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工夫して10秒で計算してみて!「8.7×27+8.7×73」→10秒でチャレンジ

  • 2025.12.16
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算数の宿題で面倒な問題を何回もやらされていると、「計算は面白くない」と感じてしまうかもしれません。

しかし、問題の中には、ひらめき次第で計算スピードがぐっとアップする刺激的なものもあります。

さて、今回の問題、あなたは10秒以内に答えを出す方法が分かるでしょうか?

問題

次の計算をしなさい。
8.7×27+8.7×73

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「870」です。

今回の問題は、小数が混じったとてもややこしい計算に見えますが、「あること」に気が付けば答えを出すのは簡単です。

次の「ポイント」で、この問題を10秒以内に計算するための工夫とは何なのか、確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「27+73=100という関係に気が付くこと」です。

まず、27と73が式のどの部分に現れているかを確認してください。

8.7×27+8.7×73

どちらの数にも、8.7が掛けられていますね。

このように、同じ数が掛けられている掛け算どうしを足している式には、次の分配法則が使えます。

<分配法則>
a×(b+c)=a×b+a×c←今回使うのはこの形
(a+b)×c=a×c+b×c

上の分配法則を見てください。a×b+a×cはa×(b+c)という形に変形できることが分かります。このような分配法則の右辺から左辺への変形は、「分配法則の逆」と呼ばれることがあります。

では、「分配法則の逆」を利用して、今回の問題を計算しやすい形にしてみましょう。

8.7×27+8.7×73
=8.7×(27+73)
=8.7×100

×100は、掛けられる数の位を二つ上げる計算ですから、簡単に終わりますね。

8.7×100
=870

これで答えが出ました。

まとめ

今回の問題、どう工夫すればよいかすぐに分かったでしょうか。

a×b+a×cのように、同じ数が掛けられている掛け算どうしが足されていたら、「分配法則の逆」を使って式を簡単にできないか考えてみましょう。特に、b+cの答えが切りのよい数になるのであれば、a×(b+c)の形に変形すると計算が楽になります。

この「分配法則の逆」は、計算の工夫によく使われるので、ぜひ使いこなせるようになりましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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