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『なぜかお金で揉める夫婦』には“ある共通点”があった…関係が悪化する“3つの原因”とは? 【FPが解説】

  • 2025.7.17
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

夫婦間でお金の価値観が合わない場合、事あるごとに喧嘩になってしまいます。夫婦喧嘩の原因は「お金がない」ことだけでなく、お金に対する価値観や考え方のすれ違いが根本的な問題となっているケースも少なくありません。

今回は、夫婦間でお金の問題が発生する典型的なパターンと、それを回避するための具体的な方法をお伝えします。

お金で夫婦関係が悪化する3つのすれ違いポイント

まずは、なぜ夫婦間でお金に関する意見のすれ違いが発生するのか、根本的な原因から見ていきましょう。

1.お金の管理方法について話し合いができていない

「夫が家計を把握していない」「妻が勝手に大きな買い物をする」といった不満は、お金の管理ルールが曖昧なことが原因です。

たとえば、妻が家計を管理している家庭で、夫が「なぜこんなにお金がないんだ」と突然言い出すケース。妻からすれば毎月やりくりして頑張っているため、「何もしていないくせに何を言っているんだ」という感情を持つのが自然でしょう。

夫婦それぞれが自分の収入を管理している場合、共通の支出(住宅ローンや子どもの教育費など)の負担割合で揉めることがあります。「どちらがどれだけ負担するのか」という明確なルールがないまま結婚生活を続けてしまうと、多く負担をしているほうの不満が蓄積されてしまうかもしれません。

2.お金の使い方に対する価値観が違う

お金の使い方に対する価値観は、人それぞれ違います。夫婦間で完全に一致させることは難しいものの、価値観が違いすぎると深刻な対立を生みます。

特に、将来への備え方については、価値観の違いが現れやすい分野です。「今を楽しみたい」派と「将来のために節約したい」派が夫婦になると、日々の支出について意見が対立してしまうでしょう。

3.将来設計を共有できていない

「いつまでにどれくらいのお金を貯めるのか」「住宅購入のタイミングはいつか」「子どもの教育費はどの程度かけるのか」など、人生の大きな目標について夫婦で話し合えていないケースも多く見られます。

子どもの誕生や進学、親の介護など、ライフイベントが起こる度にまとまった支出が発生します。夫婦間でこれらの将来設計や起こり得るリスクを想定しておかないと、いざイベントが起こるとトラブルになるでしょう。

夫婦円満を保つための3つの対策とは?

お金をめぐるトラブルを防ぎ、夫婦円満を保つための対策を紹介します。

1.家計簿アプリを活用してお金の流れを可視化する

お金の問題を解決する効果的な方法は、家計簿アプリを活用して家計の状況を夫婦で共有することです。お互いがリアルタイムで収支状況を把握できる仕組みを作れば、自然と無駄遣いを防ぐ意識が向くでしょう。

銀行口座やクレジットカードと連携すれば、自動的に支出が記録されます。収支状況が白日の下にさらされ、「誰が、いつ、いくら使ったか」が一目で分かります。

数字上のデータがあれば、月末には一緒にアプリを見ながら「今月は食費が予算オーバーだった」「来月は外食を控えよう」といった建設的な話し合いができるでしょう。

2.共通の目標を設定して貯蓄する

夫婦で共有できる明確な目標を設定し、それに向けて一緒に貯蓄することも効果的です。「3年後にマイホームの頭金500万円を貯める」「10年後に子どもの大学資金300万円を用意する」など、具体的な数字と期限を決めて、共通意識を持ちましょう。

目標が明確になると、日々の節約や収入アップへの取り組みにも意味が生まれ、夫婦で協力しやすくなります。また、目標達成のための進捗を可視化することで、達成感も共有できるでしょう。

3.お金の価値観をできるだけ共有する

それぞれが「何にお金を使うと幸せを感じるか」を正直に話し合い、お金の価値観を共有しましょう。。

例えば、夫は「美味しい食事」に価値を感じ、妻は「旅行」に価値を感じるとします。この場合、月の予算の中で両方を実現できるバランスを見つけることが大切です。

お互いの価値観を否定するのではなく、「どうすれば両方が満足できるか」を考える姿勢が重要です。

また、「浪費」「消費」「投資」という3つの分類で、支出を整理するのもおすすめです。将来の資産形成につながる「投資」は積極的に、一時的な満足だけの「浪費」は控えめに、といった共通の基準を作ることで価値観のすり合わせができるでしょう。

まとめ

夫婦のお金の問題は、コミュニケーション不足が根本的な原因であることがほとんどです。

まずは夫婦でお金について話し合う時間を作り、「お互いが楽しく生活するための工夫」を考えてみましょう。

お金の話は避けて通れない重要なテーマである以上、早い段階から夫婦でしっかりと向き合うべきです。「今を楽しみつつ、将来にも備える」というバランス感覚を持ちながら、夫婦で建設的な話し合いをしてみてください。


監修者:柴田 充輝
厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 FP1級や社会保険労務士資格を活かして多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。現在はWebライターとして金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。