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妊婦「優先席前に立つ人が多くて席前まで行けない…」切実な嘆きに「知らなかった」「今後は空けます」

  • 2025.10.4
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出典:Photo AC ※画像はイメージです

電車が混み始め、席がすべて埋まり、立っている人も結構いる状況になると、自分の望むポジションを取れないことがあります。特に優先席を利用したい人にとっては、席の前の吊り革がふさがっていて、困ってしまう場面もあるようです。

本来、電車内の優先席は、高齢者や障がいのある方、妊婦さんなどにとって欠かせない存在です。しかし、座席が埋まり、立っている人が多い時間帯には、優先席の前に他の乗客が立っていて、そもそもその「前に立つ」ことが難しいという声も上がっています。

SNSでも、「優先席の前に行けず、結局座れなかった」「優先席の前は優先席に座りたい人のために空けて、そうでない人は普通席の前に立ってほしい」という体験談や意見が見られます。

果たして「優先席の前の吊り革は、優先席に座りたい人のために空けておいてほしい」という問題について、世の中の人はどのように感じているのでしょうか。SNSの声を中心にご紹介します。

優先席の前まで行けなかった

優先席は「必要とする人がすぐ座れること」が本来の役割ですが、実際にはその前に立つことすら難しい場面もあります。

もちろん混雑時は、多くの人が乗車できるようにすいている奥まで詰めなくてはならず、優先席の付近も当然埋まります。ですが、そのような混雑時ではなく、電車に余裕がある時も、優先席前がふさがっていて近寄れなかったという経験のある方もいるようです。

  • 優先席の前に行けず、結局座れなかった。
  • 優先席前は学生で埋まっていて、優先席前の床の色が違う部分にすら入れなかった。
  • ヘルプマークを付けていても、優先席の前にすら立てず、マークも見えない。
  • 利用しない人は近くに立たないでほしい。

このように、実際に優先席を必要としている人が席の前までも行けず、結果的に座れないという状況が生まれていることがわかります。

優先席前は空けるべきだったの!?

優先席の存在自体は多くの人が知っていても、「前に立たないほうがよい」という意識は必ずしも共有されていないようです。当事者になって初めて気付いたという声も目立ちました。

  • そもそも優先席前を空けるという認識がありませんでした。
  • 座らなければ問題ないと思っていた。
  • 優先席近辺は空間が広くなっているので、そこで立って待っていたい。

また、自分が優先席を利用するようになって初めてわかったという方も。

  • 妊娠するまで気付けなかったけど、今後は空けておくようにします。
  • 松葉づえを使っていて分かったことだが、優先席前のスペースもできるだけ空けておいたほうが良い。

優先席を必要としているがいても、席の近くにいなければ座っている人も気づきにくいものです。必要な人がいることを周囲に示しやすくするためにも、立ち位置への理解が大切だとわかります。

優先席を必要としない人が「優先席前に立つ」理由とは

SNSの声を見ていくと、「譲りたい気持ちはあるが、結果的に優先席の前に立ってしまう」という人も多くいました。そこには、次のような理由があるのではないでしょうか。

1、意識していない

「座らなければ問題ない」「立つのは自由」と思っている人も多く、そもそも優先席前を空けておく意識がないケースも見られます。混雑している時は立ち位置を細かく選ぶ余裕がなく、結果として優先席前に立ってしまうこともあるでしょう。なかには「ここが優先席前だ」と気づかずに立っていたというケースも少なくありません。

優先席の前に立たれると困るという方がいると知っておくと、自然と行動も変わってくるかもしれませんね。

2、優先席の場所はスペースが広いことが多い

鉄道車両の設計上、優先席付近は出入口に近く、やや広めのスペースがとられていることがあります。ベビーカーやキャリーバッグを持つ人など、座席を利用しなくても「広さがあるから立ちやすい」と考えるケースもあるでしょう。また、乗降しやすい位置にあるため、立ち止まってしまう人がいるのも現実です。

3、その後の混雑に備えている

ラッシュ時は「奥へ詰めてください」という駅員の声やアナウンスがあり、どうしても人の流れが車両奥へと押し込まれていきます。その際、特にドア付近が混雑していると、自然と優先席前まで人が押し出されてしまうことも。その時はまだ混雑していなくても、次の駅で大勢の人が乗車してくると知っている場合、奥に詰めたほうが良いと考え、優先席の前に立つ形になることもあるでしょう。

このように、優先席前に立っている人の多くは「意図的に妨げている」のではなく、混雑や空間の構造、そして無意識の行動によってそうなってしまうケースが考えられます。

乗車時になるべく配慮したいこと

前提として、鉄道各社が「優先席前に立ってはいけない」と明確に規制しているわけではありません。混雑時には駅係員や車内アナウンスに従い、できるだけ奥へ詰めることが求められます。しかし、優先席を必要とする方が安全に利用できるように、私たち一人ひとりのちょっとした配慮も大切です。

そのため、まずは「優先席前をなるべく避ける意識をもつ」ことが基本です。混雑している時も、可能な範囲で奥へ詰めることで優先席前の通路を確保でき、高齢者の方や妊婦さんが近づきやすくなります。さらに、リュックサックを前に抱えたり、荷物を足元に置いたり、棚を利用したりと、自身の占めるスペースを意識することで、周囲の人が移動しやすくなるでしょう。そして、どうしても気付かれにくい場面では、「よろしければこちらへどうぞ」と声をかけるといった行動も有効です。

また、鉄道会社でも、優先席を視覚的に分かりやすく整備する工夫が進められています。山手線をはじめとする車両では、優先席付近の吊り手、通路、壁面を周囲と異なる配色にすることで、車内から優先席を容易に認識できるように設計されています。

こうした設備面での工夫と、利用者一人ひとりの配慮が組み合わさることで、優先席を必要とする方が安心して利用できる車内環境に近づいていくでしょう。

必要な人が安心して利用できるように

今回は、「優先席を利用したいが、席の前まで行けずに座れない」という問題について、世間の声をご紹介しました。

実際に、優先席を利用したい方が席の前まで進めず座れなかったケースは少なくないようで、「利用しない人は近くに立たないで」といった声も目立ちました。

一方で、優先席前を空けておく必要性に気づいていなかったという声もあり、立場や状況によって感じ方が異なることがわかります。

電車内の優先席は、高齢者や障がいのある方、妊婦さんなどにとって欠かせない存在です。

電車に乗る際は、可能な範囲で優先席前を避けたり、奥へ詰めたり、小さな荷物でも幅を広げすぎないなどの配慮を心がけることで、誰もが安心して利用できる車内環境につながります。

とはいえ、混雑時には駅係員の指示に従い詰めることも大切です。お互いの立場や状況を思いやりながら、少しの配慮を積み重ねることが、安全で快適な電車利用につながるのではないでしょうか。


参考:お身体の不自由なお客さまへ(JR東日本)


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