医師「夏は特に注意」→実は『体のだるさ』を悪化させてる…意外とやりがちな“冷房のNGな使い方”とは？【医師が解説】

夏になると自然と増える冷房の利用。でも、涼しく快適に過ごしたいはずが、なぜか「体がだるい」「疲れが取れない」と感じることはありませんか？実は、夏の冷房には意外な落とし穴が潜んでいます。

単に外気温が高いからだけではなく、冷房の使い方や環境があなたの体調不良を悪化させているかもしれません。医師も注意喚起する『NG冷房習慣』とはいったい何なのでしょうか？

この記事では、夏のだるさを悪化させる冷房の意外な問題点と、賢い使い方のコツをわかりやすくご紹介します。

冷房が「体のだるさ」を呼び込む理由とは？

暑さ対策で欠かせない冷房ですが、その使用方法や設定温度次第で逆に体調不良の原因になることがあります。

特に気をつけたいのが、冷えすぎた室内と外気の温度差です。急激な温度変化は自律神経のバランスを乱し、体のだるさや疲労感を招きやすくなります。また、長時間同じ体勢で冷房の風に当たり続けると、筋肉がこわばったり血行が悪化したりして、体全体の疲労感が増すことも。さらに、冷房が効いた部屋は湿度が低くなりがちで、乾燥による体調悪化や喉の不調も見逃せません。

よくありがちな「冷房の温度を極端に下げて涼もうとする」「ずっと同じ部屋で冷たい風に直撃する」「のどが渇いているのに水分を控える」という習慣は、ちょっとした不調を慢性的な疲れへと変えてしまうこともあるんです。だからこそ、冷房の設定や使い方に意識を向けることが、夏の健康を守るカギになります。

正しい冷房との付き合い方、夏を元気に乗り切るコツを伝授！

では、具体的にどんな冷房習慣がNGで、どうすれば夏のだるさを防げるのでしょう？

まず、理想的な室内温度は26～28℃と言われています。これは体に負担をかけずに快適に過ごせるライン。設定温度を低くしすぎると体が冷えすぎてしまうため、こまめに調整しましょう。また、冷房の風が直接体に当たり続けることは避けてください。扇風機と併用して空気を循環させたり、風向きを変えたりして冷たい空気が一点に集中しない工夫が重要です。

さらに、水分補給も忘れずに。冷房で体が冷えると喉の渇きに気づきにくくなりますが、脱水は疲労感を悪化させる最大の原因に。特に夏場は室外と室内の温度差の影響も大きいため、こまめな水分摂取と適度な休憩で体をリセットしましょう。飲み物が冷えすぎているとお腹が冷える原因にもなるため、常温水や白湯（さゆ）がおすすめ。

さらに、熱中症対策には麦茶も適しています。麦茶は健康に良いだけでなく、美肌や便秘解消など、さまざまな効能を持っています。お腹を冷やさないためにも、常温や温かい麦茶にするとよいでしょう。服装も夏でも薄手の長袖や羽織りものを活用すると、冷えから体を守る効果的な対策になります。特に、汗をかいた状態では冷房で急激に冷えることがあるため、電車など冷房が強い環境が多い方は、汗拭きタオルを携帯するのがおすすめです。

夏の過ごし方を少し見直すだけで不調を和らげ、涼しく元気で快適な日々を送れるはずです。

適度な冷房で体を暑さと冷えから守ろう

暑さをしのぐ冷房ですが、使い方を誤ると「なんとなくだるい」「疲れが抜けない」といった不調を招くことがあります。

キーポイントは室内の温度設定と風の当たり方、そして水分補給のバランスです。極端な温度差や直接風に当たり続けることを避け、26～28℃程度の設定で快適な環境を作ることが大切。さらに、脱水を防ぐためにこまめな水分補給と適度な体温調節を心がけましょう。

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池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長：柏木 宏幸

埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院：https://www.ikebukuro-cl.com