【赤坂】夏の涼、都会の真ん中でプルン、つるんを味わえる絶品和菓子

こんにちは。リビングふくおか・北九州Web地域特派員のR I T Aです。このところ照りつける日差しはなくても、蒸し暑い日が続いていて、喉越しの良い物が食べたくなります。今回はそんな時にぴったりのスイーツがある『熊屋 福岡店』をご紹介します。

本店は長崎平戸に260年余り続く老舗和菓子店

福岡市地下鉄空港線の赤坂駅から平和台方面に向かって5分ほど歩いたところに『熊屋 福岡店』はあります。昭和通りに面したビルの一角で、おしゃれな暖簾がかかっているのでひと目でわかります。

お店に入ると、外の暑さと雑踏が嘘のように静かで凛とした空間が広がっています。

まず目に飛び込んできたのは、色とりどりの『南蛮菓子』。 「平戸はポルトガル船が来たことによって、日本に初めて砂糖や南蛮菓子がもたらされた地と言われ、それまで日本になかった新しいものを平戸の風土に取り入れた“平戸菓子”が作られました。これにちなんで熊屋では、『南蛮菓子』のパッケージにポルトガルの首都リスボンの街角で見られる装飾タイル“アズレージョ”の紋様をあしらっています。」と『牛蒡餅本舗 熊屋』CMO/福岡店責任者の渡邊さん。

南蛮より伝わったカステラ、菓子作りから始まった老舗和菓子店のパッケージにこだわった『南蛮菓子』は、種類が豊富で日持ちもするので、手土産に使われるお客さんも多いそうです。

お目当ての麩饅頭

 数あるお菓子の中でも不動の人気を誇るのは『麩饅頭』です。小麦粉のグルテンと餅粉を使ったもちもち食感の生麩の中に餡が入っていて、笹の葉に巻かれています。種類は３種類で、『よもぎ麩こしあん』、『すりごま麩つぶあん』、そして季節限定の『ジャスミン麩ゆずあん』。

ショーケースに並んでいるのを見ながらどれにするか悩みましたが、一番人気の『よもぎ麩こしあん』と『ジャスミン麩ゆずあん』をいただくことにしました。こちらのお店ではイートインはしていないので持ち帰ることに。持ち歩きの保冷時間を気にしていたところ、お店の方に常温で大丈夫ですと言われたので、安心して買うことができました。冷やして食べたい場合は、冷蔵庫の野菜室に入れるとのこと。上段の庫内温度は冷た過ぎるので麩の食感が損なわれてしまうそうです。 家に帰って冷やしている間も待ち遠しく、なかばフライング気味に『よもぎ麩こしあん』を頂きました。みずみずしい麩饅頭を頬張ると、笹の香りとともに、もちもちなのにつるんとした食感の生麩と、甘さ控えめで上品なこしあんが一緒になって喉を通っていきます。アイスやかき氷とはまた違う満足感・・・幸福感が広がります。

『ジャスミン麩ゆずあん』は正直ジャスミンの味しか想像していなかったのですが、中に入っているゆず風味の白あんは思った以上に存在感があって、ジャスミン味の生麩を引き立てる大事な役目を果たしていました。鼻に抜けていくジャスミンとゆずの香りが爽やかで、夏にさっぱり食べられる一品です。

8月末から9月上旬頃までで販売終了予定だそうなので、ご興味ある方はお早めに。

季節限定品から定番商品へ

 もう一つ、夏にぴったりな和菓子『翠簾』をご紹介します。以前は季節限定品でしたが、要望が多かったため定番商品になったそうです。

知る人ぞ知るお茶どころ、長崎県東彼杵町の抹茶と福岡県朝倉産の葛に北海道産の純生クリームを加え、テリーヌ風に仕立てた和菓子で、濃い緑色の瑞々しい外観からは喉越しの良さが想像できます。

口に入れると冷たくプルンとした葛の食感。そこに小豆のアクセントが加わり、つるんとした喉越しの後に抹茶の香りと味が広がります。

『翠廉』と同じような形状ですが、可愛らしいピンク色が目をひく『春暁』は、今年から販売された新商品。

杏仁霜と本葛、純生クリームを使って作られています。本葛のプルンとした食感で杏仁豆腐のようなさっぱりした味わいですが、その中に杏仁霜の深みとねっとりした濃厚さも感じられました。ところどころに感じるイチゴの味も相まって、杏仁霜と本葛の新たな魅力が発見できる逸品でした。

お店の和菓子を食べてみたいけど、買いに行くのは難しいという方に朗報です。『麩饅頭』と『翠廉』は平戸の本店より冷凍の状態で全国発送してもらえるそうです。

この夏、プルン、つるんとした喉越しを味わえる和菓子で、優雅な涼を体感してみてはいかがでしょう。

熊屋 福岡店
住所 . 〒810-0042 福岡県福岡市中央区赤坂1-15-21
電話番号. 092-737-3993
営業時間. 10:00～19:00（土日祝日は18:00まで）
店休日. なし
URL：https://hirado-kumaya.jp/shopinfo/