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意外に間違える人が多いかも…?「11+11÷11+11×11−11」→暗算できる?

  • 2025.6.13
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長い式の計算は面倒に感じて、ついつい電卓や表計算ソフトに頼ってしまいがちですよね。

しかし、式は長くとも、見方を少し変えると、案外簡単に答えが出せる場合もあります。今回はそんな問題に挑戦してみましょう!

問題

次の計算を暗算でしなさい。
11+11÷11+11×11−11

解答

正解は、「122」です。

式は長いし、二桁の割り算や掛け算はでてくるし、とても暗算できなさそう…。そう思った人にこそ、次の「ポイント」を読んでもらいたいです。

この問題の答えを簡単に求められる工夫を紹介していますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「繰り返される11という数を上手に利用すること」です。

式が長いので、部分ごとに解説をしていきますね。

ポイント1:同じ数の割り算を先にする

まず、最初に確認しておきたいのが、計算順序のルールです。

今回のように、複数の四則演算が混じっている式では、「掛け算、割り算」が優先で、「足し算、引き算」は後回しになります。掛け算と割り算、足し算と引き算のように優先度が同じ計算どうしの場合は、左にある方(式に登場する順)から計算すればOKですよ。

今回の式でいえば、最初に計算するのは「11÷11」の割り算からです。

  11+11÷11+11×11−11
=11+1+11×11−11

「11÷11」は同じ数どうしの割り算ですので、答えは1だとすぐに求められます。

ポイント2:掛け算と引き算をまとめる

割り算が終わったので、次に計算すべきは「11×11」の掛け算です。

しかし、二桁の掛け算は少し面倒です。そこで、次の「−11」に注目して、掛け算と引き算を一緒に計算することを考えてみましょう。

11+1+11×11−11

「11×11」は、11が11個あったときの合計を求める式です。

例えば、11円のものを11個買うときの合計価格は、「11×11」で求められます。そこから11引くということは、11円のものを11個買ってから、1個返品するのと同じこと。結局、11円のものを10個買ったことになりますから、合計価格は11×10という式で求められます。

よって、式は次のように書き換えられます。

  11+1+11×11−11
=11+1+11×10

「×10」は掛けられる数の位を一つ上げるだけの計算なので、「11×10=110」と簡単に答えが出ますね。

  11+1+11×10
=11+1+110

あとは足し算をするだけで、122という正解にたどり着けます。

  11+1+110
=12+110
=122

※数学的に式変形をする場合

掛け算と引き算をまとめる過程をより数学的に解説すると、次のようになります。

  11+1+11×11−11
=11+1+11×11−11×1  ←11を11×1に
=
11+1+11×(11−1)  ←分配法則の逆で掛ける数をまとめる
=11+1+11×10

同じ11が掛かっている11と1をまとめて、「11×11−11」を「11×10」にしています。

まとめ

今回の式には足し算・引き算・掛け算・割り算という四つの演算がすべて含まれていました。割り算と掛け算を先に計算するというルールが守られていないと、計算がとても複雑になったり、正解とはまったく違う答えが出てしまいます。

計算順序を守ったうえで、さらに工夫を重ねることで、今回の問題は暗算しやすくなります。

ポイントは繰り返される11に注目することです。特に後半の掛け算と引き算は、まとめることで計算がだいぶ楽になりますよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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