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『トンイ』で粛宗を演じたチ・ジニはなぜ「納得できる国王像」を作れたのか

  • 2025.9.3

時代劇『トンイ』に登場する粛宗(スクチョン/演者チ・ジニ)は、型破りな国王であった。何よりも愛嬌があるし、女官にも気軽に冗談を言っていた。

従来の韓国時代劇に出てくる国王は常に威厳を持っており、難しい顔をしていることも多かった。それに比べて、『トンイ』のときの粛宗は非常に人間的な面を見せていたし、コミカルなシーンもこなしていた。

象徴的だったのが第6話だ。トンイは、粛宗のことをまだ本当の国王だと思っていなかったので、すごく気安く接していた。塀を乗り越える際には、粛宗が四つん這いになってトンイに背中を踏まれていた。それは異例なシーンであった。

さらに、粛宗が急いで走っていく姿も衝撃的だった。本来国王はゆっくり歩くのが常識的であり、走っていく国王はこれまでいなかった。それくらい珍しい姿を見せていた。

仁顕(イニョン)王后(演者パク・ハソン)を廃妃にする難しい局面では深刻な顔をせざるをえないのだが、トンイと会っているときは常に笑顔になり、市中の食堂で一緒に酒も飲んでいた。

チ・ジニ
『トンイ』で粛宗を演じたチ・ジニ
イ・ビョンホン監督の演出スタイル

これほど気さくな国王は、今までの時代劇ではいなかった。そんな粛宗を演じていたチ・ジニは、以前から「時代劇で描かれる国王は同じイメージばかりで動きがなさすぎる」と思っていたという。

それだけに、国王のイメージを変えたいという意欲を持って、アドリブも多用した。イ・ビョンフン監督からは「アドリブを控えるように」と言われても気にしなかった。実際に撮影してみるとイ・ビョンフン監督からOKがよく出たというから、チ・ジニの作戦勝ちだ。

チ・ジニにとっては、『トンイ』の6年前に『宮廷女官チャングムの誓い』で武官ミン・ジョンホを演じたことも大きかった。イ・ビョンホン監督の演出スタイルをよくわかっていたので、その経験が『トンイ』でも大いに役立った。

そういう意味でも、『トンイ』で粛宗を演じたチ・ジニには、本当に納得できる国王像を作ることができたという。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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