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「あまりにも規定を超えすぎ」無料配信→有料配信に切り替わる“異例措置”が取られた人気アニメ…そのワケとは?

  • 2025.10.31

2008年4月より放送されたTVアニメ『かのこん』。本作は、純朴な主人公・小山田耕太が妖狐のヒロイン・源ちずるに大胆な言動で迫られる場面や過激描写が数多く含まれている。その影響もあり、当初は無料配信されていたが、第7話以降が有料配信に切り替わるという“珍事”が起こった。

さすがにアウト?過激な描写がとまらない『かのこん』

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

2008年4月より放送された西野かつみによるライトノベル作品を原作とする『かのこん』は、いわゆる美少女アニメだ。『彼女はこん、とかわいく咳をして』というタイトルで、2005年6月の“第1回MF文庫Jライトノベル新人賞”において佳作を受賞している。そして、2005年に出版される際に『かのこん』というタイトルに変更され、漫画化やアニメ化、さらにはゲーム化もされた。

本作では、田舎から都会の薫風高校に転校した純朴な少年・小山田耕太が、学校一の美少女と呼ばれる先輩・源ちずるに呼び出され、告白を受ける。じつは、ちずるは妖狐であり、その日から耕太のはちゃめちゃな学園生活がスタートするのだった。

第1話では、ちずるの体が強調されたり、下着が見えたりするシーンがさっそく描かれるほか、二人っきりの音楽室でキスが交わされるシーンも。また、第2話では、「我慢できない!」と、ちずるが誰も入られない結界を張ったあと、路上で服を脱いで耕太に迫る。

本作は、ピュアな反応をする耕太の一方で、彼のことが大好きなちずるの積極的で大胆な言動が見どころだ。ちずるだけでなく、ほかの美少女キャラからもモテモテな耕太。『かのこん』は、妖怪という要素を取り入れつつ、直球のハーレムものといえるだろう。

無料配信が有料配信に切り替わる“珍事”

まだ序盤である第1話と第2話からもわかるように、『かのこん』は過激な描写が数多く存在している。テレビでの放送は、有料チャンネルであるAT-Xでしかされていない。加えて、一定の年齢に達しないと視聴できないように、視聴年齢制限つきで放送された。

4月中旬からバンダイチャンネルで無料配信がスタートするが、AT-Xで第7話が放送されると、無料配信が有料配信に切り替わってしまう。無料配信が中止となった理由については、「一部過激な表現があり」とされている。2023年には視聴年齢制限つきで1話から12話まで一挙放送されたが、地上波やネットでは放送できていない。

『かのこん』についてSNSでは「あまりにも規定を超えすぎ」「過激すぎる」との声があがった。

過激描写により無料配信から有料配信に変更となる珍事が起き、かんたんには観られない作品となってしまった『かのこん』。現在も、本作を視聴する手段は限られている。『かのこん』は、私たちの好奇心をくすぐり興味をそそるような“魅惑作”といえるのではないだろうか。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari