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食事会やデートなど「勝負の日」に外さない、港区・渋谷・銀座の大人なレストラン6選

  • 2025.6.13

52歳が現場のエースだった30代の頃、東京を風靡し、足繫く通った店がある。

そんな名店は、いまなおその魅力を発し続けている。50代、落ち着いたいまこそもう一度。

若い頃、夢中になったあの店へ――

色褪せないあの頃の高揚とともに、いまの年齢だからこそ分かる新たな感動もあるはずだ。

1.イケてる社会人は皆、大人の洗礼をここで浴びた “XEX 愛宕”の東京タワー

御成門『Salvatore Cuomo Bros./XEX ATAGO GREEN HILLS』の内観
ここまで間近で迫力ある東京タワーの夜景が広がるレストランは当時の港区で希少。窓際は5席のみで予約不可のプラチナシートなため、運良く座れたら特別感もひとしお


当時、本命を落としたい勝負デートには“XEX 愛宕”一択だった。専用エレベーターで42階に上がり、モダンなバーの先に現れる、海外のペントハウスのような空間が懐かしい。

一面のガラスには東京タワーが間近に煌めき、その非日常のラグジュアリーに彼女がとびきりの笑顔を見せてくれたことをいまでも覚えている。

御成門『Salvatore Cuomo Bros./XEX ATAGO GREEN HILLS』の「ボッコンチーニ、完熟チェリートマト、バジリコのピッツァD.O.C~ドック~」
ピッツァ世界選手権で最優秀賞を受賞した「ボッコンチーニ、完熟チェリートマト、バジリコのピッツァD.O.C~ドック~」(¥4,300)は創業時からの名物。一流の食材をたっぷり使用するのが同店の流儀


こなれたワインの頼み方に憧れ、『サルヴァトーレ クオモ ブロス』のピッツァに感激し、「手長海老のパスタ」を初めて食べたのもここだった。

いまでは妻となった彼女との記念日に久しぶりに42階に上がると、あの当時の高揚感がよみがえる。

他のゲストたちと奪い合った窓側席から望む東京タワーは相変わらず美しく、その傍には新たに麻布台ヒルズが瞬いていた。ここで幾多の友人がプロポーズしてたっけ。

「いまでもあの席でプロポーズされる方多いですよ」と、僕たちの話を聞いていたソムリエがこっそり教えてくれた。

御成門『Salvatore Cuomo Bros./XEX ATAGO GREEN HILLS』のオープンキッチン
オープンキッチンから伝わる活気も食事を楽しく演出する


いまも昔も特別な日に訪れたい、とっておきの場所。来年もまた訪れる楽しみを胸に、ワインに手をのばした。

2.肉とワインをラフに楽しむ粋な文化の原体験がある 『マルディグラ』の豪快な肉料理

新橋『マルディグラ』のスペシャル肉盛り
東カレ掲載歴ありのスペシャル肉盛り最新版。「男のニューハンバーグⅡ」「つくば鴨胸肉のロースト」「茶路めん羊牧場もも肉のグリル」「デミグラスのオムライス」など人気料理をひと皿に。一週間前までの要予約。¥32,000


やっぱり、すごいことになっている。

そびえ立つ、スペシャルな肉タワーを前にして、思わず笑ってしまった。

新橋『マルディグラ』の和知 徹氏
肉焼き名人として名高い店主の和知 徹さんだが、フランスでの修行経験もあり、本場のビストロが醸す活気あふれる空気感を紹介したパイオニアでもある


「肉の変態盛り2025バージョンです」。店主も悪戯っ子のように微笑んでいる。

定番ハンバーグにナポリタン、鶏と鴨、羊に豚、牛とオールスターが勢ぞろい。相変わらずのサービス精神に感激する。

何十年かぶりに同期で集まろうと、誰かが言い出したときから僕の中で、集合場所はこの店と決めていた。

通っていた頃は全員、まだギリ20代で食欲も旺盛。短角牛のビステッカ、仔羊のタジン、青首鴨のコンフィなど、振り返れば、テーブルにはいつも豪快な肉料理があって、それを囲む皆の笑顔があった。

デートで行くべきだと思い込んでいたフレンチで、仲間と自由に楽しんで良いんだと教えてくれた『マルディグラ』は僕にとって原点。間違いなく、そう断言できる。

新橋『マルディグラ』で提供しているワイン
仲間と集まり、カジュアルにワインで乾杯する。それはいまも変わらないこの店の日常。グラス¥1,100~


ワインのウンチクなんて全然いらない。ただ美味しくて愉快なら、それでOKと学べたからこそ何事にも前向きないまの自分がある。

今夜、改めて思い知った。多分、皆も同じように感じているのだろう。心なしか、昔よりもグラスの空くペースが早いように感じる。

3.味・値段・空間の“ちょうど良さ”が若き精鋭たちの支持を得た 仲間と集った『紫玉蘭』

麻布十番『紫玉蘭』の「北京ダック」
「北京ダック」は『中国飯店』と同じクオリティの本物をリーズナブルに提供。巻いた状態でサーブされるが、一羽丸々をプレゼンするサービスは常時行われる。1/4羽(2枚)¥3,000


入り口の看板に「チャイナバル」とあって記憶が一気に蘇った。

最近でこそ本物を小皿でカジュアルに提供する中華は多いが、『紫玉蘭』が誕生した15年前は他にあまりなく、しかも、ここは母体が北京ダックで名高い『中国飯店』。信頼性は抜群と予約したのが最初だった。

あれは幹事に指名された社内の飲み会だった気がする。大いに盛り上がり、当時の上司から褒められた喜びは鮮明に覚えている。

その後もデート、飲み会と通い詰めたがそれは食べて飲んで1万円以下という予算感が、当時の僕の懐具合にちょうど良かったから。

もちろん料理の旨さはいつも盤石で、初めて上海ガニを食べたのもここだった。

麻布十番『紫玉蘭』の内観
グループ内ではカジュアルラインに分類されるが、空間は実に洒落ている


随分ご無沙汰したが、今夜、後輩たちに誘われて来てみると、シャンデリアの灯る店内の空気感は以前とまったく同じで上質。

いろいろと思い出が蘇り、気分も上がってきた。

麻布十番『紫玉蘭』の「黄マーボー豆腐」、「黒マーボー豆腐」、「香ばしい桜海老と春野菜、生姜のチャーハン」、「ソフトシェルクラブ唐揚げガーリックフレークがけ」
右下から時計回りに、アヒルの塩漬け卵の黄身でコクと色を表現した「黄マーボー豆腐」とイカ墨入りの「黒マーボー豆腐」ともに¥1,900、季節限定の「香ばしい桜海老と春野菜、生姜のチャーハン」¥2,800。同店グループ内で唯一の「ソフトシェルクラブ唐揚げガーリックフレークがけ」¥3,600


麻婆豆腐をカスエラ的な土鍋でタパスのように提供するスタイルは相変わらず。

個室もさまざまな部屋があるようで、使い勝手の良さは抜群と再認識する。

何より、皆がこれほど楽しそうに食べているのだから、間違いない。ならば、これからも折に触れて通おう。

4.この店のインターホンは東京の一軍への通過儀礼 『福笑』でのお食事会

恵比寿『福笑』のインターフォン
インターホンで入店するスタイルは当時には珍しく、この隠れ家感が世をざわつかせた


『福笑』に初めて来た夜のことはいまも鮮明に覚えている。友人に誘われるまま期待もせずに参加した、食事会だった。

オートロック付きのビルの中にある和食店なんて、初めて聞いたし、入れば、5階とは思えないほど緑が生い茂っていてビックリした。そんな記憶とともに、強く印象に残っている。

恵比寿『福笑』の内観
木々が茂り、開放感のある店内は、都会の忙しない日常が忘れられる緑の異空間を意図して店主が考案した。一方で、席はいまのニーズに合わせ、2年前にリニューアル。座敷もすべてテーブルに統一した


何年かぶりに、所用で来た恵比寿でこの店のことをふと思い出し、勢いで電話するとひとりなら入れるとのこと。

来てみたら、まだ早いのにほぼ満席で、変わらない人気ぶりに、また驚いた。カウンターに通される。

恵比寿『福笑』の「アスパラボイル」
優しい甘さを引き出した「アスパラボイル」。価格は時価でサイズにより変動するが、これで1本¥600程度


そうそう、ここは毎朝仕入れる旬食材が大皿に盛られて並ぶ、この光景も名物。立派なアスパラガスもやっぱりあって、何だか嬉しくなる。

目の前でテキパキ調理する若い店長に話を聞くと、当時の親方と女将から店を任されているそう。

「これほどの名店ですからね、身が引き締まる思いです」と真顔で語る。その一生懸命ぶりに、応援したくなる。

アスパラが来た。そう、この甘さ。フルーティな日本酒ともよく合う。

恵比寿『福笑』で提供している日本酒や焼酎
埼玉「花陽浴 純米大吟醸」の無濾過生原酒や鹿児島「六代目百合」の原酒「風に吹かれて」など日本酒、焼酎ともに希少な銘柄も。一合¥1,250~


