甘え上手のススメ《試せば変わる藤島佑雪の最強開運↑メソッド/ Good Luck Tips》

2025.10.25

ちょっとお聞きしたいんですけど、「私、甘え上手です！」って、堂々と手を挙げられる方、どのくらいいらっしゃいますか？めちゃくちゃ少数派ですよね。わたくしの個人鑑定にいらっしゃる方々のお悩みは恋愛を含めて、人間関係に関するものがほとんど。表面的な原因としてはいろいろなものがあるのでしょうが、根源的な理由の大半は「ご相談者さまが“甘え下手”であること」だったりします。また、日頃はそこそこ甘えるのが上手でも、重要な場面で遠慮して甘えられないという方もいらっしゃいます。非常にもったいないですね。裏を返せば、甘え上手になれば、仕事でも恋愛や対人面でも悩むことは激減します。そんなわけで今回のテーマは「甘え上手のススメ」でございます。

まずは「なぜ、甘えられないか」について考えてみましょう。甘えられない人の心理には「そんな図々しいこと、できない」→「だって、図々しいと思われたくないから」→「図々しい、迷惑と思われたら嫌われるでしょ？」→「嫌われたくない」という流れがあります。また、「甘えたら、その分のお返しをしないといけないけど、返せないと悪い」という思いもあるかもしれません。さらには、「甘えるということは弱みを見せることになる。それはできない」。「人に甘えるなんて、美意識に反する。自分のことは自分でやらなきゃ」という、プライドの高さから甘えられない場合も。

ざっくり、以上のパターンに分けられるかなと思うのですが、どうですか？読むだけで息苦しくなりませんか？息は「生き」で、息苦しいは「生きるのが苦しい」につながります。これは開運からほど遠い状態。ラクで楽しく息できる状態から運は開けていきますから。

お気づきになりましたでしょうか。実は、上記の甘えられない理由のすべてが、自分で勝手に結論を出して、自己完結してしまっていることに。いや、全宇宙を司どる神が自分自身なんだっていうなら、それでいいんです。自分の道理で世界がすべて動いていくんでしょうから。でも、違いますよね？この宇宙は私たちの考えが及ばぬ力で星々が動いていて、人の世もまた、82億人の人々がそれぞれの思惑で動いているわけです。小さな小さな存在である自分が出した答えだけが、正解であるはずなんてないですよね？ 答えはきっと、ほかにもあるし、複数の答えがあるはず。つまり、可能性はたくさんある！ 「甘えるなんて、ムリ」と諦めれば、そこで可能性は消えてしまうけど、甘えてみたら、可能性は広がるという話なんです。

そもそも、運は自分でつかむもの。でも、運を運んでくれるのは人なんですよね。他者。だから、人とはなるべく関わった方がいい。そんななかでの「甘え上手のススメ」なんです。職場でも趣味の集まりでも、周りに人はたくさんいます。そのなかで甘えないでいる、というのは他者と薄くしか関わらないということ。薄い関わりは迷惑をかける可能性も減るでしょうし、嫌われることも少ないでしょう。でも、自分に流れ込む運の量・濃度ともに小さなものになってしまいます。

思い出してみてください。これまで自分に運を与えてくれた人はどんな人でした？わたくしの場合はいつだって、もうダメかもというときや困ったときに弱音を吐いた相手でした。つまり、甘えた相手ですね。銀座のクラブ時代、ノルマがきついときに同伴してくださったお客さま、お客さまを紹介してくれた先輩。占い師だけでは食べていけないときに手を差し伸べてくれた銀座時代のママ、水商売が苦しくて、足を洗いたかったときに「連載を書いてみませんか？」と声を掛けてくれた編集長。実は今、現在も苦境に陥っているのですが、わたくしは平気な顔をせず、「実は今……」と伝えるようにしています。すると温かな言葉とともに、いろんなご提案やアドバイスをくださる方がほとんど。ありがたいものです。本当に感謝しています。そして、さらに原点に立ち返れば、この世に命を授けてくれた両親にこそ、生きるチャンスを与えてもらったと言えるでしょう。親ほど、わたくしを甘えさせてくれた存在はいないわけですから。親が亡くなったとしても、その事実は変わりません。

甘えられる関係の元には「甘えてもいい」という信頼関係があります。自分も信頼しているし、相手も自分を信頼しているという関係です。そう言うと、甘えられるのは家族やパートナー、親友など、ごくわずかな人に限られてしまうと考えられる方が多いかもしれません。でも、わたくしの経験から申し上げれば、世の中は捨てたもんじゃありません。案外、見ず知らずの人だったり、普段は怖そうに見える方であっても、素直に「今、困っている」と実情を話せば、手を差し伸べてくれる人は多いのです。そこにはもちろん濃度があります。「お金が苦しくて」と伝えた場合、ポンと大金をくれる人、利子なしで貸してくれる人、お金の代わりに仕事をくれる人、仕事につながりそうな人を紹介してくれる人、ごはんをご馳走してくれる人、宿を貸してくれる人、物理的なことではないけれど、心から励ましの言葉をくれる人。いろいろです。でも、人って甘えてきた人には“何か”をくれることがほとんどです。その何かを受けとって、感謝することから運は必ず開けます。

なかには目の前でバタンと扉を閉じる人もいるでしょう。でも、それはその人自身も余裕がないので、しょうがないんです。その場合は「困らせてごめんね。あなたこそ、頑張ってね」と素直に謝罪の言葉を述べつつ、応援の言葉を贈ればいいのかなと思います。自分が甘えるほどの相手です。「私でもお役に立てそうなことがあれば、いつでも言ってね」とひと言添えればいいと思います。

「そうは言っても……甘えるなんて勇気が出ない」という方も多いでしょう。なんでもいいんです。そのお菓子ひとつもらっていい？みたいな小さなことから甘えるレッスンを重ねましょう。そこから始めて、これ教えてくれる？子ども預かってくれる？結婚相手紹介してくれる？なんでもいいので、甘えてみましょう。頼ってみましょう。そこから運が流れ込む、運気の通路ができて、広がっていくものです。また、こちらが甘えると、向こうも甘えやすくなり、そこに信頼関係も芽生えます。いわゆる“お互いさま”の世界が出現するわけです。いいでしょ？そうなると、みんなひとり、ひとりが生きやすくなり、困難も乗り越えやすくなっていきます。しんどい時代だからこそ、そんなハッピーな世界、作っていきたいものですよね。ものすごく苦しいときはもちろん、ちょっと困ったな程度のときでも、遠慮せず、どんどん甘えてみてください。本当に人生が開けていきますからね！

藤島佑雪（ふじしまゆうせつ）

元銀座のクラブのホステス。占い師・開運アドバイザー。著書『元銀座ホステスが教える強運！美女になる方法』（文藝春秋社刊）。個人鑑定はこちらから。

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