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日本の海を守る! 『海猿』に憧れた二人の海上保安大学校の学生にランパンプスがインタビュー!

  • 2025.12.19

受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』

全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。

全国の受験生をお笑い芸人ランパンプスが応援隊長となって応援する『おうえんしナイト』!

今回は広島県呉市にある海上保安大学校の学生にランパンプスがインタビューしてまいります。

――本日は本科四学年第一群、後期学生長、浅野綾香(あさのあやか)さんと初任科一課程機関科、山本青依(やまもとあおい)さんに来ていただきました。

小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。

浅野:本科、四学年の浅野と申します。

小林:本科は四学年って言い方をするんですね。

山本:初任科一課程の山本と申します。

小林:初任科ということは、大卒で入学したということですよね。

山本:はい。そのとおりです。

寺内:ちょっと見て! 浅野さんの胸に「学生長」って書いてある!

小林:本当だ! 学生長ってなんですか?

浅野:学生のトップと言いますか、訓練や、卒業式の取りまとめをする係です。

寺内:生徒会長みたいなイメージですか?

浅野:生徒会長は寮の中の役職として別にいて、学生長は教官と学生との間を繋ぐ役職なんです。

寺内:学生長は選挙で選ばれるんですか?

浅野:教官から指名をいただく形ですね。

寺内:「浅野、やってくれるか?」と?

浅野:「やりなさい」と(笑)。

寺内:選ばれし者なんですね!

寺内:本科の四学年は何人いるんですか?

浅野:50名くらいですね。

小林:初任科の同学年は?

山本:現在32名です。

小林:高卒で入学する本科四学年は大学四年生と同じ学年だから、初任科一課程はその1つ上の学年ですよね? どちらが先輩に当たるんですか?

山本:ここにいる歴は本科四学年の方が長いので、海上保安官としては浅野さんが先輩になります。

小林:年齢的にはお兄ちゃんだけど、先輩で……ややこしい!

一同:(笑)。

小林:言っちゃあ悪いけどさ、山本君は大学を卒業したわけじゃん? 高卒の一学年の子なんて子供にしか見えないでしょ?

寺内:言っちゃ悪いことを言わせんなよ(笑)!

小林:だって、この前まで高校生だよ? こっちは大学で4年やってんだから。言っちゃあ悪いけどさ(笑)。

山本:特殊な組織なので、年下というよりは同期という感じが強くなりますね。

寺内:大学では何を学んでいたんですか?

山本:高知大学で「経済的に環境問題を見て、その政策が有意義か?」ということなどを学んでいました。

寺内:やっぱり海関連なんだね。

小林:海上保安大学校を志望した理由を教えていただけますか?

山本:きっかけは映画『海猿』なんです。

小林:おお!

山本:小学生の時に見て、ずっと憧れがありました。私が大学に入る時くらいに初任科の制度ができたこともあり、一度、大学にも行ったのですが、大学の選択授業で海洋汚染を選んだ際に「まだ海上保安庁に興味がある」と再認識し、改めて目指そうと思ったんです。

小林:しっかりしてるなー!

寺内:でもさ、30人って狭き門なんじゃない?

山本:受験者は200から300人くらいですね。

寺内:そりゃすごいわ!

小林:初任科と本科の受験の内容は一緒なんですか?

山本:一次試験では、初任科は、基礎能力試験と課題論文になっており、本科は、基礎能力試験と数学と英語の学科試験(多肢選択式と記述式)、作文試験になります。二次試験は、両方とも同じで人物試験、身体検査、身体測定、体力検査があります。

小林:公務員試験を受けるみたいな感覚なんだね。

浅野:実は、私も、きっかけは映画『海猿』なんですよ。

寺内:ええー!

小林:君もかい!

浅野:子供の頃に、父が『海猿』のDVDを借りてきて、それを見たのがきっかけで、中学生の頃から海上保安官になるって決めていたんです。

寺内:じゃあ進路を迷うことなく?

浅野:海上保安大学校、一本でした。

小林:よっ、学生長! あんたが学生長!

