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アーユルヴェーダで体・心・魂の三位一体を整える。沖縄発ウェルネスリゾートで過ごす深い休息の時間

  • 2025.11.18

沖縄県北部、やんばるエリアにある一棟貸しのウェルネスリゾート

那覇空港から2時間長のドライブを経てたどり着く、沖縄県の北部の緑深いやんばる。歩いて5分もすればエメラルドグリーンの海が出迎えてくれる海沿いのエリアにアーユルウェルネスリゾート&スパ沖縄はある。そこはまさに、知る人ぞ知る隠れ家のような存在だ。手がけたのは、インドアーユルヴェーダ医療センターChakrapani認定のパンチャカルマエキスパート・ヘルスコンサルタントの資格を持ち、アーユルヴェーダビューティーカレッジの学長である新倉亜希さん。

リゾートの建物は古代インドの建築学「スタパティアヴェーダ」デザインを採用。壁の色や部屋の形、照明から装飾品まですべてがそこに身を置くだけで心身が整うような心地よさを追求している。
リゾートの建物は古代インドの建築学「スタパティアヴェーダ」デザインを採用。壁の色や部屋の形、照明から装飾品まですべてがそこに身を置くだけで心身が整うような心地よさを追求している。

日本人の遺伝的体質に合った“和のアーユルヴェーダ”を提案する彼女がその実践の舞台として選んだのが、世界に5つあるブルーゾーンのひとつ——沖縄だった。その中でも手つかずの自然が残るやんばる地方は、心と体の声に静かに耳を傾けるために絶好の場所。ここで2泊3日の体質改善プログラムを体験した。

自分の現在地を知るためのアーユルウェルネス式ジャーナリング

到着すると、まずはリビングでウェルカムドリンクをいただきながら、体質改善プログラムのための問診がなされる。アーユルヴェーダには、ヴァータ(空元素・風元素)、ピッタ(火元素・水元素)、カパ(水元素・地元素)という3つの生命エネルギーが存在し、これらをドーシャと呼ぶ。どんな人でも3つのドーシャを持っているが、バランスが人によって異なり、その割合によって体質がや症状が決まると言われている。持って生まれた自分のドーシャバランスに従うことが、心地よく生きていくための秘訣だそうだ。

施設裏にある農園「アーユルエデン」で採れたハーブや果物を中心に地元の食材を使ったウエルカムフルーツやドリンクが供される。
施設裏にある農園「アーユルエデン」で採れたハーブや果物を中心に地元の食材を使ったウエルカムフルーツやドリンクが供される。

ドーシャのバランスについては、幼い頃からの体質や性格、生活習慣の設問に答えることで判明する。

私は両親から受け継いだ体質は感情を溜め込みやすく、何かを習得する際に時間を要するカパなのだが、仕事柄、時間に追われがちで決断することを常としている現在の編集者的生活により、ヴァータやピッタの割合が高まっているとの診断を受けた。

感情面では負の感情を引きずりやすい、執着心が強い、体質面ではむくみやすいというカパ。ただ、カパである自己認知が低いことで、さまざまな不調に繋がっているそう。新倉さんとのカウンセリングを通じて行われた対話や、一人で静かに向き合うジャーナリングノートによって、自分の心と体が今、何を一番望んでいるのかということにフォーカスすることができた。

心と体の調和を取り戻す、癒やしのトリートメント

沖縄の海水や琉球ハーブ、泡盛、海藻などを活用したトリートメントはデトックスに最適。老廃物を流す手技をあわせることでむくんだ下半身がすっきりと、軽やかになる。(※写真はイメージです)
沖縄の海水や琉球ハーブ、泡盛、海藻などを活用したトリートメントはデトックスに最適。老廃物を流す手技をあわせることでむくんだ下半身がすっきりと、軽やかになる。(※写真はイメージです)

スパでのトリートメントは、カウンセリングによって判明したドーシャのバランスに合わせてカスタマイズされる。乱れたバランスを調整するようなオイルを使用し、全身をくまなくオイルでマッサージしていく。乾いた土壌に水がぐんぐんと染み込んでいくように、オイルが肌に浸透していく。日々、連続するデスクワーク等によって凝り固まり、ガチガチになった体がゆるんでいくのは非常に心地よく、贅沢な時間を過ごすことができた。

美味しい食事と自然と一体化するような静寂の時間

滞在中は、毎日1時間のスパトリートメントを受けるほか、さまざまなアクティビティが用意されている。1日目は早朝発の飛行機だったので、カウンセリングとスパの後はリビングでのんびりくつろぐうちに夕食のケータリングがやってきた。地元で採れた野菜や魚、肉で作った料理はどれも新鮮で素材の味がしっかり伝わるやさしい味付け。

