1. トップ
  2. トレンディ女優の“ヒステリー演技”に絶賛の声「怖いけど圧巻」「さすがの演技」最終話で魅せた“怒りの絶叫”『スキャンダルイブ』

トレンディ女優の“ヒステリー演技”に絶賛の声「怖いけど圧巻」「さすがの演技」最終話で魅せた“怒りの絶叫”『スキャンダルイブ』

  • 2026.1.4
undefined
(C)AbemaTV, Inc.

ABEMAオリジナルドラマ『スキャンダルイブ』最終回で、もっとも強烈な爪痕を残したひとりは、間違いなく女優・鈴木保奈美だった。それは断罪でも、勧善懲悪のカタルシスでもない。もっと生々しく、もっと救いのない、感情の暴発そのものだった。

※以下本文には放送内容が含まれます。

“芸能界の母”の矛盾と悲哀

自身の起こした性加害事件を告発する会見をテレビで目にし、逆上して社長室に乗り込んでくる所属俳優・麻生(鈴木一真)。「なんで止めなかったんだよ!」と責任転嫁するその瞬間、鈴木保奈美演じる事務所代表・児玉蓉子は完全に壊れる。

「お前のせいで!」この言葉を繰り返しながら、ビンタ、張り手、馬乗りでの暴行、止めに入る明石(横山裕)の腕を振りほどきながらの絶叫。そこに理性はない。計算もない。あるのは、長年押し殺してきた怒りと恐怖、そして自分自身への否定だ。

鈴木保奈美の演技が凄まじいのは、このヒステリーが決して“気持ちいい悪”にならない点にある。観ているこちらはスカッとしない。むしろ息が詰まる。しかし、目を逸らせない。それは、児玉蓉子という人物がただの怪物ではなく、“人間の失敗の集合体”だからだ。

暴発した叫びが突き刺さる

undefined
(C)AbemaTV, Inc.

最終回で明かされるのは、児玉と井岡咲(柴咲コウ)の過去。咲が児玉の事務所を去った理由は、ひとりの若い新人女優・原由梨(河村ここあ)が選んだ、悲しい最期だった。

才能を見出し、売り出し、守るはずだった少女を、結果的に追い詰め、潰し、真実を歪めて葬ったのは、児玉自身。しかし、児玉はそれらの行動を、すべて悪意でやってのけたのではない。むしろ彼女なりに、“正しい選択をしてきたつもり”だったのだ。

事務所を守るため。業界で生き残るため。所属俳優をスターにするため。そのすべてが、いつの間にか“命より優先されるもの”になってしまった。だからこそ、最終回の児玉のヒステリーは、所属俳優である麻生への怒りであると同時に、自分自身への断罪でもある。

彼女の叫びは、被害者女性たちに向けられたものではない。これまで必死にやってきた自分を、誰かに肯定してほしいという、あまりにも身勝手で、あまりにも人間的な叫びだ。SNS上でも「怖いけど圧巻」「さすがの演技」という声が挙がる場面だった。

鈴木保奈美は、この矛盾を一切きれいに整理しない。許されない人物を、許されないまま、理解しがたい存在として提示する。

狂乱の新境地を見せる女優

undefined
(C)AbemaTV, Inc.

平成を代表するトレンディ女優。その肩書きを思い浮かべながら、この最終回を観た視聴者は、強烈な裏切りを味わったかもしれない。

優雅さも品も知性もかなぐり捨て、髪を振り乱し、声を枯らし、身体ごと怒りを叩きつける鈴木保奈美。そこに、かつてのイメージは一切ない。

しかし同時に、女優・鈴木保奈美が、ここまで感情を解放する瞬間を、私たちは見たことがあっただろうか、とも思わされる。

この最終回で彼女が見せたのは、年齢もキャリアも超えた、まだ更新され続ける女優の現在形だ。主演の柴咲コウ、対峙する川口春奈の静かな覚悟が重ねられたからこそ、児玉蓉子の狂気は、より際立ち、物語の最深部にまで突き刺さったのだろう。

『スキャンダルイブ』は、芸能界の闇を描いたドラマである。しかし最終回で浮かび上がったのは、それ以上に、感情を抑え続けた人間が、最後にどう壊れるかという、残酷で普遍的な問いだった。

鈴木保奈美は、その問いに、全身全霊で答えてみせた。怒りで、叫びで、暴力で。そしてそれは、令和という時代に刻まれる、忘れがたい“怪演”だった。


■ABEMAオリジナルドラマ『スキャンダルイブ』
2025年11月19日(水)夜10時より無料配信(全6話)
トップページ URL:https://abema.tv/video/title/90-2042
特報映像URL:https://abema.tv/video/episode/90-2042_s1_p700

<第1話>
放送日時:11月19日(水)夜10時~
放送チャンネル:「ABEMA SPECIAL」チャンネル
放送URL:https://abema.tv/video/episode/90-2042_s1_p10

(C)AbemaTV, Inc.

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X:@yuu_uu_