1. トップ
  2. レシピ
  3. 無理がないから続く! 夏冷えを防ぐ3つの美温活【ヴォーグなお悩み外来】

無理がないから続く! 夏冷えを防ぐ3つの美温活【ヴォーグなお悩み外来】

  • 2025.6.22

2週間で体温を0.5度上げる。まずは腹巻きを手に入れて!

Woman pulling up yoga pants while sitting at home

冷え対策としてまずおすすめしたいのは「腹巻き」。「脳、心臓、肺を除く重要な臓器はすべてお腹に集中しているため、お腹を温めることがとても重要です。また、お腹は血流が豊富な部位で、ここを温めることで効率的に体全体を温めることができます」と話すのは、イシハラクリニック副院長で冷え対策のエキスパートの石原新菜先生。

腸には全身のリンパ球の約70%が集中しているため、腹巻きをして腸を温めることで免疫力の向上が期待できる。また、子宮や卵巣が温まることで、生理痛や生理不順の改善、婦人病の予防にもつながる。「腹巻きは寒い冬だけでなく、春にも暑い夏にも使えます。昼間はもちろん、夜寝るときにも着用することでより効果的です。理想的には一年中、24時間着けるのがグッド」。ショーツと一体型の「腹巻きパンツ」は、手軽に使いやすいアイテムとしておすすめだそう!

湯船に入って体温を1度アップ

Side view of young woman having a bath

次に重要なのは入浴。暑い夏こそ、しっかり湯船に浸かることが大切。冷房で冷えた体を温め、血流を促すことで、夏バテやむくみの予防にもつながる。「湯船に浸かり、体温を1度上げることを意識してください。ぬるめのお湯で長時間半身浴をするのが健康に良いと思われるかもしれませんが、忙しい日々の中で無理をする必要はありません。長時間の入浴は必須ではなく、汗がじんわり出てきたら、体温が1度上昇したサインです。40~41度のお湯に10~15分程度浸かれば、十分に汗が出るでしょう」

忙しい時に、シャワーだけではやっぱり冷え対策にはならない?「シャワーだけでは体温を上げる効果は得られません。時間がない場合は、洗面器を使った46度前後の足湯がおすすめ。これなら短時間で代謝や免疫力を高める助けとなります。また、入浴の前にスクワットなどを軽く行うと、発汗が促され、時間を有効に使うことができます」

コーヒーの代わりに生姜紅茶を一杯

Herbal Tea

次に大切なのは食事。冷房や冷たい飲み物で冷えがちな夏こそ、体を内側から食材を積極的に取り入れてみて。例えば、野菜では、にんじんやごぼうなどの根菜類、かぼちゃがおすすめ。夏が旬のトマトやピーマン、オクラなどの夏野菜は、火を通して食べることで体を冷やしすぎず、バランスよく栄養を摂取できる。先生自身は、にんじんとりんごに、生姜を少し加えたジュースを朝食に飲むことを習慣にしているそうだ。

とはいえ、世の中には健康に関する食の情報が溢れていて、実際にどの食材を使えばいいのか迷う人も多いだろう。そんな場合は、まず「飲み物に生姜をプラスすること」から始めてみるのが良いと先生はアドバイス。「生姜は、漢方薬の7割に使われているほどのスーパー食材です。ジンゲロールやショウガオールと呼ばれる成分を含み、血行を促進する働きがあります」生姜は正直目新しい食材ではないけれど、その効果を改めて見直し、日々の暮らしに取り入れてみてはいかがだろう。

「例えば、紅茶を飲むときは必ず生姜を加える、というふうに。今まで飲んでいた水やお茶、コーヒーの代わりに生姜紅茶をメインにしてみてください。コーヒーは体を冷やすので、冷え対策を考えるなら1日1杯までに抑えるのがおすすめ」

実際、取材中にいただいた生姜紅茶を飲んでみると、飲んだ数分後から体がポカポカに!「今日お出しした紅茶には、すりおろした生姜と黒糖を加えていますが、すりおろすのが面倒な場合は、生姜のスライスや市販の粉末生姜を使っても大丈夫です。手間をかけすぎると続けにくいので、自分ができる範囲で始めてみましょう。また、味噌汁も体を温めるのに効果的。具がなくても、味噌をお湯に溶かすだけで十分。コーヒーの代わりや小腹がすいたときに試してみてください!」

なお、今回は無理を承知で3つの温活習慣に絞ってもらったが、後もう一つ加えられるなら「運動」と先生。特に下半身の運動をしてほしいとのこと。「人体の筋肉の約75%は下半身に集中しています。特に夏は冷房の影響で足元が冷えやすいため、意識的に動かすことが大切。デスクワークの合間にスクワットやストレッチを取り入れれば、血流が促され、効率よく体温が上昇。冷え知らずで快適な夏を過ごせるはずです」腹巻きとお風呂と生姜、そしてもう少し頑張れそうだったら、下半身の運動にも取り組んでみよう!

話を聞いたのは……

石原新菜

イシハラクリニック副院長。帝京大学医学部卒業後、同大学病院での研修を経て現職に。漢方医学や自然療法の考えに基づき、食事の指導も含め、さまざまな病気の治療にあたっている。分かりやすい医学解説に定評があり、テレビやラジオ、雑誌などで活躍。温活に関する著書も多数。www.ishiharaclinic.com

Text:Kyoko Takahashi Editor:Kyoko Muramatsu, Yuna Shibata

READ MORE

元記事で読む
の記事をもっとみる