実は危険だった！医師が教える『夏に運動する時』に気をつけたい…水分補給の“落とし穴”とは？

夏の暑さがピークを迎えると、つい運動を避けがちになりますよね。しかし、逆に「夏こそ身体を動かさなきゃ！」と気合を入れて運動を始める方も多いはず。だけど、実は夏の運動には見落としがちなリスクが潜んでいることをご存じでしょうか？

せっかく健康のために始めた運動で身体を壊してしまうなんて、本末転倒ですよね。この記事では、夏の運動で注意したいポイントや、身体を守るための実践的な対策をご紹介します。

気をつけたい夏の運動リスク！知らないと損するポイント

運動は健康維持に欠かせませんが、夏特有の環境下では、体に想像以上の負担がかかります。とくに気をつけたいのが熱中症。高温多湿のなかでの運動は、発汗によって大量の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくいかなくなります。めまいや頭痛などの初期症状を放置すると、命に関わる「熱射病」に進行するケースもあるため、こまめな水分補給と休憩が必須です。

また、紫外線による肌ダメージも深刻です。運動中は汗や摩擦で日焼け止めの効果が落ちやすく、無防備なまま直射日光にさらされがち。シミやシワ、皮膚がんリスクを防ぐためにも、UVカットの帽子やサングラス、長袖ウェアを活用して肌を守りましょう。

さらに見落としがちなのが、夏特有の疲労蓄積です。汗とともにミネラルが失われると、筋肉のけいれんや関節の違和感を感じやすくなります。無理を続ければケガや慢性疲労にもつながるため、"頑張りすぎないこと"も大切です。

賢く夏を乗り切る！安全に運動するための具体的なポイント

では、夏の運動を快適かつ安全に続けるためにはどうすればいいのでしょうか？ポイントは「時間帯」「水分補給」「服装」の3つに分けて考えると分かりやすいです。

まず時間帯について。日差しが強烈な午後の運動は控え、朝早くか夕方～夜の涼しい時間に運動するのがベスト。特に朝7時前や夜6時以降は日差しが落ち着いているため運動には向いています。また、室内で運動する場合もエアコンを利用して暑さを避ける工夫をしましょう。

次に水分補給です。運動前からこまめに水分を取ることが重要。ただし、水（真水）を大量に飲むと血中の塩分濃度が下がり、頭痛や吐き気、倦怠感などの症状を引き起こすことがあります。また、意識障害やけいれんなどの重篤な症状を引き起こすことがあるため注意が必要です。ですので、ただの水だけではなく、ナトリウムを含むスポーツドリンクなどで適切にミネラル補給を心がけるといいでしょう。汗で失った塩分も補給できますよ。体調不良を感じたらすぐに運動を中止し、涼しい場所で休憩を取ることも忘れずに。

それから服装。通気性が良く、速乾性素材の衣服を選びましょう。帽子やサングラスで紫外線カットも欠かせません。さらに、慣れない場合は最初は軽い運動や短時間から始めて、徐々に体を慣らしていくのが怪我や体調不良予防につながります。

最後に、体調管理を最優先にし、無理を感じたらすぐに運動を中止する勇気も大切です。命に関わるリスクを避けるために、自分の体の声をしっかり聞きましょう。

あなたの夏の健康を守るために！これだけは覚えておこう

夏の運動は確かに気持ち良く、健康維持にも効果的ですが、環境の厳しさを甘く見てしまうと深刻なトラブルになる可能性が。適切な水分補給は絶対に怠らないことが大切です。自分に合った運動時間とペースで身体を労りながら、もし体調不良を感じたら、早めに運動を中止して医療機関に相談しましょう。

安全に夏の運動を楽しむために、無理をせず続けていくことがポイントですよ。

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監修者：古賀 愛子（こが あいこ）ハナ・ビューティークリニック院長

熊本大学医学部医学科卒業。
国立国際医療研究センターにて初期臨床研修を修了後、東京大学医学部附属病院で心身医学を専攻。内科専門医および心療内科専門医の資格を取得。心と体のつながりに深く向き合う医療に従事するなかで、美容医療がもたらす前向きな変化に着目し、2021年より大手美容外科に勤務。年間数千件におよぶ患者様の診療を行いながら、美容医療の技術と知識を磨く。院長職や技術指導医としての経験も積み、若手医師の育成にも携わる。2024年より新宿・ハナ・ビューティークリニック院長に就任。
患者様一人ひとりの「こうなりたい」という想いに寄り添い、医学的な根拠に基づいた美容医療を通じて、内面からも輝ける美しさを引き出すことを目指している。

クリニックHP：https://hana-beautyclinic.com/
Instagram：https://www.instagram.com/hanabeautyclinic87?igsh=ZnM4OXdvbWk3a2Rz