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ビリー・アイリッシュ、イスラエルによるガザ住民の強制収容計画を「恐ろしい」と語る

  • 2025.7.11
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ビリー・アイリッシュはソーシャルメディアを通じて、イスラエルが発表したパレスチナ・ガザ地区の住民らを最南部ラファの「人道地帯」に強制収容する計画について「恐ろしい」と述べた。

アイリッシュは8日、インスタグラムのストーリーに2本の動画と記事を投稿。1つは『BBC』の動画記事の再投稿で、イスラエルのカッツ国防相が7日に発表した「移転計画」の概要を説明したものだった。アイリッシュはこの投稿に、「恐ろしい」という言葉を添えている。『BBC』によると、ガザ地区最南部のラファに建設された「人道都市」に60万人のパレスチナ人を移住させる計画だが、ラファは度重なるイスラエルによる攻撃で“廃墟”と化しているという。オランダを拠点とする調査報道機関「ベリングキャット(Belling Cat)」が2024年8月に発表した報告では、数カ月間にわたるイスラエルの空爆により、ラファ市内の建物の約44%が損傷または破壊されている。

カッツ国防相は、最終的にはガザ地区に住む210万人のパレスチナ人全員を、「人道都市」に移住させることを目指していると述べた。『BBC』によると、入域前にはイスラエルによってハマスとの関係を審査され、一度この地帯に入ると出ることは認められないという。イスラエルの人権弁護士マイケル・スファードはこの計画を「人道に対する犯罪」に相当するとし、「ガザ地区外への強制送還に備え、住民らをガザ地区最南部へと移送する計画だ」と『THE GUARDIAN』に語った。

2024年アカデミー賞授賞式のレッドカーペットで、ガザでの停戦を呼びかける「Artists4Ceasefire」のピンバッジを着用するビリー・アイリッシュ。
96th Annual Academy Awards - Arrivals2024年アカデミー賞授賞式のレッドカーペットで、ガザでの停戦を呼びかける「Artists4Ceasefire」のピンバッジを着用するビリー・アイリッシュ。

また、アイリッシュは草の根団体「ウォーターメロン・リリーフ(Watermelon Relief)」と、ガザ地区のキャンプで生活する子どもたちに料理を振る舞う動画で話題のHamada Shoが共同で投稿した動画も再投稿。実際の給水車の様子を映した本動画のキャプションには、「最近では、子どもたちに料理をすることがほぼ不可能なので、代わりにガザ沿岸部など多くの支援団体が到達できない地域に綺麗な水を届けることに全力を尽くしています」「救援活動のほとんどが大きなキャンプに集中するなか、こういった場所は忘れられがちです。でも、ここにいる人々も危険にさらされています。水は不衛生で安全ではありません。子どもたちは病気になり、妊娠中であっても綺麗な飲み水にアクセスができない状況です」と記されている。

2025年7月9日、イスラエル軍の攻撃を受けて破損した建物の瓦礫が積み重なる、パレスチナ・ガザ地区の様子。
Israeli attacks on Gaza continue2025年7月9日、イスラエル軍の攻撃を受けて破損した建物の瓦礫が積み重なる、パレスチナ・ガザ地区の様子。

ユニセフによる2017年の報告の時点すでにガザ地区では、住民200万人の大半が安全な飲料水や衛生設備にアクセスできていなかった。そして、2023年10月7日以降状況は悪化しており、2024年7月には「オックスファム(Oxfam)」が、イスラエルが水を戦争兵器として使用しており、水道設備を組織的に破壊することでガザで利用可能な水の量を94%減少させたとする報告を発表。さらに、国連人道問題調整事務所(OCHA)は8日、イスラエルによる人道支援封鎖によってガザ地区は「危機的状況」に陥っており、とくに水道設備が「瀬戸際」にあるとの警告を示した。

アイリッシュが、パレスチナの人々へ支援を明らかにするのは今回が初めてではない。2024年アカデミー賞授賞式のレッドカーペットでは、ガザでの停戦を呼びかける「Artists4Ceasefire」のピンバッジを着用して登場し注目を集めた。一方で、今回のインスタグラムでの投稿は、これまでで最も明確かつ公なパレスチナ支持の表明だと言えるだろう。

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Text: James Factora Adaptation: Nanami Kobayashi

From: THEM

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