「食感を大切にしてサッと茹で上げる、そこが大切と親方から教わりました」と店長。

本物は変わらないと痛感する。

5.深夜に良い店を知っていることがデキる大人の条件だった タクシーで行く『福わうち』

白金高輪『福わうち』の外観
元号が改まった2019年に全面リニューアル。斜向かいにある『鬼わそと』も三宮さんの店で、こちらでは焼き鳥など炭火料理を提供


久々に訪れて驚いた。扉は引き戸に、黒っぽかった外壁は真っ白な漆喰に。玄関が一新されている。

シルバーに輝く店名には令和の文字も追加されている。

白金高輪『福わうち』の三宮昌幸氏
店主の三宮昌幸さんは料亭や鮨店も含む、さまざまな和食店で経験を積んだ凄腕。30代半ばで独立してからずっとこのカウンターに立ってきた


入ると、空間もかなり変わっていたが、あの大将の姿があって、ホッとした。

「元号が変わった年に改装しました」と変わらない笑顔で迎え入れてくれる。転職した先輩と来たのが最後だから、もう何年、経ってしまったことか。

「今日は部下を連れて来ました」と伝えると、常連に接するがごとく、「いつもありがとうございます」と返してくれた。

『福わうち』はこの地で20年以上。居酒屋といえばそうだが、軽んじてもらっては困る。

白金高輪『福わうち』のお品書き
月替わりのお品書きがあり、上段がおまかせ(¥9,680)の内容。下に常連が必ず追加する定番の他、季節料理をリストアップする


何を食べても最高で、他では決して食べられない絶品ばかりがそろう。

いまは月替わりのおまかせコースが基本だが、食べたい一品料理があれば、追加注文もできる。

白金高輪『福わうち』の「トロカツ」
最上級本マグロの大トロを驚愕の美味しさに仕上げる名物「トロカツ」は一週間前までの要予約。たっぷりのワサビと食べて大正解。¥4,400


今夜はガッツリの腹づもりだったから、絶対に食べたかった「トロカツ」は予約の際、しっかりお願いしてある。

「どうよ?」、頬張る部下に尋ねる。「す、すごいっすね」と驚いたよう。

俺は何もしてないが、誇らしく思う。大将も嬉しそう。この店を教えてくれた先輩にはもう、感謝しかない。

6.西麻布の隠れ家感とストウブ料理が最高に洒落ていた 『HOUSE』での洗練の時間

乃木坂『HOUSE』の外観
西麻布の裏路地に面するビルの最上階に潜み、エレベーターも奥まったところ。この雰囲気も魅力


西麻布が私にとって特別であり続ける理由はいつも大切な夜に来ていたから。デート、女子会、打ち上げ、接待。成功体験だって少なからずある。『HOUSE』はその最たる例。

オープンしてまだ間もないころ、取引先の男女をグループでお招きして、カジュアルにもてなしたことがある。裏路地にあるビルの最上階にひっそりという隠れ家感が、先方には好評だった。

当時はネオ・ビストロの急先鋒なんて呼ばれていた頃で、名物はストウブのココット料理。ワインもナチュールばかりをリストアップして新しかった。

乃木坂『HOUSE』の内観
オープンキッチンが奥にある空間構成はもちろん、イスやテーブル、ランプシェード、鏡に至るまですべての調度品は開店当時と同じ。久しぶりに来ると感激する


同僚を誘って久しぶりに訪れたけれど、店内がまったく変わっていないことに感激。

「テラスの植栽だけは立派に成長して、雰囲気が変わりました」と、当初から参加しているマネージャーさんが笑う。

乃木坂『HOUSE』の「照り焼きフォアグラのピラフ シバ漬け&青ネギ」
月替わりコース(¥7,800)の〆で通年提供のシグネチャー「照り焼きフォアグラのピラフ シバ漬け&青ネギ」。いまもストウブで卓上に登場する数少ないメニュー。+¥1,100


料理は、いまは月替わりのコースのみ。前菜、メイン、〆、デザートと続いて全8品がそろう充実した内容。

選べる〆のピラフは迷わず「フォアグラ」に。オープンキッチンから出来立てが届き、蓋を開けてもらえば、美味しい香りがふわっと湯気になって一気に立ち上る。

この臨場感は、やっぱり良い。今度はまだ来たことのない後輩を連れ出そう。

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