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医師「見逃さないで」 ただの『胃もたれ』じゃないかも…注意したい2つの“病気の可能性”とは【医師の監修】

  • 2025.9.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「最近胃もたれが続くけど、まあ大したことないかな…」と、つい軽く考えていませんか?実は、その「ただの胃もたれ」の裏には、早めに気づいて対処しないと悪化してしまう可能性のある病気が隠れていることがあります。

そこで、今回は医師も注意喚起している「胃もたれに似た症状で注意したい2つの病気」についてわかりやすくご紹介します。普段の生活で感じる違和感が実は重要なサインかもしれませんよ。

胃もたれの裏に潜むかもしれない2つの病気とは?

胃もたれは、食後に胃が重く感じたり、消化不良のような不快感を覚えたりする症状の1つです。多くの場合は胃の過剰な負担や食生活の乱れが原因となりますが、繰り返し起こる胃もたれは放置できません。

まず注意したいのが胃がんの可能性です。胃がんは初期には自覚症状がほとんどなく、胃もたれや軽い胃の不快感といった曖昧な症状で進行してしまうことがあります。胃がんは早期発見で治療成功率が高くなるため、「ただの胃もたれ」と思い込んで放置してしまうのは危険です。

もう1つ気を付けたいのが胃潰瘍です。胃潰瘍は胃の粘膜が傷つき、炎症や出血を起こす病気で、胃もたれの他に、みぞおちの痛みや胃のむかつき、悪心などの症状を伴います。ひどくなると出血や穿孔(穴が開く)など命に関わる合併症を引き起こすこともあるため、早めの対応が求められます。

こうした病気は自己判断が難しいため、胃もたれが長く続く場合や、次のような症状が見られたら速やかに専門医に相談しましょう。

・胃の痛みが持続する、あるいは強くなる
・食欲不振や体重減少がみられる
・吐血や血便、便が黒い(黒色便)など出血の疑いがある
・慢性的な悪心や嘔吐がある

胃がんと胃潰瘍の背景と生活習慣の関係

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

胃がんは日本でも非常に多いがんの一つで、発症にはピロリ菌感染が深く関係しています。ピロリ菌は胃の粘膜に慢性的な炎症を引き起こし、長期間の炎症ががん化のリスクを高めることが分かっています。ピロリ菌感染の原因として、以前は井戸水などの不十分な衛生環境による感染が多く見られました。現在は衛生環境の改善により、主に幼児期における家族内での経口感染(特に母親から子供への感染)が主要な感染経路となっています。加えて、喫煙や過度の飲酒、不規則な食生活も胃がんのリスク要因になると言われています。

胃潰瘍は胃酸の過剰分泌や胃の防御機能の低下が原因で起こります。ストレスや不規則な食事、鎮痛剤の長期使用なども胃粘膜を傷つける場合も。こうした要因が重なることで、胃の粘膜が傷つき潰瘍にまで発展するのです。

実際には、両者とも自覚症状が軽微であること、また症状が胃もたれと混同しやすいことから、医療機関での適切な検査が不可欠です。内視鏡検査は胃の状態を直接観察でき、早期がんの発見や潰瘍の状態確認に役立ちます。

また、胃がん予防にはピロリ菌の除菌療法が効果的であり、胃潰瘍には適切な薬物治療と生活習慣の改善が重要です。自己判断せず、ピロリ菌感染や胃がんの家族歴がある場合、症状が続く場合は医師に相談し、きちんと検査・治療を受けることが健康維持に直結します。

胃の不調は“ただの胃もたれ”と決めつけないで

胃もたれは多くの人が経験する身近な症状ですが、その裏に「胃がん」や「胃潰瘍」といった重大な病気が潜んでいる可能性があることを、決して忘れてはいけません。特に症状が長引く場合や、胃痛、食欲不振、吐血・血便などの異変があれば、専門医の診察を受けることが必要です。

生活習慣の見直しやストレスケアも重要ですが、自己判断で放置するのはリスクが高いことを心に留めておきましょう。大切なのは「胃もたれ=軽い不調」と考えず、自分の体としっかり向き合いましょう。


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

東京女子医科大学消化器内科に入局後、複数の医療機関で胃・大腸内視鏡を中心とした臨床経験を積み、同大学病院助教を経て2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及をミッションに掲げ、健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療、内視鏡検査と幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性をわかりやすく発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

都内トップクラスの内視鏡設備を完備し、土日診療対応、胃・大腸カメラ同日検査、専門医による鎮静下内視鏡、女性医師による検査体制など、患者さんの苦痛を抑えたきめ細かな検査環境を提供。今後も一人でも多くの患者様が安心して内視鏡検査を受けられるよう、質の高い医療サービスを追求し続ける。
池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com

※本記事は動画の権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています。