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「発声練習なんてしません」アナウンサーの武器は、演劇に役立つのか?演劇ワークショップに参加して、ぶつかった壁【実践レポ②】

  • 2025.8.25

札幌の「ジョブキタ北八劇場」で開かれている演劇ワークショップ。
HBC演劇エンタメ研究会(略してエンケン)会長の堰八紗也佳(せきはち・さやか)アナウンサーが、「表現の幅を広げたい」と、自ら志願して参加しています。

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演劇に熱い思いを向ける人々の思いとは。演劇を学ぶことで、何が見えてくるのか。シリーズでお伝えします。

前回に続き、今回は第2回です。

アナウンサーの武器は役立つのか…

エンケン会長で、HBCアナウンサーの堰八紗也佳です。

今回のワークショップは、15歳~59歳までが対象で、約20名が参加しています。
7月に行われる前期日程のあと、オーディションが行われ、合格したメンバーが8月の後期日程に参加し、9月公演の『天国への会談』に出演します。

まわりを見渡すと、高校生や大学生くらいの、若い人が多いことに驚きました。
9月18日で40代を迎える私にとって、30代ラストの大きな挑戦です!

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講師の納谷さん

参加者の顔合わせと、講師の納谷真大(なや・まさとも)さんによる座学が終わり、さぁ、いよいよ本格的にワークショップがスタートです。

まずはどんな発声練習をするのかな、とワクワクしていた矢先…納谷さんから思いがけない一言が!

「発声練習なんて、そんなものはしませんよ。発声や発音なんて、むしろ5番目くらいにやること。3年目くらいの人がやるようなことです」

これは、発声練習が重要でないということではありません。演技をするにあたって、もっと大切なことが多々あり、発声練習をするレベルに至るまではまだまだ長い道のりだということ…!

アナウンサー17年目の私にとって、唯一の武器を奪われたかのような衝撃的な言葉でした。

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ラジオ収録時の堰八アナ演技は身体ファースト。演じる人物の身体の動きを最初に考える習慣をつけることが大事だといいます。

納谷さんから「スローモーションで歩いてください」と言われ、全員がステージ上で一斉にスローモーションで歩いたり走ったりするというトレーニングが、何度も行われました。運動が苦手な私は、滞空時間に片足がふらつき、すぐにバランスを崩してしまいます。うまく動けません。

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スローモーションで歩くトレーニング

そもそも人が歩いたり走ったりするときにどんな動きをしているのかわかっていない、ということを認識しました。

しかし、毎日練習して「堰八さん、上手にできていますよ!」と言われたときは嬉しかったです。

演技は、その状況を“表現する=SHOW”の演技と、そこに“存在する=DO”の演技があり、納谷さんが目指すのはその中間。セリフを発声・発語することが演技ではなく、「身体」「表情」「呼吸」などを駆使して、セリフとして書かれている言葉が口から出てくる内面を作らなければならないことも教わりました。

俳優として、そこに生きる。
つまり、「お腹が空いた」という言葉は実際にお腹が空いている状態にしないと出てくるものではないし、辛く悲しいシーンでは、そのたびに辛い思いをしなければならない…ということなのです。

技術よりも心。心が技術を上回らないと、人の心を打たない。

これは、アナウンサーとしても常に大切にしたいことです。

続きは次回の記事でお伝えします。

ジョブキタ北八劇場 トレーニングワークショップ#2

ワークショップ内でのオーディションに合格した参加者が、9月19日(金)〜9月21日(日)に上演される『天国への会談』に出演できます。
チケットご予約の際は、予約フォームにある注意事項をご確認ください。

◆HBC演劇エンタメ研究会

◆文:エンケン会長/HBCアナウンサー・堰八紗也佳、Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は記事執筆時(2025年8月)の情報に基づきます

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