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『指をポキポキ鳴らす』と指が太くなるって本当?!→ 医師に“本当のところ”を直撃したら、衝撃の事実が明らかに…!

  • 2025.8.9
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

誰もが一度はやったことがある、指をポキポキ鳴らすクセ。なんとなくスッキリするけれど、「これって体に良いの?それとも悪いの?」という疑問が湧きますよね。ネットや周囲の人からは「関節を壊す」「しなくても健康に影響ない」などさまざまな話が飛び交い、不安を覚える人も多いでしょう。今回は、整形外科医の観点から、指鳴らしのメカニズムや影響、気になる関節の健康についての“意外な真実”をわかりやすく解説します。

ポキポキ音の正体と、関節に与える影響は?

まず、指を鳴らす音の正体はまだ解明されていませんが、関節内の「気泡破裂音」という説が広く知られています。

関節の中には滑液(かつえき)と呼ばれる潤滑液があり、関節を動かす際に気泡が形成されます。急に指を引っ張って関節の間を広げると、この気泡が破裂して「ポキッ」という音が鳴るのです。この現象は「キャビテーション」と呼ばれており、音が鳴るたびに骨がぶつかるわけではありません。

一方で、「指を鳴らしすぎると関節炎になる」「指が太くなる」という言い伝えもよく聞きますが、多くの研究では明確な因果関係は証明されていません。

指鳴らしの習慣は体にどんな影響をもたらす?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

実際に整形外科の現場では、指をよくポキポキ鳴らす人=関節が悪くなるケースは珍しく、指をならしているからといって関節に直接的な影響があるとはいえない状態です。ただし、音を出すことが目的になって無理矢理鳴らすことで関節を捻挫することもあります。

一方で、長期間にわたり無理な力をかけ続けたり、痛みを伴う場合は注意が必要です。

また、指をならすことが癖になって日々頻繁に行うと、腱や靭帯に負担が掛かることもあるため理想的ではありません。違和感や痛みがあったら整形外科に相談することをおすすめします。

リスクがある可能性も考えて

指をポキポキ鳴らす行動は、関節内の気泡が破裂して発生する音といわれており、骨や関節が壊れるわけではありません。現時点の医学的研究においても、指鳴らしが関節炎を引き起こす明確な証拠はなく、「悪い習慣」と断言できるものではありません。ただし、無理に力をかけて鳴らし続けると関節周辺の組織に負担がかかる恐れもあるため、頻度には注意が必要です。

もし痛みや違和感があれば専門医の診察を受け、正しいケアを心がけましょう。


監修者:鞆 浩康(とも・ひろやす)

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整形外科医
オルソグループ会長

大阪府出身。高知医科大学医学部卒業後、岸和田徳洲会病院や大阪市立大学附属病院で整形外科医として経験を積む。手技療法に強い関心を持ち、2004年12月24日にオルソグループを設立。「医療と健康を通じて、笑顔と元気を届ける」を理念に掲げ、健康寿命の延伸と平均寿命との差を縮めることを使命とし、休息・栄養・運動・手技療法・地域医療を連携させた「究極の医療グループ」を目指して活動している。
オルソグループ:https://ortho-g.co.jp/



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