1. トップ
  2. 錆びた鉄のフライパンは料理をダメにするの? 解決策を伝授

錆びた鉄のフライパンは料理をダメにするの? 解決策を伝授

  • 2025.12.19
Premyuda Yospim / Getty Images

※この記事は、海外のサイトで掲載されたものの翻訳版です。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。>>『delish』のオリジナル記事はこちら

鉄製のフライパンは台所の頼れる味方。品質が高く、比較的安価で、熱を均一に伝えてキープする能力に長けており、コンロの上やオーブンの中、そしてグリルの上でも調理できる。なかでもうれしいポイントは? 適切な手入れを行うことで、自然とノンスティックになり一生長持ちする。

ただし鉄製のフライパンのお手入れは、混乱を招き恐れを感じさせることもある。たくさんの情報が溢れるなか、何が真実か見極めるのは難しい。洗剤と水は使ってもいい? シーズニングのやり方は? 食べ物が蓄積した上で安全に調理できるの?

鉄製アイテムでよくあるもっとも恐ろしい問題の一つが、あの忌々しい錆の層。シンクでフライパンを水に浸けっぱなしにしたのかもしれない。あるいは、同居人が知らずに食洗機に入れたのかもしれない。素材の鋳鉄は多孔質であり、水と酸素に触れると錆が発生する。つまり鉄を長時間水にさらすと、すぐにオレンジ色の錆の層が表面にできてしまう。

錆びた鋳製のフライパンが良くないのは分かるけれど、具体的に何がどれくらい悪いの? 単なる見た目の問題なのか、それとも深刻な健康被害をもたらす? これらの疑問に回答していこう。

Natasha Breen / Getty Images

錆びた鉄のフライパンにはどんな問題がある?

米国農務省によると、錆は食品に適さず摂取すべきではないという。とはいえ、少し錆びた鉄のフライパンが体に害を及ぼす可能性は低い。錆びた鉄の上で調理すると、微量の錆が食品に混ざる可能性があるけれど、その量はほとんど無視できる程度。

重大な問題ではないとはいえ、錆の上での調理は推奨されることではない。錆によって不快な金属味がついてしまう恐れがあり、フライパンの使用も困難になる。錆は、保護層となるシーズニング(調理の時に鋳鉄を保護する膜)が失われた時に発生するもの。シーズニングがないと食材がくっつきやすくなり、パンケーキを返したりステーキを焼いたりするのがとても面倒になる。「鉄のフライパンを錆びさせないことが重要です。錆は鋳鉄をもろくして、時間の経過とともにフライパンにダメージを与えます」と話すのは、フードエディターのテイラー・アン・スペンサーさん。

Rekeisha Dunlap / Getty Images

錆びた鉄のフライパンを元に戻す方法

錆が多少ついたからといって、フライパンを捨てる必要はない。フライパンが完全に錆びて穴が開いている(かなり稀なケース)、または真っ二つに割れているわけではない限り、捨てる理由はない。錆はどんな鉄の上にも発生する可能性があるけれど、すでに家にある基本的なアイテムと少しの労力で、フライパンを最高の状態に戻すことができる。

まず錆を取るには、徹底的な洗浄が必要になる。鉄のアイテムを愛用する人々は、研磨剤の使用や強くこするのを避けるようアドバイスすることが多く、これは普段の手入れでは正しいけれど、今回は一からシーズニングを再構築する段階。「これらをタブーと感じる人は多いですが、錆を確実に取り除くには絶対に必要です」とスペンサーさんは語る。

1. 錆をこすり落とす

食器用洗剤と金たわしを使って、フライパンの上面、底面、側面、隅々を錆が完全に消えるまで徹底的にこすり落とす。温水で表面をすすぎ、必要であればこのステップを繰り返す。

PhotoEuphoria / Getty Images

2. 完全に乾かす
ペーパータオルで鉄の表面を拭き取る。その後、フライパンを中火のコンロに約5分間置き、残った水分を蒸発させる。

3. シーズニングを行う
「洗って乾かしたら、調理する前に再度シーズニングが必要になるでしょう」とスペンサーさんは話す。鉄製のキッチンアイテムのメンテナンスにとくに熱心な彼女は、この工程は想像よりも簡単だと話している。

中性の耐熱性調理油(植物油やキャノーラ油など)を小さじ1杯程度フライパンに注ぎ、清潔なペーパータオルで表面全体を覆うように薄く伸ばし、油が溜まらないように注意する。フライパンを裏返しにしてオーブンの一番下の段に置き、200℃で1時間焼く。その後オーブンを止めて、安全に触れる温度になるまで冷ます。

この時点で完了にしてもいいし、油を塗ってオーブンに入れる工程を数回繰り返してコーティング層をより強くしてもOK。軽い手入れだけで大丈夫な状態なら、油を塗ったフライパンを弱火で温まるまで加熱するだけで十分ですよ、とスペンサーさんは話す。

「加熱と油の工程によって、シーズニングが強化されるだけでなく錆の原因となる水分がまったく残りません」と彼女は続ける。

これでシーズニングは完了。購入したての時のような、錆のないノンスティックなフライパンが手に入る。この作業を繰り返さないために、洗った後は必ずしっかり乾かそう。錆を完全に防ぐには、使用する度にこのシーズニングの工程を繰り返すようスペンサーさんは勧めている。

translation : Yumi Kawamura photo : Getty Images

gemredding / Getty Images

こちらもcheck!

PAUL J. RICHARDS / Getty Images

こちらもcheck!

>>ヘルシーフード・ダイエットの記事をもっとみる

>>グルメの新着記事はこちら

元記事で読む
の記事をもっとみる