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現代科学でも実証。アーユルヴェーダがもたらす奇跡のような若返り効果とは?【アーユルヴェーダの真価vol.1】

  • 2025.7.4

5千年の歴史を誇る不老長寿の医学、アーユルヴェーダ

美や健康にこだわる人たちが最終的にたどり着く健康法といわれるアーユルヴェーダ。高齢化がますます進む日本において、健康寿命をのばすこと、見た目においても若々しさを保つことは社会的に有意義である。

そもそもアーユルヴェーダとはなんなのか。アーユルヴェーダによる若返り研究の第一人者である横浜市立大学の鮎澤大名誉教授と、同じく横浜市立大学の髙氏裕貴客員研究員のお二人がVOGUE JAPANに語ってくれた。

「アーユルヴェーダはシッダ医学の健康マニュアルです。それはインドのタミール地方(現在のインドの南東部およびスリランカ)で1万2千年ほど前から栄えた高度な文明の医学部門のことをいいます。紀元前2千年ごろインドに侵入したアーリア人が先住民であるタミール人の文化をヴェーダという文書で残しました。ヴェーダは科学の百科事典のようなものです」(鮎澤教授)

そして、アーユルヴェーダはそのヴェーダのひとつ。不老長寿を叶えるための食事や運動、呼吸法などさまざまなノウハウを取り入れた究極のアンチエイジング方法として、また病気を未然に防ぐ予防医学、対症療法的な西洋医学を補完する全身医学として、発祥の地であるインドやスリランカをはじめ、世界中に普及している。

「アーユルヴェーダは浄化を重視します。老化の主な原因は体の中に溜まるゴミ(=老廃物)。アーユルヴェーダでは老化の原因であるゴミをオイルによるマッサージで溶かしたり、ハーブドリンクを飲用するなどして排出することで老化の進行を遅らせたり、止めることを可能にしています」(髙氏研究員)

Photo_ Akiko Ishino
Photo: Akiko Ishino

予防を極めた先にある、究極の若返り術

先にアーユルヴェーダは予防医学だと書いたが、鮎澤教授は予防も治療も実は同じことだと説く。「病気の原因を取り除くことは臓器や組織を元気にしていることにほかなりません。病気にならないというと特別なことをしているように考えますが、いつも治療を施して老化や病気の原因を取り除いているということなのです」

鮎澤教授はこう続ける。「西洋医学は症状が出たら、その逆の治療をする逆症医学。熱が出たら、熱を下げる。頭痛が起きたら、頭痛薬を飲むといったようなアプローチですね。特定の対象、特定の受容体に効けば良いという考え。

これに対してアーユルヴェーダをはじめとする東洋医学は全身医学。症状が出たら、根本治癒を目指して全身を診るのです。老化というのは全体で起こっているからピンポイントでは対応できない。体は老化しているのに顔だけが若いということはあり得ないですよね。若返りは、全身をケアするアーユルヴェーダの得意とするところです」

Photo_ Akiko Ishino
Photo: Akiko Ishino

解析技術の進化によって証明されたハーブの力

本場インドやスリランカでは医学として確立しているアーユルヴェーダだが、日本では医療としては認められず、認知度も低い。「日本薬局方では、薬剤は厳密に規定されています。1種類の薬剤を使う単品主義が主流です。ところがアーユルヴェーダで使うハーブ製剤は何百、何千という成分=生理活性物質を含んでいます。生理活性物質は、動けない植物が敵となる動物を遠ざけたり、逆に協力者や味方を呼び寄せたりするために生産するもの。生理活性物質は動けない植物が放つ効果的な毒ともいえますね。毒と言いましたが、毒は使いようで薬にもなります。すべては量、そして組み合わせの問題です。

アーユルヴェーダはこのハーブの体への作用を何千年にもわたって研究してきた知恵の集積なのです。さらに、現代では解析技術の進化によって、ハーブが持つ力を数値化することもできるようになり、人体への影響が科学的にも証明されるようになりました。その結果、より効果的にその恩恵を受ける方法が確立されつつあります」(鮎澤教授)

現在、横浜市立大学ではアーユルヴェーダハーブの生理作用に関する研究を続け、研究成果の実用化にも注力している。日本でもアーユルヴェーダでアンチエイジングが当たり前になる日は近いかもしれない。

話を聞いたのは……

DAI AYUSAWA

鮎澤大。横浜市立大学名誉教授。ダッカ国立ユーナニ&アーユルヴェーダ医科大学客員教授。抗がん剤の作用機序や老化不老のメカニズムを長年にわたり研究。アーユルヴェーダを現代科学でひもとくアーユルマスター。

YUKI TAKAUJI

髙氏裕貴。横浜市立大学客員研究員。横浜市立大学大学院生命ナノシステム科学研究科にて博士号を取得。細胞の老化、および若返りのメカニズムやアーユルヴェーダハーブの生理作用に関する研究に従事している。

Text: Teruno Taira Editor:Misaki Kawatsu

※『VOGUE JAPAN』2025年8月号「究極のポジティブエイジング アーユルヴェーダの真価」転載記事。

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