寺内:大将みたいに言うな(笑)! でもさ、お父さんは「海上保安庁が好き」とかではなく、普通に『海猿』を見ていただけだよね?

小林:TSUTAYAとかで借りてきやつを見ていたら、娘が海上保安大学校に入っちゃったんだ(笑)。

寺内:まさかそうなるとは思わないよね!

小林:『海猿』じゃなくて『ミッション・インポッシブル』だったらどうなっていたんだろう。

寺内:「私、スパイになりたい」って中学の頃からスパイを目指しているでしょ(笑)。

小林:『海猿』でよかった!

寺内:一本のDVDが人生を変えたんだね。でも、中学生の頃から「なりたい」と言っても、何を準備していいかわからなくない? 水泳を始めたりとか?

浅野:水泳は1歳の頃からやっていました。

小林:1歳は水泳じゃなくて沐浴です(笑)!

浅野:(笑)。海上保安大学校と海上保安学校の2つの選択肢があったので、知り合いの海上保安大学校の先輩に話を聞いて、「四年間の中で学べることが多く、現場に出た後で活かせる」と知って、海上保安大学校に決めたんです。

小林:でも、初任科で大学行ってから来るパターンもあったわけじゃん?

浅野:今すぐにでも夢を叶えたい、という思いがあったので大学は考えなかったですね。

寺内:落ちた場合は考えなかったの?

浅野:実は私、一浪したんですよ。

寺内:諦めずにもう1回受けたんだ! 偉すぎる!

小林:それが今や学生長! いや、すごいわ!

寺内:落ちた時は、お父さんも「なんで海猿を見せちゃったんだ」って思っただろうけど、本当に頑張って報われたんだね。

小林:「信じよーう♪」

寺内:『海猿』のテーマ(笑)。ちなみにご出身は?

浅野:埼玉県です。

寺内:海がないとこでDVD見せたら「海行きてえ! 海守りてえ!」ってなったんだ(笑)。

小林:専攻しているコースを教えていただけますか?

山本:私は機関科で、主にエンジン、発電機、船の機関の整備の仕方、燃料関連等、船が安全に機能するための機械の勉強をしています。

寺内:機関科でも腹筋とか背筋とかはやるの? どうしても『海猿』のイメージがあるから、レスキュー隊みたいな激しい体力トレーニングが学習過程に組み込まれているんじゃないかって思っちゃうんだよね。

山本:遠泳訓練というのはありますが、それは泳げない人が泳げるようになるための訓練ですね。

小林:『海猿』ほどガッチガチじゃないんだ。

浅野:私は航海科に所属していて、操船、操縦系のところでの役割があります。

寺内:「面舵一杯(おもかじいっぱい)!」とかそういうやつ?

浅野:まあ、そうですね(笑)。

小林:……吉本は「オンカジいっぱい」だったね。

寺内:「オンラインカジノ、いっぱい」はダメだって!

一同:(笑)。

寺内:航路を決めたりもするんですか?

浅野:はい。

小林:『ONE PIECE(ワンピース)』のナミだ!

寺内:沖の海の流れや、海流を読んだり、レーダーを見たり、そういった実習訓練があるんですか?

浅野:一学年のころに1ヶ月、三学年で3ヶ月、四学年で3ヶ月間、乗船して訓練します。

小林:3ヵ月も船の中で生活していて、喧嘩したらどうするの?

浅野:喧嘩しても仲直りするのが同期なんです。

寺内:素敵!

小林:そういえば、金曜日はカレーなんですよね?

浅野:私たちの寮では、金曜日のお昼はカレーなんですけど、海上保安庁では船に乗ると、曜日に関わらず入港する日にカレーが出るんです。

寺内:帰ってきた時にカレーが出るんだ……え? 「おつカレー」ってこと?

一同:(笑)。

寺内:めちゃくちゃダジャレじゃん! 学生の中では「おつカレー」って言っていないの?

浅野:これから広めますね(笑)。

小林:3ヶ月航海してもカレーは最後の一日だけってこと?

