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湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫

  • 2025.7.22

パリ・ルーヴル美術館中庭のガラスのピラミッドを手がけたI.M.ペイ氏の建築設計による空間の美しさ、エジプトから地中海を経由して中国へとつづく「シルクロード」を旅する気分で古代美術が鑑賞できる常設展、季節替わりの特別展で訪れる人を魅了する、滋賀の「MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)」。自然と一体になったアートの桃源郷へでかけてみませんか。

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫

標高400m、緑豊かな森の中へ

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
目指すはトンネルの先の美術館棟

MIHO MUSEUMは、京都や三重との県境近く、焼きものの里で知られる信楽の森の中にあります。自家用車やレンタカーで森林浴を楽しみながらのドライブがおすすめですが、公共交通機関を利用する場合は、JR石山駅から帝産バスで約50分。または、信楽高原鐵道・信楽駅発着のコミュニティバスに乗って約30分でアクセスできます。

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
四季の色彩を映すトンネル内部。春はしだれ桜の薄紅色に

バス停から歩いて3分、最初に目にする建物は、チケット売場、レストラン、休憩スペース、コインロッカーなどがあるレセプション棟。美術品を展示する美術館棟へは、500mほどのアプローチロードを歩き、渓谷に架かる橋を渡って向かいます。

途中でふと後ろを振り返ると、トンネルの内側が木々の緑色に染まって、まるで自然が奏でるアートのよう。夢心地で歩みを進めるうち、ほの暗いトンネルに光が差し、木立の向こうに美術館棟が現れます。

やわらかな光が降り注ぐ美術館棟

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
壮大な森の風景を一幅の絵のように切り取るエントランスホール

自然光があふれるエントランスホールには、季節の移ろいとともに表情を変える森の風景が映ります。建物の設計を手がけたのは、「幾何学の魔術師」と称されるI・M・ペイ氏。ルーヴル美術館中庭の「ルーヴル・ピラミッド」や、ワシントンのナショナルギャラリー東館を手がけたことで知られる建築家です。桃源郷をテーマに、「自然と建物と美術品」「伝統と現代」「西洋と東洋」の融合を試みたのだとか。

美術品を通してシルクロードを旅する

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
正面奥は、帝政ローマ時代に貴族の邸宅にあったという『庭園図(フレスコ)』。2000年前の色彩が鮮やかに残る

館内には、中国、エジプト、インドなど、シルクロードゆかりの国々や日本の古代美術3000件を所蔵。常設展示のほか、春夏秋それぞれに特別展が開かれます。

常設展示室には、「エジプト」「西アジア」「ギリシア・ローマ」「南アジア」「中国・西域」の5つの展示室があり、シルクロードを旅しているかのような気分になれます。展示室は収集した美術品に合わせ、天井高や壁の色などそれぞれの魅力を最大限に引きたてる空間設計を行ったのだとか。

庭園を望むカフェでランチ&スイーツ

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
フレッシュな生野菜と濃密な味わいのグリル野菜の共演が楽しい「季節野菜のミックスサラダ」(自家製パン付)1200円

美術館棟地下1階のカフェ「Pine View」で使用する食材は、米、小麦、豆、野菜、果物から調味料にいたるまで、農薬や肥料を一切使用せず土の力を活かした自然農法で育てているそう。森を借景とした端正な庭園を眺めながら、軽食、ケーキ、和菓子などの自家製メニューが味わえます。抹茶を注文すると、メトロポリタン美術館やボストン美術館をはじめ、海外の名だたる美術館に作品が所蔵される陶芸家・辻村史朗氏作のうつわでいただけるのもうれしいところ。

立ち寄りたいミュージアムショップ

湖南アルプスの森に囲まれた「MIHO MUSEUM」で、アートと自然を満喫
南館のミュージアムショップ

ミュージアムショップは、南館と北館の2か所にあり、南館のショップには、図録、常設展示にちなんだオリジナルグッズ、ティーカップ&ソーサ―など食器類、オリジナルのワインなどがそろいます。

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特別展が開かれる北館の2階には、枯山水庭園も

2025年7月12日(土)から8月24日(日)にかけては、江戸時代後期の漆工・佐野長寛をフィーチャーした夏季特別展「伝説の漆匠 佐野長寛 奇想と風雅の世界」が開かれます。

日常が遠のく別天地で、心ほどける自然とアートに浸ってみてはいかがでしょうか。

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