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60代で始める『資産運用』はどんなものがある?賢いお金の使い方をお金のプロが解説

  • 2025.10.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

60代になり年金生活に突入すると、いよいよこれまでの働き方や生活スタイルが変わってきますね。退職金の受け取りをきっかけに、このタイミングで資産運用を始めることを考える方も増えています。退職後の生活を安定させたい、老後資金を増やしたい、あるいは大切な家族のために資産を守りたいという思いは共通です。

そこで今回は、60代からでも無理なく取り組める資産運用の種類や、賢いお金の使い方についてお金のプロの視点を交えながら解説します。

60代で始める資産運用の特徴と選び方のポイントとは?

資産運用は若いうちに始めるのが理想とよく言われますが、60代からでも遅すぎるというわけではありません。ただ、年代によっておすすめの運用スタイルやリスクの取り方は変わってきます。まず押さえたいのは、60代では「リスクを極力抑えつつ、確実に資産を守ることが優先される」ということです。完全にリタイアすると、損失が発生しても「働いてカバーする」のは難しいでしょう。また、運用期間が若い世代より短いため、資産が減ってしまったあとに回復を待つ時間的余裕も限定的です。

とはいえ、銀行の預金だけではインフレに対応できません。すべての資産を預金で保有していると、資産の実質的な価値を徐々に目減りさせてしまいます。そこで資産運用を検討するときは、安全性と利回りのバランスを意識しながら、いくつかの商品や方法を組み合わせることが重要です。

具体的な資産運用の方法をチェック

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では実際に、60代の方におすすめの資産運用の種類を見ていきましょう。リスクを抑えつつ、効率的に運用するにはいくつかの「基本の型」があります。

1、定期預金

定期保険は元本保証があり、安心感が高い方法です。金利は低めですが、流動性に優れており、急な出費に備えやすいのが特徴です。元本が保証され、預金保険制度により1000万円まで保護されるため、リスクを避けたい方に適しています。金利が事前に確定しているため、将来の収益を計算しやすい点もメリットです。
一方で、インフレ率を下回る低金利が続いており、実質的な資産価値が目減りする点には注意が必要です。株式や投資信託などと比べると収益性は低く、資産を大きく増やしたい方には不向きといえるでしょう。

2、個人向け国債(日本国債)

国債は政府が発行するため、信用度が非常に高い安全資産です。個人向け国債は「3年固定型」「5年固定型」「10年変動型」の3種類があり、1万円単位で購入できます。政府が発行しているため、銀行預金よりも安全性が優れており、若干ながら銀行預金よりも高い利息が期待できます。60代であれば、資産の一部を個人向け国債に振り分けて、安全に運用することも有力な選択肢です。

3、 投資信託(バランス型)

投資信託は複数の株式や債券をまとめて運用する商品で、少額から始められます。特に「バランス型」と呼ばれるタイプは、リスクを分散しつつ株式と債券などさまざまな資産にバランスよく投資し、リスクを分散しながらの中長期的な安定成長を狙える点のが魅力です。ただし、運用状況は市場の動きに影響されるため、元本保証はありません。なく市場の動きに影響されるため、慎重に選ぶ必要があります。投資信託を購入する場合は、「いくら購入するか」を慎重に判断しましょう。

4、高配当株投資

配当金に注目した株式投資は、株価の変動があっても定期的な収入を期待できます。60代では増収よりも安定した収入を重視するケースが多いため、高配当銘柄を複数選んで分散投資をする方法が適しています。ただし企業の経営状況や業績変動には注意が必要です。

高配当株投資は、配当利回りが高い株式に投資して、定期的な配当収入を得ることを目的とした投資手法です。「高配当」に厳密な定義はありませんが、配当利回りが4%以上の銘柄が一般的に高配当株と呼ばれます。主なメリットは、定期的な配当収入により安定したキャッシュフローを得られることです。配当金に注目した株式投資は、株価の変動があっても定期的な収入を期待できるため、心理的な安心感があります。

60代以降に年金生活に突入すると、年金の上乗せとなる収入があると家計も安定感が高まります。増ただし企業の経営状況や業績変動次第では、減配(配当金が減ること)や無配(配当金がなくなること)がある点には注意が必要です。高配当株投資をする際には、財務状況がしっかりしている銘柄を複数選択し、分散投資を心がけましょう。

これらの手法の中から、自分の資産状況や生活のペースにあったものを組み合わせていくのが賢い選択と言えそうです。確実に元本を守りたいお金は定期預金や個人向け国債、資産価値を守るために運用するお金は投資信託や高配当株投資に回すとよいでしょう。

資産運用は60代であっても人生の大事なテーマです。以下のポイントを心に留めておきましょう。

  • まずは無理のない範囲でスタートし、資金の余裕を持たせること。
  • 商品の内容やリスクについてよく理解した上で選ぶこと。
  • 複数の資産に分散投資してリスク低減を図ること。
  • 長期的に資産運用を続けることを意識し、短期的な値動きに振り回されないこと。
  • 不明点や不安があれば、信頼できるファイナンシャルプランナーや金融機関のアドバイザーに相談すること。

これからの未来を見据えて、一歩踏み出す勇気を大切にしよう

60代での資産運用は、スタートが遅いわけではありません。むしろ保有している資産を守り、長生きリスクに備えるためにも、自分らしい無理のないスタイルを探しましょう。元本保証の金融商品から投資信託、高配当株まで、選択肢は多彩ですし、NISAを活用すれば税制面での優遇を受けられます。

お金のプロもおすすめする基本は「分散投資」と「長期的な視点」。これを念頭に置きつつ、将来に向けて少しずつ資産形成に取り組んでみてはいかがでしょうか。


監修者:柴田 充輝

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。