浅野:いえ、燃料補給等で寄港地に入港するときもカレーなんです。

寺内:そうか、寄るところがあるよね。

小林:印象に残っている授業や実習はありますか?

山本:私は先月まで3か月間行っていた初めての乗船実習で日本一周したことですね。本科の三学年と一緒に行ったんです。

小林:初めてしっかりと海に出たから、テンション上がった?

山本:入学して半年の段階で航海に出たので緊張もありました。

寺内:何が大変だった?

山本:知識は詰め込んではいるんですが、本科三学年に追いつけるかが不安でした。それと、頭の中の知識から、必要なものを引き出しから出して、現場とリンクさせるのが難しかったです。

寺内:3ヶ月という長い期間で、息抜きするタイミングはあるの?

山本:寄港地で休養日があり、その地域の観光をしました。

寺内:陸のオフ日があるんだ。

小林:寄港地はどこだったの?

山本:舞鶴、小樽、横浜などですね。日本海側から北海道の方に行って、太平洋へ行って、広島へ戻り、広島で整備の実習をして、福岡、沖縄と行きました。

寺内:本当に日本一周するんだね。寄港地には一泊?

山本:場所によっては、二泊、三泊できたところもあります。

小林:どこまで行っても海で、寄港地も港町じゃん? 魚は食いたくなるの?

山本:なります。北海道は特にでしたね(笑)。

小林:やっぱりなるんだ!

山本:次は12月から四学年の方と行きます。

寺内:ということは、次はお二人、一緒に行くんだね。

小林:全部合わせて何人で行くの?

山本:本科四学年と初任科一課程で80人くらいですね。

寺内:大所帯だね!

小林:浅野さんは印象に残っていることはありますか?

浅野:今、「特別研究」という一般大学でいう卒業論文を作っているところなんですが、自分の好きなことを一年間研究して論文にすることが自分の学びにもなっていると思っています。

小林:「なぜ、お父さんはあのDVDを見せたのか?」とか(笑)?

浅野:違います(笑)。テーマは「海上保安庁の専門職の引退後のキャリアについて」で、潜水士、特救隊、機動救難士等が専門職を引退した後、どのようなキャリアを歩んでいるのかを研究しています。

寺内:テーマが面白いね!

小林:受験勉強はどうやっていましたか?

山本:大学に公務員講座があって、その中の消防、警察、海保等のコースに専願で申し込みました。そこでテキストをいただいて、公務員の予備校の講師の授業を受けていましたね。

寺内:数学とか英語とかない分、公務員試験の方に専念したんだね。

小林:大学に入る時も受験勉強したから、もう一回勉強するのは嫌じゃなかったの?

山本:公務員になることは、ずっと頭にあったので抵抗はなかったです。

小林:息抜きの方法はありましたか?

山本:大学でソフトテニス部に入っていたので、公務員の勉強をし始めた時には引退していたんですけども、そこに遊びに行っていました。

小林:ボールの形が縦になるあれだよね? サーブの時とか、UFO飛んできたかと思うやつ(笑)。

山本:そうです(笑)。

小林:浅野さんはどんなふうに受験勉強をしていましたか?

浅野:学科試験は「過去問集められるだけ集めて解く」という勉強法でした。公務員試験は、独学だと厳しいので、みんなが分かりやすいと言っている参考書を買って読む、といった工夫をしていました。

小林:息抜きの方法はありましたか?

浅野:1週間に1回、コンビニに行くと決めていました。

寺内:え? ちょっと待って! どういうこと?

浅野:浪人していたので毎日行くとお金が無くなってしまうから、週に1回だけコンビニに行って美味しいプリンを探すっていう息抜きです(笑)。

小林:それ、あんま人に言わない方がいいよ?

浅野:(笑)。

寺内:でも、それくらいストイックに頑張っていたってことだよね。ちなみに別のコンビニいくの?

浅野:同じコンビニに(笑)。

寺内:週1でメニュー変わんないだろ!

小林:変な人だった(笑)。

寺内:今もプリン好き?

