1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 植物が作る「小さな宇宙」が愛おしい。写真家・上田義彦と植物

植物が作る「小さな宇宙」が愛おしい。写真家・上田義彦と植物

  • 2025.10.18
写真家・上田義彦と植物

20年前から暮らす日本家屋には豊かな庭があり、周囲にも緑は多い。「それでも、家の中に緑があるのとないのでは大きく違う。自分のすぐそばで元気に育ってくれていると、空気も気持ちも潤う気がします。植物を選び育てているのは妻(桐島かれんさん)で、僕は水やりをするだけですが」と笑う上田義彦さん。窓辺にはアジアの器やカゴを鉢にした植物が50以上。結婚当初に2人で買って30年以上大切にしているコウモリランもある。

ダイニングルームの窓辺には、手入れがラクな半水耕栽培で育てているホヤ ゴールデンアイやストレリチア ニコライ、ドラセナ ソング・オブ・インディアやパキラが並ぶ
ダイニングルームの窓辺には、手入れがラクな半水耕栽培で育てているホヤ ゴールデンアイやストレリチア ニコライ、ドラセナ ソング・オブ・インディアやパキラが並ぶ。右上には30年超えのコウモリランも。
丸いカゴを鉢カバーにしたサンスベリア バキュラリスは半水耕栽培
丸いカゴを鉢カバーにしたサンスベリア バキュラリスは半水耕栽培。「葉挿しでもどんどん増えていて……増えすぎだと娘に笑われます。それでも小さな緑が光の中で元気に育つ姿を見るだけでうれしいんです」

「窓辺の鉢とすれ違った時、“あ、水を欲しがっているな”とわかるのが愛おしいんです。葉の形も揺れる様子も多様な植物が、この家に居場所を得て、鉢の中で小さな宇宙を作っている。その姿を見ると心が柔らかくなりますね」

神奈川・葉山の高台に立つ築100年超えの日本家屋で。家じゅうの窓辺に置かれた植物は50鉢以上
神奈川・葉山の高台に立つ築100年超えの日本家屋で。家じゅうの窓辺に置かれた植物は50鉢以上。日頃から「今、いい光だな」と感じたら写真に収めているそう。手前は斑(ふ)入りのモンステラ タイ コンステレーション。
食器棚の隣はフィカス ウンベラータ
食器棚の隣はフィカス ウンベラータ。タイのカゴにはダバリア ラビットフットファーン。根元にウサギの足のような毛が生えている。ペルーで撮った上田さんの作品やインドで見つけた馬の置物とともに。

profile

上田義彦(写真家)

うえだ・よしひこ/1957年兵庫県生まれ。自然の風景から広告写真まで幅広く活躍。2021年に映画『椿の庭』の監督・脚本・撮影も。

元記事で読む
の記事をもっとみる