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【レチノール】効果的な使い方・注意点は?|30代から始める!現役化粧品研究員が解説するエイジングケア成分図鑑

  • 2025.10.18

以前より肌のハリがなくなった、乾燥による小ジワが気になる、なんとなく顔色がくすんでいる……。30代は肌の年齢サインに気づき始めるタイミング。そこで、自らもスキンケア迷子だったという「現役化粧品研究員としくん」に、本気のエイジングケアをスタートしたい30代に向けて、おすすめの成分を教えてもらいました。全5回でお届けします!

教えてくれたのは……
堀江俊貴さん(現役化粧品研究員としくん)
現大手メーカー研究員歴10年。「現役化粧品研究員としくん」として、YouTubeを中心に研究員目線での化粧品解説や美容情報を発信中。美容迷子撲滅のため、自身の美容メソッド「ABCメソッド」を取り入れたスキンケア「One st.(ワンエスティ)」を手掛ける。


レチノールはマルチに働く“攻め”の成分

レチノールは、ビタミンAの一種。肌のターンオーバー促進やコラーゲン生成のサポートなど、エイジングサインに直接アプローチできる“攻め”の代表格です。毛穴・小ジワ・ハリ・キメ・くすみにマルチに働き、エイジングケアの中でも最もエビデンスのある成分のひとつです。 その一方で、「レチノイド反応」と呼ばれる一時的な適応反応が出る可能性や、妊娠および及び授乳中の人の使用が積極的に推奨されないなどの注意点も。パワフルだからこそ、慎重に使うべき成分です。レチノイド反応が出ると、肌の赤みやヒリつき、皮むけなどが起こります。 大切なのは、配合されている濃度。一般的に濃度が高いほど刺激は出やすくなりますが、薄すぎてもきちんと効果が感じられません。0.1%前後が効果と耐性の両面でよく研究されているので、商品選びのひとつの目安としてみてください

レチノールを使う時のポイント

1.夜だけ使用する

レチノールは紫外線によって分解されやすい成分。光に弱いので朝は使用せず、夜のスキンケアのみの使用が一般的に推奨されています。

2.週1~2回からスタート

きちんと効果が感じられる濃度のものは、肌が慣れていないうちは刺激を感じやすいことも。初めてのレチノールをたっぷり毎日使うと、数日後にレチノイド反応が出る可能性が高くなります。いきなり毎日の使用はNG。最初は週1~2回、米粒程度の少量で始めましょう。

3.冷蔵での保管がおすすめ

レチノールはとても不安定な成分。紫外線だけでなく熱にも弱いので、冷蔵庫での保管が、よりおすすめです。

編集部おすすめ!レチノール配合コスメ

安定性・刺激性・価格のバランスが優秀で、スキンケアに取り入れやすい設計。レチノショット0.1 30g ¥3,460(トゥヴェール)

純粋レチノールを高純度で配合。さらにマルチ発酵ロンゴザの働きで、肌質まで瞬時に立て直す。カプチュール トータル レチショット 20mL ¥15,620(パルファン・クリスチャン・ディオール)

シワ改善有効成分として認可されているレチノールとして、日本で唯一の純粋レチノールを配合した部分用クリーム。使用後にUVカット効果のある化粧品を使えば、朝の使用もOK。特殊な容器を採用し、冷蔵庫保存不要なのもうれしい。エリクシール レチノパワー リンクルクリーム ba L [医薬部外品] 22g ¥8,800(エリクシール)

“攻め”の成分同士の併用は、様子を見ながら慎重に!

僕はレチノールのように、肌に積極的に働きかけるものを“攻め”の成分と呼んでいます。効果が強い分、敏感肌の人は低濃度・低頻度・少量から。他の成分との併用については、ビタミンB3(ナイアシンアミド)、ビタミンC等は基本的に問題ありませんが、ピーリング成分、過酸化ベンゾイル(BPO)、その他レチノイドの同時使用は避けましょう。また、美容施術のマイクロニードルRFやレーザー治療などの前後一週間程度(クリニック指示に従う)は、使用を控えてください。

レチノールも活躍! としくん提唱「ABCメソッド」

僕が“現役化粧品研究員”として提案しているスキンケアメソッドにも、レチノールを取り入れています。 僕が提案しているのは、肌にとって普遍的な有益成分「ビタミンA(レチノール)」「ビタミンB3(ナイアシンアミド)」「ビタミンC」を適切に取り入れる「ABCメソッド」です。

ABCメソッドは、年齢問わず、幅広い肌悩みに対応できるシンプルなスキンケアメソッドです。
 
僕自身、肌がきれいな時期はほとんどありませんでした。学生時代は野球部で紫外線を浴び続け、スキンケアも十分にできていませんでした。そのツケを、20代後半から感じ始めたんです。
 
ニキビがくり返しできて色素沈着にもなり、シミも増えてきました。20代後半の肌として、よいとは言えない状態。そこで研究員の知識をフル活用して、スキンケアでどこまで改善できるか試してみたんです。その時導き出したのが、ABCメソッド。
 

ABCメソッドを取り入れて10カ月で、僕の肌はここまで変わりました。
 
今回ご紹介した「レチノール」をはじめ、ABCメソッドに登場する成分は、肌悩みを感じ始める30代にとっても有益なものばかり。ぜひチェックしてみてください。

次回は、ABCメソッドにも登場するビタミンB、マイルドなのにマルチに効く優秀成分「ナイアシンアミド」について。美白・毛穴・シワ…“万能型”と呼ばれる理由と、落とし穴についても、研究員目線で解説いただきます!

撮影=片岡 祥 取材・文=山本二季

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