浅野:受験を思い出しますね(笑)。

寺内:受験期の味なんだ!

浅野:今でも、テスト前にプリンを買いに行くんです。

寺内:自分を奮い立たせるために?

浅野:はい(笑)。

小林:海上保安大学校に入学する前と、入学後の印象の違いを教えてください。

山本:『海猿』のような厳しいイメージがあったんですけど、入ってみると、「頭ごなしに」とかではなく、根拠持って諭すように言ってくださるし、何事も親身になって一緒に考えてくれました。先輩方もご飯に誘ってくれますし、厳しいところは厳しいですけど、メリハリがしっかりしていましたね。

浅野:私は訓練ばかりしていると思っていたんですが、座学も大変だったのが印象の違いですね。しっかり勉強しないと留年もありますし。

小林:将来の夢、卒業後の展望を教えてください。

山本:私は大学の方で海洋汚染の勉強していたので油の汚染など海洋汚染に対応するスペシャリストの部隊である「機動防除隊」などの、防災関連の部隊を目指しています。

寺内:頑張ってください!

山本:頑張ります!

浅野:私は、救難系の業務に関わりたくて、海上保安大学校に入学したのですが、この四年間で、当庁の業務が本当に幅広いことを知ったので、いろいろな業務に携わり、様々な視点を持って業務に取り組めるような人になりたいです。

寺内:そして、海上保安庁を取りまとめていって、ゆくゆくは海上保安庁長官を目指すと!

浅野:いやいや(笑)。

寺内:どんどん上を目指して頑張ってください。応援しております!

小林:最後に、今、頑張っている受験生にメッセージをお願いします。

山本:公務員試験は大変ですが、海上保安大学校は他の大学や一般の企業に比べると、日常的に他ではできない特殊な経験ができる魅力のある学校なので、是非、目指していただきたいです。

寺内:海のことを学べるって特殊だもんね。

浅野:私は「結果でしか得られないこともありますが、努力でしか得られないこともある」と思っているんです。

寺内:かっこいい!

浅野:また、「普段と変わらない」ということは「成長がない」の裏返しだと思っています。なので、少しでもいいので「自分に合った勉強法を探してみる」とか「睡眠時間を変えてみる」だったり、毎日、変化を求め、失敗を恐れず、日々を過ごしていただければ将来の自分に繋がるのではないかと思います。頑張ってください。

小林:週1、コンビニの人の言葉は重いね(笑)。

寺内:コンビニを週2回に変えてみるとかね。

小林:そこは変えなくていいから! 本日はありがとうございました。

山本・浅野:こちらこそありがとうございました。

――実際に船に乗っているという海上保安大学校の学生さんたちでしたが、いかがでしたか?

小林:山本君の目力が強くて「大学を卒業して、もう1回学ぶぞ」という覚悟を感じましたね。自分を律して、しっかり夢を追っていて、カッコよかったです。

寺内:浅野さんもすごかったよね。

小林:お父さんが『海猿』を借りてきていなかったら、違う人生を送っていたんだろうね。

寺内:レンタルってところが面白いよね。お父さんは『海猿』に何の思い入れもないんだもん(笑)。実際、学生長になるってことは優秀だろうし、浪人という挫折の経験があるからこそ、気を引き締められるし、人に優しくなれるんだろうね。

小林:さすが、「週一コンビニプリン探し」だよ(笑)。

寺内:今も試験の前は勝負飯としてプリンを食べるっていうのも素敵だよね(笑)。

小林:浅野さんは来年卒業されて、主任として巡視船に乗るんだよね。

寺内:しっかりと日本の海を守っていただきたい! この記事を読んで、海上保安大学校に興味を持つ人は多いと思うな。

小林:なかなか知れない世界だもんね。狭き門だけど、給料も貰えるし。

寺内:是非、皆さんも海上保安官を目指してみてはいかがでしょうか!

次回は、広島県の合格祈願スポットの情報をお届けします。ご期待ください。

<海上保安大学校>
住所:〒737-8512 広島県呉市若葉町5番1号

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