“たった一言のために”集結した人気俳優たち「国宝の主役まで…」「びっくりして声出た」“豪華すぎる演出”で話題呼んだ大人気アニメ

現在放送中の堀越耕平による漫画を原作としたTVアニメ『僕のヒーローアカデミア FINAL SEASON』（以下、『ヒロアカ』）。ラスボスであるオール・フォー・ワンとの最終決戦が佳境となった第167話で、仲間たち一人ひとりが主人公・緑谷出久（みどりやいずく）に「頑張れ！」と応援するシーンが描かれた。劇場版のオリジナルキャラクターもこの一言のためだけに集結し、キャストのなかには吉沢亮や宮野真守といった大ヒット上映中の『国宝』『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』で活躍を見せる人気俳優も。

※以下本文には放送内容が含まれます

「頑張れ！」ボロボロの緑谷を応援する“仲間たちの声”

オール・フォー・ワンとの戦いがクライマックスを迎えた第167話にて、ボロボロの緑谷のもとに集まった雄英高校ヒーロー科1年A組の仲間とプロヒーローたち。オール・フォー・ワンにとどめの一撃をくらわせるため、緑谷は走り出した。オール・フォー・ワンは攻撃を繰り出し迫りくる緑谷を阻止しようとするが、ヒーローたちが協力して道をつくる。そして、それぞれのキャラクターが緑谷に「頑張れ！」と声をかけるのだ。

緑谷にとって身近な存在である1年A組のクラスメイトだけでなく、プロヒーローや戦いの様子を見守る民衆も、満身創痍になりながらも懸命に走る緑谷に対して「頑張れ！」と応援する。最後には、遠くから息子を見守る緑谷の母も、「頑張れ！出久！」と涙をこぼしながら叫んだ。

一同が緑谷に「頑張れ！」と言葉を投げかけるこのシーンは、仲間たちが彼を信じる想いが詰まっており、思わずぐっとくる。また、駆け出す緑谷の姿は、第1期でヴィランに襲われている爆豪勝己（ばくごうかつき）を助けるために走り出した彼自身の姿と重なるのだ。「頑張れ！」という言葉も、麗日お茶子（うららかおちゃこ）が緑谷の“デク”というヒーロー名に対して「デクって『頑張れ！』って感じで何か好きだ！私」と言ったシーンを彷彿とさせる。

いつだって緑谷は、困っている人を助けるために駆け出していた。走る緑谷の姿からは、少年漫画らしい“泥臭さ”を感じるとともに、『ヒロアカ』が描く“ヒーロー像”を体現しているかのようだ。長く続く『ヒロアカ』が紡いできた数々の名シーンが脳裏に浮かぶ、クライマックスにふさわしいシーンとなった。

集結した“総勢55名”のキャスト――吉沢亮や宮野真守の名前も

仲間たちが緑谷を応援するシーンには、めったに見られないキャラクターの姿も。たとえば、『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ワールド ヒーローズ ミッション』に登場したロディ・ソウルや、『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』に登場するジュリオ・ガンディーニも、「頑張れ」と遠くの地から緑谷を応援している。ロディとジュリオは劇場版オリジナルキャラクターであり、基本的にTVアニメには登場しないキャラクターだ。

ロディの声を務めるのは、歴代の興行収入ランキングで邦画実写ナンバーワンとなった『国宝』にて主演を果たした吉沢亮さん。また、ジュリオの声を担当するのは、興行収入381.5億円を突破した『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』にて童磨役を務める宮野真守さんだ。『ヒロアカ』の劇場版で声優を務めた人気俳優たちが、「頑張れ」という一言のためだけに集結したことになる。

たった一言のために再び『ヒロアカ』に集結した人気俳優についてSNSでは「映画以上に豪華」「国宝の主役まで…」「過去一神回」「EDのクレジットで泣ける」「キャストクレジットが圧巻」「まさかの登場に胸が熱くなった」「びっくりして声出た」と、驚きと喜びの声があがった。

第167話のエンドクレジットには、総勢55名のキャストの名前が記載され、緑谷に「頑張れ！」と言うシーンのために数多くの声優が参加したことがうかがえる。第167話は、劇場版のオリジナルキャラクターも集結する『ヒロアカ』の“集大成”のような回といえるだろう。

---

ライター：まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X（旧Twitter）：@kaku_magari