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さわやかな香りの正月飾りが作れる!【レモングラス】の栽培方法と活用アイデア2選【ハーブガーデニング】

  • 2025.12.19

さわやかな香りの正月飾りが作れる!【レモングラス】の栽培方法と活用アイデア2選【ハーブガーデニング】

「ハーブは暮らしに役立ててこそ、楽しい!」と話すのは、長年にわたってハーブを育て、その利用法を研究してきた桐原春子さん。本連載では、毎回1種類のハーブを取り上げ、栽培方法や活用方法、歴史などを教えていただきます。今回はエスニックなお正月飾りにも活用できる【レモングラス】です。

甘くさわやかな香りが特徴の【レモングラス】

さわやかな香りがもち味のレモングラス。ティーでおなじみですが、もう一歩踏み込んだ使い方も覚えたいものです。

別名/レモンソウ(和名)
科名/イネ科
性質/多年草
草丈/100~180cm

さわやかな風味がエスニック料理にマッチ

茎や葉にレモンと同じシトラールという成分を含み、甘くさわやかな香りを放つレモングラス。熱帯~亜熱帯地域が原産で、インドや東南アジアで広く栽培されています。

「インドネシアのバリは10回も出かけ、本も作りましたが、ヒンドゥー教の教会で、レモングラスの束で聖水をかけていたのが印象的でした。

現地の市場では茎の根元近くの葉鞘だけを束にしたものが売られていて、料理に盛んに使われていました。鶏肉や白身魚との相性がよく、本格的なエスニック料理の風味づけに欠かせません」と旅の思い出を交えて話してくれた桐原春子さん。

レモングラスには消化不良、胃潰瘍などを好転させる作用があるとされています。味にくせがないため、ハーブが苦手な人でも受け入れやすいのもメリット。

「レモングラスはフレッシュでもドライでも使え、アイスティーにしても香りがよく残ります。冬はホットティーにはちみつやブランデーをたらすのもおすすめ。茎の部分をマドラーがわりに使うと、香りが立ち上ってよりおいしくいただけます」

長い葉は丈夫でクラフトにも利用しやすいそう。

「私は葉を編んでコースターやかごを作ったりします。葉をねじって円形にし、箸置きにしてもかわいい。作業中、葉の縁で手を切らないよう手袋をするのを忘れずに」

熱帯原産なので冬の管理に注意

レモングラスは日当たりと水はけのよい場所を好み、地植えでも鉢植えでも栽培できます。収穫は年2回は可能で、株元から切ると再び芽が育ちます。

南関東以南の温暖地では、冬は多少は傷むものの、屋外で越冬できることも多数。鉢植えの場合は軒下などに取り込みます。寒冷地では鉢栽培にし、冬は明るい室内で管理を。

葉鞘を料理に使って

高さ60cmほどのレモングラスの鉢植えを、華やかな和の器に入れて迎春のコーナー作りを。

すっと伸びたスタイリッシュな茎、葉はティーに、料理には葉鞘(ようしょう)と呼ばれる、茎の根元近くのふくらんだ部分がよく利用されます。

活用アイデア① トムヤムクン

辛味と酸味が絶妙のバランスで混じり合う、タイ料理を代表するスープ。本格的に作るには、コブミカンの葉など数種類のエスニック系のハーブが必要ですが、今回は市販のトムヤムクンのもとを使って手軽に。レモングラスの葉鞘をたたいて加えれば、ぐっと本場の味に近づけます。

お正月は、餅を入れてタイ風のお雑煮にしても目新しい!

作り方(2人分)

❶鍋にトムヤムクンペースト(市販)、ペーストの表示どおりの分量の水、エリンギ1パック、背わたを取ったえび6尾、レモングラスの葉鞘(ドライまたはフレッシュ)2本を入れて10分ほど煮込む。

❷火を止めて、ペーストの表示どおりの分量の牛乳を加えて混ぜる。

❸②を器に盛る。好みの柑橘を搾り、入れても。

活用アイデア② しめ縄リース

いつもの正月飾りをレモングラスのしめ縄リースに替え、新年をエスニックなしつらえで迎えてみるのもおしゃれです。アジアのハーブのためか、レモングラスが和風の飾りになじむのもうれしい発見。

レモングラスは茎、葉の太さがいろいろなため、しめ縄を作る際は本数にこだわらず、作りたい太さになるように調整してください。

作り方

❶長さ90cmほどのレモングラス(ドライまたはフレッシュ)を9本以上、用意する(今回は、レモングラスを束ねた状態で、根元の部分の直径が3cm程度になる量を使用)。

❷レモングラスをきれいに束ね、根元から8cmのところをワイヤでしっかりと結ぶ。葉をおよそ3等分にし、結束部をしっかり押さえながら、三つ編みの要領で葉先まで編む。

❸根元の部分と葉先の部分をクロスさせてワイヤで結び、葉先をバランスよくカットする。レモングラスの葉を三つ編みにして丸めたリング、ラヴェンダーにリボンを編み込んだラヴェンダーファン、赤いリボン、ローズマリーの枝などを留めつける。

ラヴェンダーファン

オーナメントのラヴェンダーファン。ラヴェンダー5本を茎の部分でしっかり束ね、穂先に向かってリボンを交互に通しながら編んでいく。枝の間隔を広げながらリボンを通すのがコツ。

撮影/川部米応

※この記事は「ゆうゆう」2021年1月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

※2024年12月23日に配信した記事を再編集しています。

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