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医師「危機を知らせるサインかも」→実は『悪い汗』には特徴があった…汗の質を悪化させる“4つのNG習慣”とは?

  • 2025.8.1
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

暑い日や緊張したときにかく汗は決して珍しくありませんが、中には体の異変を告げる『悪い汗』というものがあるのをご存知でしょうか?医師たちが注意を呼びかけるのは、見た目やにおい、かき方に特徴があり、実は健康の危機を知らせるサインとなっている汗のこと。日常生活の中のある『NG習慣』が、知らず知らずのうちに悪い汗を促してしまうことも…。

今回は、そんな『悪い汗』の特徴と健康を阻害する意外な習慣についてわかりやすく解説します。

体が出すSOS!悪い汗ってどんな汗?

汗は本来、体温調節や不要な老廃物の排出に役立つ大切な生理現象です。しかし、普通の汗とは違い、体調不良や病気の兆候と関連した汗が存在し、これがいわゆる『悪い汗』です。汗自体が悪いわけではありませんが、その特徴的なかき方や量、においには注意が必要です。

例えば突然の大量発汗や、寝汗、手足の冷たい汗、異常にベタつく汗、悪臭を放つ汗などは、健康に何らかの問題が隠されていることがあります。これらの悪い汗は、内臓疾患や自律神経の乱れ、ホルモンバランスの異常、糖尿病や甲状腺の病気、さらには感染症など深刻な健康トラブルのサインかもしれません。

また、汗の量や質は精神状態とも密接に関わり、不安やストレスが過剰にかかると悪い汗をかきやすくなる傾向があります。逆に、不足した水分補給や運動不足によって汗腺の働きが低下することで、汗の質が悪くなるケースも報告されています。つまり、何気ない生活習慣が悪い汗を増幅させ、体調悪化の原因になることもあるのです。

生活に潜むNG習慣が『悪い汗』を招く理由とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

悪い汗をかいてしまう背景には、普段の生活の中に潜む『NG習慣』が大きな影響を持っています。

まず、多くの人が陥りがちなのが「適切な水分補給を怠ること」。体は潤い不足を感じると、汗の質を変えてしまい、べたつきやすい不快な汗をかきやすくなるのです。

また、過度なストレスや睡眠不足も悪い汗の元凶。ストレスが続くと自律神経のバランスが乱れ、汗を調節する神経系に異常が起こりがちになります。その結果、手汗や足汗、動悸やほてりを伴う汗が頻繁に現れ、心身共に負担をかけてしまいます。

食生活も見逃せません。脂っこいものや塩分過多の食事を続けると、汗の臭いが強くなったり、皮膚上の常在菌バランスが崩れることで嫌なニオイを発生しやすくなります。さらに運動不足は汗腺機能の低下を招き、汗をうまくかけないため、体内に熱がこもりやすくなるのです。

加えて、エアコンの利いた部屋に長時間いることも厳禁。環境が涼しすぎると汗腺の働きが鈍り、汗不足から悪い汗をかきやすい状態になります。つまり、生活習慣を見直すことこそが、『悪い汗』の予防と健康維持の鍵と言えるでしょう。

これだけは気をつけて!悪い汗から身を守る3つのポイント

悪い汗を見分けて、健康サインである汗に耳を傾けることはとても大切です。もし次のようなサインに心当たりがあれば、生活習慣の見直しや専門の医療機関の受診をおすすめします。

  • 急に大量の汗をかく:特に原因不明の寝汗や夜間の多汗が続く場合は、内臓疾患等の可能性があるため注意が必要です。
  • 汗のにおいが普段と明らかに違う:悪臭を発する場合は汗腺や皮膚のトラブル、あるいは代謝異常のサインである場合があります。
  • 手足の冷たい汗が止まらない:精神的ストレスや循環器系の問題が隠れているケースが多いので早めの対策が重要です。

そして何より、毎日の生活の中で水分をしっかり補給し、バランスのよい食生活を心掛け、適度な運動と十分な睡眠をとることが悪い汗の発生を抑えるポイントです。さらに、ストレス対策やリラックス方法を取り入れることも、汗と健康を守る有効な方法と言えます。

汗の質を見極めて健康第一の生活を!

汗はただの体温調節のための現象だけでなく、カラダの健康状態を読み解く重要な手がかりです。医師が『危険なサイン』と警告する汗の特徴には、体が発するSOSが詰まっています。普段から汗のかき方やにおいに敏感になることで、病気の早期発見に役立つことも多いのです。

そして、忙しさや生活習慣の乱れからくる『NG習慣』によって悪い汗が増えている人は、今日からでもできる簡単な改善策を始めてみるのが賢明。健康的な汗をかき、体も心も健やかに過ごしたいですね。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。