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豆腐マイスターが選ぶ、職人の「推し豆」を存分に味わえる東京の豆腐店3選

  • 2025.8.12
東中野〈小野田豆腐店〉四代目 絹、京島〈三善豆腐工房〉豆腐

職人の「推し豆」を存分に味わえる豆腐店

「おいしい豆腐」というと、滑らかさや濃厚さばかりに気を取られがちだけれど、職人さんの「推し豆」話に耳を傾けるようになると一気に視界が開けます。日本には300種以上もの大豆があり、それらを扱う職人の技法の数だけ多様な豆腐がある。

1種の豆の個性を引き出した、コーヒーで言うところの“シングルオリジン”豆腐や、味のバランスや調理しやすさを意識した複数品種の“ブレンド”豆腐。町の豆腐店巡りとは、私たち一人一人の「推し豆」を探す旅なのかもしれません……!

京島〈三善豆腐工房〉豆腐
1967年創業。2代目・平田慎吾さんが使い続ける千葉県君津市の大豆「小糸在来」の絹豆腐は、「貴婦人」と称されるほどの上品でまろやかな甘味と口溶けの良さが特徴。定期的に生産地へ通い農家と交流を深める大豆愛が結集した一丁。平日は区内を移動販売車が巡回。住所:墨田区京島3-22-11 下町人情キラキラ橘商店街
宝町〈気合豆腐 埼玉屋〉豆腐
1952年創業。3代目・新井弘幸さんは、かつては豆腐に向かないと評された大豆「タマホマレ」に惚れ込み豆腐製造に開眼。水量を最小限に抑えた濃密な豆乳から作る絹豆腐「塩田」は、しみじみ伝わる滋味深さが自慢で、まさに職人の気合を感じる逸品。品種違いの豆腐も豊富に揃う。住所:葛飾区宝町2-9-14
東中野〈小野田豆腐店〉四代目 絹
1905年創業。元板前の4代目・小野田滋さんの代表作「四代目 絹」は、糖度が高くイソフラボン豊富な北海道産大豆「音更大袖振」を使用。口の中で優しくほどけ、豆の旨味の余韻を堪能できる。金曜はゴマが香る「利久豆腐」、土曜は青大豆や稀少品種を使った寄せ豆腐を限定製造。住所:中野区東中野5-25-6

profile

工藤詩織(豆腐マイスター)

くどう・しおり/幼少から偏食家で大の豆腐好き。著書に『まいにち豆腐レシピ』。人形町〈豆腐屋料理店 四方八方(ヨモヤモ)〉ディレクター。

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