1. トップ
  2. 「ぶつかりおじさんに『ブス』と言われた」同様の被害を訴える声が相次ぐ事態に。「転んだら『よし!』と言われた」

「ぶつかりおじさんに『ブス』と言われた」同様の被害を訴える声が相次ぐ事態に。「転んだら『よし!』と言われた」

  • 2025.10.26
undefined
出典:PhotoAC ※画像はイメージです

通勤や通学で毎日使う駅や商業施設。多くの人が行き交う公共の場で、突然、見知らぬ人から強く当たってこられるといった体験をしたことのある方も多いようです。

女性アイドルが10月20日、SNSで「ぶつかりおじさんに遭遇し、力強いタックルをされた上に『ブス』と言われた」と投稿し、大きな話題となりました。この投稿をきっかけに、同様の被害を訴える声がSNS上で相次いでいます。

実際にどのような被害が報告されているのか、詳しく見ていきます。

「ぶつかりおじさん」とは何か

「ぶつかりおじさん」とは、駅など人通りの多い公共の場で、他人に故意に接触する人を指す俗称です。中高年男性が多いことからぶつかり“おじさん”と呼ばれていますが、若い男性、中高年女性といった場合もあります。

ここで重要なのは、「故意に」という点です。よそ見をしていてぶつかってしまった、相手が突然立ち止まったのでぶつかってしまった、お互いに避けきれずにぶつかってしまったというものではありません。明らかに相手にぶつかろうという意図を持って接触してくるのが「ぶつかりおじさん」の特徴です。

実際に逮捕された事例も報道されています。東京メトロ池袋駅の地下通路では、前方から歩いてきた20代女性に暴行を加えた疑いで男が逮捕されました。また福岡市では、50代男性がすれ違った男子高校生のバッグにぶつかる暴行を加えた疑いで逮捕されています。福岡市の事例では、以前にも女性が被害に遭っており、警察官が警戒していたとのことです。

故意にぶつかる行為は、単なるマナー違反ではなく、暴行罪や傷害罪として立件される可能性のある犯罪行為です。

“ぶつかりおじさん”に遭ったことはある?アンケートから見えてきたもの

今回は、全国の18歳以上の男女234名(有効回答数)を対象に「道を歩いていて故意にぶつかられたことはあるかどうか」というアンケートを実施。

明らかにわざとぶつかって来られたことはあるか、目撃したことはあるか、という質問に対して寄せられた結果がこちらです。

undefined
出典:TRILL調べ
  • 「ぶつかられたことがある」128票
  • 「ぶつかられたことはないが目撃したことはある」76票
  • 「どちらもない」30票

寄せられた意見を、それぞれの内容ごとにまとめてご紹介します。

わざとぶつかられたことがある

実際に、故意にぶつかられたことがあるという方から寄せられたコメントです。

声を出して威嚇もしてきた

混雑した都市の駅構内を歩いていたら、階段付近で後ろから思い切りぶつかられた。しかも、どけ!と大きな声で言われた。階段の端を歩いていたのにわけがわからない。
(30代女性・専業主婦・兵庫県)
私は指定難病で「ヘルプマーク」をバッグにつけています。それを狙ったかのように、通院の途中の乗り換え駅のエスカレーターで無言で肩からぶつかって来て、私が転ぶと「よし!」と言って去っていきました。
(60代女性・専業主婦・神奈川県)
住宅街を散歩している時に前から歩いてきたおじさんがいたので避けたのですが、私の方に向かってきて「わっ」と大声を出してぶつかってきました。私は驚いて立っていると、おじさんは何事もなく歩いていきました。
(30代女性・事務職・東北地方)

相手を避けたのにさらに追いかけてきた

人混みではない駅構内で、前からズカズカと歩いてきたおじさんがいてこちらが避けるとわざとその方向に寄ってきて肩をぶつけられた事がありすごく不愉快でしたし恐怖でもありました。
(30代女性)
こちらに向かってきたからずれたのに、わざと勢いをつけてぶつかってきた。
(40代女性・会社員・埼玉県)

子どもといる時にぶつかられた

子どもと手を繋いで歩いていると、80代くらいの男性がまっすぐ歩いてきたので、横に避けたところ、避けたところにわざわざ寄ってきて、「邪魔や」と怒鳴られた。
(30代女性・看護師・埼玉県)
ベビーカーを押して信号待ちをしていたら、助走をつけてぶつかられました。幸い、少し痛いだけでしたが、謝罪もせずに逃げられました。
(30代女性・専業主婦・千葉県)

ぶつかられてよろけてしまった

大宮駅の改札口付近で前から来たおじさんが急に斜めにルートを変えて、肩から胸の辺りをドーンと私にぶつけてきました。私はよろけて転び、ストッキングが破れました。おじさんは振り向きもせずに去っていきました。
(30代女性・会社員・埼玉県)
渋谷駅の改札付近で、斜め前から勢いよくぶつかりに来るおじさんと遭遇し、思わずよろけてしまいました。周りの人も驚いていて、怖くて声をかけられませんでした。
(30代女性・会社員・東京都)

近くに夫がいるとわかって逃げていった

前からおじさんがすごいスピードでバンッとぶつかってきました。近くにいた夫が「おい!」と注意したら、ハッとした顔をして逃げていきました。
(30代女性・パート・神奈川県)

被害に遭ったことはないが目撃したことはある

自分は被害に遭ったことはないが、故意にぶつかる現場を目撃したことがあるという方からのコメントを紹介します。

若いOL風の女性にぶつかっているおじさんを見たことがあります。スーっとその女性に近づく感じでわざとらしさがとても溢れていて側から見ていて怖かったです。ぶつかった後、何食わぬ顔で行ってしまいました。
(40代男性、自由業、神奈川県)
上野駅で、前を歩いている若い女性が体格のいいおじさんに思いっきりぶつかられていたのを目撃して驚いたことがあります。私は向かってくるおじさんからすぐ距離を取ったのですが、にやけ顔が忘れられません。
(40代女性・自由業・関東地方)
新宿駅構内で前方からこちらに向かって歩いてくるおじさんがすれ違う女性を選んで、やたらぶつかって歩いていた。がたいの良い男性やサラリーマンなどにはぶつかりにいかずに相手を選んでやってるのが見てとれた。
(30代男性 自営業 東京都)
不貞腐れたようなおじさんが、駅の混雑の中で明らかにわざと女性にぶつかるのを見たことがあります。絶対に避けれるスペースがあったのにあえて行くことが気持ち悪いと感じた。
(30代男性・会社員・岡山県)

泣き寝入りせず、適切な対応を

SNSでは「ぶつかりおじさんを追いかけて顔を覗き込んだ」「言い返した」という例も見られ、相手がひるんだという報告があります。しかし、逆上してさらなる危害を加えてくる可能性も否定できません。

もし被害に遭ったら、その場で警察を呼ぶ、駅員に助けを求めるなど、躊躇せずに届け出ることも視野に入れましょう。周囲に人がいる場合は、声を出して助けを求めることも有効です。

ぶつかる行為は、相手に大きなけがを負わせかねない大変危険な行為です。特に高齢者や子ども、妊娠中の方などがぶつかられた場合、取り返しのつかない事態になる可能性もあります。

公共の場は誰もが安心して利用できる場所であるべきです。「ぶつかりおじさん」のような行為が犯罪であるという認識が広まり、被害者が泣き寝入りせずに声を上げられる社会になることが期待されます。


※本記事は媒体独自に募集したアンケートを元に構成しています

・調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
・調査期間:2025/10/22〜2025/10/22
・調査対象:全国/18歳以上/性別不問
・有効回答数:234名


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名OK】