1. トップ
  2. 医師「日常生活に取り入れて」 内臓脂肪に効く“シンプルな習慣”とは?【医師の監修】

医師「日常生活に取り入れて」 内臓脂肪に効く“シンプルな習慣”とは?【医師の監修】

  • 2025.10.9
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

内臓脂肪は、放置しておくとメタボリックシンドロームや糖尿病、心臓病の原因になると言われています。でも「運動や食事制限は続かない…」と感じている人も多いのでは? ここで注目したいのが、実は日常生活に自然に取り入れられる“シンプルな習慣”で内臓脂肪を減らす方法。

今回は医師が推奨する具体的な習慣や秘密をわかりやすくお伝えします。

内臓脂肪とは?体に及ぼすリスクや影響も解説

内臓脂肪はお腹の周り、内臓の周辺に蓄積される脂肪です。皮下脂肪と比べて減りにくく、放っておくと生活習慣病のリスクを高めることが知られています。実際、内臓脂肪の過剰蓄積は糖尿病や高血圧、脂質異常症と深く関連し、健康寿命を縮める恐れもあるのです。

内臓脂肪は皮膚の下にある脂肪よりも代謝が活発で、ホルモンや炎症性物質を分泌する性質があります。これらの物質が血管や臓器に悪影響を与え、健康リスクを高める原因になるのです。

内臓脂肪の増加は糖尿病や高血圧、脂質異常症などの代謝性疾患を引き起こしやすくなります。さらには心筋梗塞や脳卒中といった深刻な心血管疾患のリスクも高まるのです。

また、内臓脂肪は「メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)」としても知られていて、この状態になると一連の健康障害が連鎖的に進行するため、将来的な病気の発症リスクが格段に増大する可能性があります。

特にに食生活の乱れや運動不足、ストレスの積み重ねが内臓脂肪増加の原因となっており、これらの生活習慣を改善しない限り、見た目以上に体の中で着実にダメージが進行する恐れもあります。

内臓脂肪には普段の活動量を増やすことがカギ!?

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

内臓脂肪を減らすために推奨されているのが「ウォーキングや筋トレなどの運動」、「カロリー制限したバランスの良い食事」が推奨されます。しかし「忙しくて運動時間が取れない」「食事制限が辛い」という声も多いのが現状。これらを続けるのはなかなかハードルが高いですよね。

そこで注目されているのが、専門家が勧める「日常生活の中で無理なくできるシンプルな習慣」。欧米ではNon-Exercise Activity Thermogenesis(非運動性熱産生)“NEAT”と呼ばれ注目されています。この習慣を取り入れることで、内臓脂肪の蓄積を防ぎつつ健康的な体づくりに繋げられるのです。

通勤時に歩く距離を伸ばしたり、エレベーターではなく階段を使ったり、家事をこまめに動きながらこなしたりすることで、脂肪燃焼を助ける代謝がじわじわ活性化していくでしょう。

また、日常生活の中での「立つ時間を増やす」「軽い家事を取り入れる」こともおすすめです。座っている時間が長いと内臓脂肪が増えやすいとする報告があり、立つだけでも代謝が少しアップしやすいとも言われています。

例えば、仕事の合間やテレビを見ているときに立って過ごす時間を増やしたり、立って家事をする時間を増やしたりするだけで、無理なくエネルギー消費につながる可能性があります。こうした積み重ねが、気づかぬうちに内臓脂肪減少の一助になることが期待されています。

普段の生活の中で内臓脂肪の改善を目指そう

内臓脂肪は健康リスクを高める厄介な存在ですが、激しい運動や食事制限だけが対策ではありません。医師おすすめの“シンプルな習慣”である、意識的な深呼吸と姿勢改善を日々の生活に取り入れることで、代謝アップやストレス減少が期待でき、内臓脂肪の蓄積を防ぐ一助になります。

ポイントは「続けやすい、無理のない動き」を習慣づけること。これにより、内臓脂肪をコントロールし、糖尿病や心血管病のリスクを減らせる可能性も高まります。ぜひ今日から、生活に取り入れてみましょう。


監修者:用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長 菊池真大

undefined

 

慶應義塾大学医学部卒業
東海大学医学部客員准教授
米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員
日本アルコールアディクション医学会理事
日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医
2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。https://www.youga-naika.com/