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休日をダラダラと過ごしてしまうあなたに。メンタルヘルスのためにも卒業したい、休みの過ごし方

  • 2025.12.9
Taylor, Elizabeth

昔々、休すみの日は自分のやりたいことをするためのものだった。公園や映画館など、行ったことのない場所や普段はなかなか行けない場所に出かけたり、友人と会っておしゃべりするためのものだった。だが、現代人の多くにとって、今や待ち遠しい休日の定番の過ごし方といえば、ベッドに潜り込み、日長スマホを見てダラダラと過ごすことだ。ベッドから一歩も出ないで済むように飲み物やお菓子を手の届く範囲に置いて、ひたすらゴロゴロする。

私自身、いつからこのように休みの日を過ごすようになったのかは、正確には覚えていない。日々のストレスから解放されるどころか、すっきりとした気分にすらならないのに、今や多くの人が当たり前のように休日をぼんやりと過ごしている。有意義な過ごし方ではないとはいえ、しんどい1週間乗り切った後の週末を好きなように過ごしているのだから、自分のために時間を使っている気になるが、日曜の夜になるとリフレッシュされていないことに気づく。そして、妙な虚無感に襲われる。それが、休日をダラダラと過ごす落とし穴だ。

「ストレスと不安感が高まると、刺激に対する耐性が低下します」と臨床心理士兼カウンセラーであるレーヌカ・ガンディーは言う。「本当に必要なのは他者との交流なのに、独りでいることを選ぶようになります。これは自己防衛反応で、知らず知らずのうちに私たちを孤立させてしまうのです」

実際、平日は長時間働き、日々の雑務に追われる現代人にとって、「休日をベッドの中でダラダラ過ごす」ことは「自分を労わる」ことと同義になっている。ベッドは周りの都合を一切考えず、自分で作れる、自分の居やすい数少ない環境だ。だからこそ忙しなく、騒々しい都会で暮らしている人たちは、特にそこに引きこもりたくなる。

ある週末、いつも以上に何をする気も起きなかったとき、以前の自分なら休日をどう過ごしたかと思い返してみた。燃え尽き症候群になり、ベッドでダラダラ過ごすのがお決まりになる前の自分は、車で1時間かけて遠出したり、日の出を見に早朝からトレッキングに汗を流したりしたものだ。

インド・プネーを拠点とするブランド・マネージャーのアイラ・セティも、休みの大半を横になってスマホを延々と見て過ごしていたが、健康に不安を感じたことがきっかけで、休日の過ごし方を変えた。「カフェでの朝食、朝の散歩、スーパーへの買い出しなど、ちょっとずつ、人の誘いを受けるようにしました。それまでは仕事で疲れていると思っていたんですが、本当は“暇疲れ”していただけなんです」

だからと言って、休みの日に急に予定を詰め込む必要はない。休息を取ることは大事だ。だが、ベッドの中でじっとすることばかりが休息ではない。ストレッチをしたり、ゆっくりコーヒーを飲んだり、雨音を聞きながら本を読んだりするのも立派な骨休めだ。仕事や日々のストレスから解放されるひとときが、私たちをリフレッシュさせてくれる。

ダラダラ過ごす休日を打破する一番の解決策は、好奇心を刺激することだ。とりあえず外に出てみる。行ったことのない町に行く。前から気になっていた散歩コースを歩いてみる。絵画教室に参加してみる。目的地もなくちょっとドライブをするのもよし、ロッククライミングやパドルボード、陶芸といった新たなアクティビティに挑戦するもよし。青空の下で寝転がるのだけでも、1時時間早く起きて、いつもとは違う部屋でコーヒーをただ飲むことだけでも気分は変わる。要するに、「何もせず過ごしてしまった」という罪悪感を払拭してくれることであれば、どんな小さなことでもいい。真の休息とは自分の五感を麻痺させるのではなく、刺激することで得られるものだ。

一分一秒を予定でいっぱいにする必要はないが、1日の何分かはやりたいことをやる。「何もしなかった」と嘆く代わりに、「少しでも有意義に過ごせた」と思えれば、心身ともにリフレッシュできているはずだから。

Text: Siya Bhambwani Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.IN

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