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集中力もエネルギーも。ココナッツオイルが叶える“朝の覚醒ルーティン”

  • 2025.8.26

ココナッツオイルは、料理や美容の場面で親しまれてきた身近な存在だが、実は体の内側にも多くのメリットをもたらすことで注目されている。その理由のひとつが、中鎖脂肪酸(MCT)を豊富に含んでいる点だ。エネルギーに変わりやすい特性があり、朝の習慣として取り入れると、活力を高めてくれると言われている。

さらに、MCTには満腹感を持続させる働きもある。2023年の研究では、低カロリーのケトジェニックダイエットと組み合わせることで、体重やBMI、ウエスト周囲径が減少するという結果も報告されており、ダイエットサポートの可能性にも期待が寄せられている。

腸からエネルギーまで支える、ココナッツオイルの隠れた実力

ココナッツオイルは、カプリル酸やカプリン酸といった飽和脂肪酸を多く含む。これらの中鎖脂肪酸(MCT)は、体内で代謝される際にユニークな働きをする。肝臓で素早く分解され、体脂肪として蓄積されるのではなく、エネルギー源として即座に利用されるのだ。小腸から血液中に吸収され、そのままエネルギーとして使われる点は、炭水化物に近い特性と言える。

また、ココナッツオイルには抗菌・抗ウイルス・抗真菌作用があるため、オイルプリングなどのオーラルケアに使われてきた歴史もある。こうした性質によって、腸内環境を整える効果も期待できる。

オイルプリングとは?

オイルプリングとは、植物オイルを口に含んでうがいのようにすすぐデトックス習慣のこと。古代インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」に由来し、口腔内の汚れを吸着して排出すると考えられている。特にココナッツオイルは抗菌作用があるため、口臭ケアや歯の健康サポートに役立つと言われている。

オイルプリングはどのように行えばいい?

小さじ1杯程度のココナッツオイルを口に含み、15〜20分ほどゆっくりと口内をゆすぐ。その後は吐き出して、ぬるま湯で口をすすぐのが基本。朝の空腹時に行うのが最も効果的とされている。

毎朝のひとさじがもたらすメリット

研究の中には、ココナッツオイルを摂取することで脳の働きがサポートされるという報告もある。これは、体脂肪が分解されるときに生成される“ケトン体”が関係している。ケトン体は、水溶性で脳が利用できる代替エネルギー源となるため、集中力や思考力を支えるとされているのだ。

さらに、ココナッツオイルは消化をゆるやかにし、空腹感を抑える働きも持つ。ちょっとした小腹対策にも役立ち、ダイエット中の強い味方になってくれるかもしれない。

ココナッツオイルを毎日取り入れてみて

私がココナッツオイルを習慣にしたのは、しばらく続けているケトジェニックダイエット(高脂質・低糖質の食事法)の一環としてだった。取り入れ方は、その日の気分や時間に合わせてさまざま。朝いちばんの空腹時に小さじ1杯をそのまま飲む日もあれば、コーヒーに混ぜて風味を楽しむこともある。あるいは、ギリシャヨーグルトにかけて朝食にすることもある。味は比較的まろやかでクセがなく、舌触りも心地よいので続けやすい。

もちろん、ケトジェニックダイエットの成果をすべてココナッツオイルに帰することはできないが、その効果を実感しているのは確かだ。午前中はお腹が空かず、ランチまでしっかり満たされたまま過ごせる。朝からエネルギーに満ちて、間食への欲求も自然と減った。さらに、頭が冴えて集中力が高まる感覚もある。これがココナッツオイルのおかげなのかは断言できないけれど、体と心の変化を確かに感じている。

ココナッツオイルを摂るベストタイミング

私の実体験では、朝いちばんの空腹時にココナッツオイルを摂ると、一日を通して満腹感が続き、体も頭もエネルギーに満ちて集中力が高まる感覚がある。一方で、夜寝る前に摂ると、消化を穏やかにサポートし、血糖値を安定させる働きがあるとも言われている。

ちょっとしたコツも。ココナッツオイルは常温で液体になるため、パントリーやキッチンカウンターに置いておくのがおすすめ。固形よりも液体のほうが口当たりがよく、私はずっと取り入れやすいと感じている。

1日にどれくらい摂ればいい?

ココナッツオイルの推奨摂取量は、1日あたり大さじ1杯(約5g)から2杯(約30g)が目安とされている。ただし、体調や栄養の目的、食事スタイルによって適量は変わることを覚えておきたい。カロリーと脂質が高い食材であるため、量を意識してバランスよく取り入れることが大切だ。

ココナッツオイルは体に悪い?

健康な人であれば、推奨量を守って摂取する限り、ココナッツオイルは基本的に問題ない。ただし、いくつか注意したい点がある。ココナッツオイルには善玉コレステロールを増やす働きがある一方で、悪玉コレステロール(LDL)も上昇させる可能性がある。そのため、高コレステロール血症や心血管疾患のある人、また心筋梗塞や脳卒中の家族歴がある人は避けたほうがよい。

さらに、ココナッツオイルはカロリーが高いため、低カロリーの食事制限をしている人にはあまり向かないかもしれない。人によっては、朝の空腹時に摂ると吐き気や膨満感、腸の不快感を引き起こすこともある。もちろん、ココナッツアレルギーがある場合は絶対に摂取してはいけない。基本的なことだが、少しでも不安があるなら医療専門家に相談するのが安心だ。

FROM VOGUE.IT

Text: Veronica Cristino Translation: Makiko Yoshida

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