてしまうことが少なくありません。私が小学生だった頃、原因のわからない首の痛みに悩まされた出来事がありました。今でも理由はわかりませんが、強く記憶に残っている体験をご紹介します。

突然正面を向けなくなった朝

私が小学3年生の時のことです。ある朝、目を覚ますと、首が横を向いたまま動かなくなっていました。私は当時、時々寝違えることがあったので、はじめは今回も2〜3日もすれば自然に治るだろうと、軽く考えていました。

しかし今回はいつもより症状が重く、首を少しでも傾けようとすると、思わず声をあげるほどの激痛。学校でも首を傾けたまま奇妙な姿で座るしかなく、クラスメートにもからかわれていました。

「そのうち治るよ」と言われても

心配した親に連れられて、整形外科を受診しました。「外科的には特に問題はありませんね。寝違えでしょう。そのうち治りますよ」と、湿布薬を処方されただけでした。

お医者様がそう言うのならと、湿布を貼って治るのを待つしかありませんでした。しかし、痛みは一向に引かず、1週間が過ぎても痛みは増すばかり……。首は相変わらず横を向いたまま。寝るのも、着替えるのもつらい日が続いていました。

大工さんの助言

そんなある日、家のリフォームをお願いしていた大工さんが、打ち合わせのために家にやって来ました。家の中をひととおり見て回ったあと、その人はふと仏壇の前で足を止め、「この仏壇、置き場所を変えた方がいいですね」と一言。

我が家の仏壇は、天井まである作り付けの戸棚の一角に収められていました。仏壇の上にも戸棚があり、それは良くないのだと。

親と大工さんが話をしているところに、ちょうど私が学校から帰宅。玄関に入った私を見るなり、少し表情を変え、母に向かってこう言ったのです。「仏壇、早く動かした方がいいですよ」

嘘のように治った、その後

その後すぐに、父が仏壇の置き場所を変えました。すると、その直後でした。あれほど動かなかった首が、嘘のように正面を向くようになったのです。痛みもほとんど残っていませんでした。

まもなくリフォーム工事が始まり、大工さんが連日家に通ってくるようになりました。私と顔を合わせるたびに、「もう大丈夫そうだね」と、優しく声をかけてくれました。

なぜ首が突然動かなくなり、なぜ仏壇を動かした途端に治ったのか、今でもはっきりとした理由はわかりません。ただ、あの出来事を思い返すたび、もしあの時、あの大工さんにリフォームを頼んでいなかったら、私の首はどうなっていたのだろうか……と、恐ろしくなります。

【体験者:60代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Sachiko.G
コールセンターやホテル、秘書、専門学校講師を歴任。いずれも多くの人と関わる仕事で、その際に出会った人や出来事を起点にライター活動をスタート。現在は働く人へのリサーチをメインフィールドに、働き方に関するコラムを執筆。

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