上司の前「勉強になります♡」表裏の激しいモラハラ先輩。「あ、いや」超小声で言い訳する事態にスカッ

今回は、理不尽なモラハラ先輩に日々振り回されていた私の営業時代のエピソードをご紹介します。上司の前では猫をかぶっていた先輩の本性が正当に見抜かれて、思わずスカッとした瞬間を紹介します。

モラハラ先輩との日々

営業部署にいたころ、口が悪くて気分屋なモラハラ先輩（30代・男性）がいました。若手社員たちは、いつも機嫌をうかがいながら仕事をしていたほどです。

車での移動中に「どの道のほうが早いと思う？」と急に聞かれ、答えた道を進むと「なんでこっち選ぶんだよ！ 渋滞してるぞ！」と怒鳴られる始末。自分が寝坊してゴルフ接待に遅刻した時も、「こいつの段取りが悪いせいで！」と私や後輩のせいにし、ありもしない言い訳を平然と口にするような人でした。

“いい人モード”の裏の顔

しかし、先輩は出世欲の強く、上司の前では腰が低くまるで別人。笑顔で「いや〜、勉強になります！」と媚びる“いい人モード”に早変わりします。

普段の横柄な態度とのギャップに、後輩たちは呆れながらも「よく切り替えられるなぁ」と感心すらしていました。ですが、その裏表の激しさに、いつか誰かにちゃんと見抜かれてほしいと思っていました。

スピーカー越しの暴言

ある日、部長と私の2人で社用車に乗って移動していた時、例の先輩から電話がきました。私は運転中だったため、部長が代わりにハンズフリーで応答してくれ、スピーカーに切り替えました。

先輩は部長が同乗していることを知らず、いつもの調子で「おい、何時に着くんだよ？ 早くしろよ！ ほんと段取り悪いな！」と怒鳴り声。私が遅れてもいないのに、理不尽な叱責が車内に響きました。

部長の一言でスカッと決着

その瞬間、部長の表情がスッと変わり、「あなた、後輩にいつもそんな話し方をしているの？」と一言。車内の空気が一瞬で凍りました。さらに部長は「実は他のメンバーからも、あなたの態度にストレスを感じていると聞いている」と続けました。先輩の声が途端にしぼみ、「あ、いえ……」とごまかす声が震えていたのを今も覚えています。

後日、先輩は部長に呼び出され、しっかり指導を受けたとのこと。私にも小声で「この前は悪かった」と謝ってきました。立場で威張っていた人が正当に見抜かれた瞬間、心の中で思わず拍手したくなりました。

【体験者：20代・女性会社員、回答時期：2019年3月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター：Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。