2泊3日の滞在中は夕食2回、朝食2回、施設裏の農園「アーユルエデン」で採れたハーブや花(エディプルフラワー)で彩られたご膳がケータリングで届けられる。
2泊3日の滞在中は夕食2回、朝食2回、施設裏の農園「アーユルエデン」で採れたハーブや花(エディプルフラワー)で彩られたご膳がケータリングで届けられる。

ボリュームたっぷりでお腹いっぱいになるのに翌朝、まったく胃がもたれないから不思議だ。初日の夜はヴィラのルーフトップに置かれたデッキチェアに横たわりながら満天の星を鑑賞。流れ星は願い事が足りなくなるぐらいたくさん見ることができた。

屋上から見える満点の星空は圧巻。眺めながら無心になって過ごす時間も貴重だ。
屋上から見える満点の星空は圧巻。眺めながら無心になって過ごす時間も貴重だ。

地上の灯りがほとんどない、やんばるの夜だからこその体験だ。夜のしじまの中、時折、鳥の羽ばたく音やキーキーと姿の見えない動物の鳴き声が間近に感じられ驚いたりしたが、彼らが私たちを意識しない程度には私達も自然に同化できていたのかもしれない。

ハーブ摘みやパック作りなどさまざまなアクティビティを体験

2日目の朝は歩いて5分ほどのビーチへ。9月下旬、晴天の沖縄の海は透明度抜群。前日、新倉さんにアドバイスされた通り、裸足になってビーチを歩く。これはアーシングといって、裸足になって大地に立つことで地球と電気的に繋がり、体内の有害な静電気を排出するという健康療法だ。

青々とした海が眼前に広がる景色を眺めているだけでも、心が洗われていく。
青々とした海が眼前に広がる景色を眺めているだけでも、心が洗われていく。
裸足で大地の上に立つだけで体内の静電気を排出するといわれるアーシング。ここでは波に足を浸すことで浄化作用も得られる。
裸足で大地の上に立つだけで体内の静電気を排出するといわれるアーシング。ここでは波に足を浸すことで浄化作用も得られる。

一日では効果のほどはわからないけど、ただただ気持ち良いということは実感できた。裸足で土を踏む機会なんて大人になってからほとんどないなぁと振り返る。この日のアクティビティはハーバルガーデンツアー。ラッキーなことにちょうど収穫時期になったアイスクリームバナナの収穫作業を見せてもらえることに。恥ずかしながらバナナの花というものを初めて見て、花が下向きに咲き、その根元に実であるバナナがなることを知った。たった1年で4~5メートルの大木となり、こんなにもたわわに実らせるバナナの生命力と、それを育むやんばるの大地のパワーに感動しきり。

ふわふわの食感とほのかな甘さがまるでアイスクリームのようなバナナの新品種、アイスクリームバナナ。収穫し、一週間ほど追熟させたら食べごろに。
ふわふわの食感とほのかな甘さがまるでアイスクリームのようなバナナの新品種、アイスクリームバナナ。収穫し、一週間ほど追熟させたら食べごろに。

その後、レモングラスやバタフライピーなど庭に咲き誇るハーブを摘み、それらを使ったハーブティをいただく。さらに生のとうもろこしを使ってフェイシャルパック作りにも挑戦。訪れたのは初秋の時期で、肌は紫外線の影響でごわつき、乾燥しているため、古い角質を除去し、むくみの原因の余分な水分も代謝する食材、とうもろこしをすりおろし、生米とココナッツミルクと混ぜ、冷蔵庫で数時間冷やせば完成だ。

すりおろしたとうもろこしと生米のざくざくとしたテクスチャーが心地よい。肌にのせて、乾いたら洗い流す。くすみが取れて、ワントーン明るい肌に。
すりおろしたとうもろこしと生米のざくざくとしたテクスチャーが心地よい。肌にのせて、乾いたら洗い流す。くすみが取れて、ワントーン明るい肌に。

このようにさまざまなアクティビティを通して、植物の恵みとパワーをチャージ、そして体内の不純物を代謝していくアーユルヴェーダの実践を、さわりではあるが体験できるのがアーユルウェルネスリゾート&スパ沖縄の魅力。自然の中で心と体をゆるめることで、疲れやネガティブな感情が溶けていくよう。多忙で張り詰めた日常を送る人がちょっとひと休みしたいと思ったら、ここはぜひおすすめのリトリートだ。

アーユルウェルネス リゾート&スパ沖縄

沖縄県国頭郡本部町新里170-5

TEL.03-5701-1217(本社予約センター)

料金/アーユルヴェーダ体質改善プラン2泊3日~

2泊3日4食付き トリートメント付き¥157,000~(2名様1室 )

https://ayurwellness-resort-okinawa.com/

Text: Teruno Taira Editor: Misaki Kawatsu

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