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私をカフェイン依存から救ってくれた、日本の大根茶と茎茶

  • 2025.9.12

私が初めてコーヒーを口にしたのは11歳のとき。ベッドの上で一生コーヒーを楽しんできた祖母が、ラテのようにミルクたっぷりの一杯を差し出してくれた。その瞬間、特別な大人の仲間入りをしたようで、すっかり夢中になってしまった。

やがてその習慣は、大学時代には依存に変わった。課題に追われ、夜中の3時まで起きている日々。翌朝は大学のカフェで濃いブラックコーヒーを飲み、どうにか1日をこなしていた。卒業後、社会人になってからは空腹のままコーヒーを流し込むのが日課に。深く考えることもなく、当たり前のようにオフィスへ特大のマグを持ち込み、パソコンに向かう毎日を過ごしていた。

そんなとき出会ったのが、ブレイク・ライブリーからダライ・ラマまで、多くの著名人の食事を手がけるシェフ、ミカエラ・ルーベンだった。ホリスティックな栄養学とウェルネスを実践する彼女に、思わずコーヒーについて尋ねてみた。

「私はよく、お茶を日常に取り入れるように勧めています」と彼女は教えてくれた。「コーヒーの代わりというより、水分補給や消化、栄養面をサポートする習慣として。特にハーブティーは癒しの力に満ちていて、温かい飲み物を口にすること自体が心を落ち着かせる儀式にもなります。ほんの小さな行動が、大きな違いをもたらすのです」

ルーベンの言葉は、私自身の習慣を見直し、身体の声に耳を傾けるきっかけになった。心が不安定なときにコーヒーを飲むことは、明らかに良い選択ではなかったからだ。

「実を言うと、私もコーヒーは飲みます」と彼女は打ち明けてくれた。「でも神経系にどう作用するかを意識して、基本的には食事の後に飲むようにしています。それから、なぜ飲むのかを自分に問いかけます。人とのつながりのため? それともストレスに対処するため? いずれは完全にやめてみたい気持ちもありますが、今のところはまだその準備ができていません」

実際、ルーベンはコーヒーをやめて体調が大きく改善したというクライアントを何人もサポートしてきたそうだ。「結局のところ、それは人それぞれなんです」と彼女は続ける。「私にとってはお茶もコーヒーも、それぞれに役割があります。大事なのは、自分の体にどう響いているのかを感じ取り、その力を自分を支える方向で使うこと。逆に、自分を弱めてしまうような飲み方は避けることです」

この言葉が胸に深く残った。私は毎朝の巨大なコーヒーのサーモスが、自分の心身にどんな影響を与えているかを、完全に無視していたのだ。そしてついに気づいた。過剰なコーヒー習慣は、今の私にはもう必要のないものだと。

日本茶との出会いが教えてくれた、体の声の大切さ

幸運なことに、その頃ちょうど医療とホリスティック療法を融合させた「SHAウェルネスクリニック」を訪れる機会があった。そこで勧められたのが、日本の消化を助けるお茶。いくつか試してみるうちに特に気に入ったのが、大根を使った「大根茶」だった。カフェインフリーで、消化を促し、食物繊維やマグネシウムも豊富。さらにむくみを軽減する働きまである。私は食後に無糖で飲むようにしたのだが、驚いたことに、甘いもので締めたい欲求を満たしてくれるおかげで、砂糖を加えなくても心が落ち着き、不安感まで和らいでいった。

朝には「茎茶(くき茶)」を飲む習慣を取り入れた。緑茶の枝から作られるお茶で、通常のコーヒーよりもはるかにカフェインが少なく、私のようにコーヒーに敏感な人にぴったりの代替飲料だ。神経系に強い負担をかけることなく、エネルギーをもたらしてくれるのが魅力。また、胃酸のバランスを整え、特定の野菜や穀物の消化を助ける作用もある。

つまり、私はコーヒーをやめた。そして、同時に豊富なメリットを持つ代替の習慣を見つけることができた。だが何より大切だったのは、自分の体の声に耳を傾けることを学んだ点だ。日常のプレッシャーを乗り切るための「燃料」として、無意識にコーヒーを頼り続けてきたが、その背後にはもっと深い意味が隠れていたのだ。

Text: Lorena Meouchi Translation: Makiko Yoshida

FROM VOGUE.MX

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