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【MLB】佐々木朗希は「モンスターの力を解き放った」 米メディアが復活の舞台裏を特集……「わずかだが、重要なフォーム修正」を指摘

  • 2025.10.10
ドジャースの佐々木朗希(C)Getty Images
SPREAD : ドジャースの佐々木朗希(C)Getty Images

ドジャース佐々木朗希投手が9日(日本時間10日)、フィリーズとの地区シリーズ第4戦でリリーフ登板。3番手でマウンドに上がると、8回、9回、延長10回と3イニングを無安打無失点で抑える完璧な投球を披露した。チームはサヨナラ勝ち(2-1)で、ナ・リーグ優勝決定シリーズに駒を進めた。米スポーツ専門局『ESPN』は、佐々木の復活劇を特集し、今後の活躍にも太鼓判を押した。

■「ブルペン転向」も受け入れ

ポストシーズンで4戦連続無失点。まさにブルペン陣の救世主となった佐々木について、『ESPN』は先日、その復活劇に迫っていた。
同局の看板記者、ジェフ・パッサン氏は「ササキの投球フォームに施された、わずかだが重要な修正が、彼の中に眠っていたモンスターの力を解き放った。勝ちたい、競い合いたいという強い気持ちが、彼をブルペンへの転向を受け入れさせた」と言及し、復活劇の大きな要素となった“フォーム改造”と“先発からリリーフへの転向”に焦点を当てた。
マイナーで調整を続ける中、なかなか調子が上がらなかった佐々木。そこで剛腕再生を託されたピッチングディレクターのロブ・ヒル氏は、佐々木とミーティングを重ねる中でフォーム修正というプランを提示した。
ヒル氏は「スピードが出ない理由は、骨盤が前に傾きすぎていることに起因している。それが早すぎる体の回転を生んでいる。骨盤を早く回し始めるのは、すべてを台無しにする行為になる」と説明。もちろん、右肩痛によりフォームが乱れていたことが大きかった。

■軸足の膝の位置に変化

そこで同氏が提案した具体的なポイントは、軸足(右足)の修正。セットポジション時、右膝を以前より深く、つま先の上に位置するまで曲げることを要請。これにより、骨盤が前に傾きすぎるのを防ぎ、体が早く前に流れるのを抑えることが可能になると説明した。そして、結果的に前足が地面にしっかり付き、体を安定させる時間を確保できるようになることも伝えたという。
ヒル氏の提案を受け入れ、体の回転を遅らせることを意識した佐々木は、ブルペンでその効果を実感。スピードアップに手応えを感じると、3Aでのリハビリ登板でも実証して見せた。
パッサン記者は「新しいフォームは見た目こそ従来と似ているものの、回転を遅らせることで体を安定させ、伸びやかに使うことができ、これまで鈍っていたエネルギー伝達がスムーズになり、直球の球速低下を食い止めることにつながった」と指摘した。
さらに、スピードを取り戻した佐々木は、もう1つのターニングポイントとなった先発から救援への転向も快諾。これによりポストシーズンでのロースター入りが実現し、現在のリリーバーとしての活躍につながった。

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