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【なぜ】うなぎを生食しないの?「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」うなぎ職人の修行が厳しい納得の理由

  • 2025.10.12

うなぎを生で食べないのはなぜ?

うなぎを生で食べないのはなぜ?
うなぎを生で食べないのはなぜ?

2025年は夏の「土用の丑の日」が2回あったので、滋養強壮に良いとされるうなぎを2回食べたという人もいるでしょう。さて、そんなうなぎですが、蒲焼きなど火を入れた料理ばかりで、なぜ生食しないのか気になりませんか?そこで今回は、うなぎを生食しない理由について紹介していきます。

うなぎの血液には毒がある

うなぎが生食で提供されない理由は、ズバリうなぎには「毒がある」から。うなぎに限らず、アナゴやハモなどウナギ目魚類には、血液中にタンパク質の「イクチオヘモトキシン」と呼ばれる毒が含まれています。

魚類ではフグ毒が有名ですが、イクチオヘモトキシンはフグ毒のように即効性・致死性が高い毒ではありません。60℃・5分の加熱によって毒性は失われるので、通常の加熱処理で十分。ちなみに厚労省によれば、これまで国内でうなぎの毒によって食中毒が起きた正式記録はないそうです。

うなぎの毒に触れるとどうなる?

ただし、うなぎの新鮮な血液を大量に飲んだ場合、下痢や嘔吐、麻痺や呼吸困難が引き起こされ、最悪死に至ることもあります。その量は、体重60kgの人ならおよそ1000ml。また、うなぎの血液を飲まなくても、血が皮膚に触れたり目や口に入ったりすると、ヒリヒリするような灼熱感や粘膜の発赤の症状が出ることがあります。傷口に入った場合は炎症や化膿、浮腫が引き起こされることもあるので注意しましょう。

さらに、うなぎは血液だけでなく、体の表面にあるヌルヌルした粘液にも毒を持ちます。うなぎのつかみ取りなどに参加してうなぎに直に触れた場合は、すぐにきれいな水で洗い流すことを忘れずに。

うなぎの刺身は食べられる?

うなぎの生食が「絶対に無理」かというとそうではなく、完全に血抜きをおこなえば食べられます。実際に、職人の手によって血抜きをおこなった上で提供されるうなぎの刺身もあり、珍味に分類されているそう。

まとめ

うなぎを生食しない理由を知ると、一人前のうなぎ職人になるためには「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」という、長年の修行が必要なことにも納得できますね。毒の危険性を理解してうなぎをさばいてくれる職人がいるのだと思うと、美味しいうなぎがさらに美味しく感じるかもしれません。

(LASISA編集部)

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