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どうやって計算するか覚えてる?「1,3,9,27…」→6番目の数は?

  • 2025.6.13
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「規則性のある数の列を見て、次の数を予想する」、こんな問題を覚えているでしょうか。

規則性のある数の列は「数列」と呼ばれており、詳しくは高校数学で習います。

というと、ちょっと難しく感じるかもしれませんが、数列の基本問題は規則性さえ分かってしまえば割と簡単に答えられるものも多いですよ。

問題

次の数列の6番目の数を答えてください。
1,3,9,27…

解答

正解は、「243」です。

6番目の数は1番目の数に比べてかなり大きくなりましたね。

これはこの数列が持つ「ある特徴」が影響しているからです。

では、答えを出すにはどのような計算をすればよかったのか、次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題では、「前の数に×3をすると次の数ができる」という規則性がポイントになります。

数列の規則性には、さまざまなパターンがあります。

その中でも基本として押さえておきたいのが「同じだけ増えたり減ったりする」という規則性と、「同じ数を掛けていく」という規則性です。前者の規則性を持つ数列を等差数列、後者の規則性を持つ数列を等比数列といいます。

数列を見たときは、まず等差数列、もしくは等比数列かもしれないという視点から規則性を確認するのがおすすめです。

では、改めて今回の数列を見てみましょう。

1,3,9,27…

まずは、この数列が等差数列であるかどうかを確認します。後ろの数から前の数を引いて同じ数になれば等差数列です。しかし、「3−1=2」、「9−3=6」と引き算の答えはバラバラです。よって、この数列は等差数列ではありません。

次に等比数列かどうかを見てみましょう。等比数列であれば、後ろの数を前の数で割った答えはいつも同じになります。

3÷1=3
9÷3=3
27÷9=3

このように割り算の答えはいつも3になるので、この数列は等比数列です。なお、等比数列では「後ろの数÷前の数」の答えを公比と呼びます。この等比数列の公比は3です。

では、この数列の6番目の数を求めてみましょう。

4番目の数は27だと分かっているので、これに3を二回掛ければ6番目の数が求められます。

27×3=81  ←5番目の数
81×3=243  ←6番目の数

これで243という答えにたどり着きました。

まとめ

今回問題に出てきた数列は、公比3の等比数列でした。等比数列では、公比を掛けると次の数を求められます。

等比数列n番目の数は、次の公式で求められることが分かっています。

等比数列n番目の数=最初の数×公比^(n−1)

公式を使うと、6番目の数は次のような計算で求められます。

  1×3^(6−1)
=1×3^5
=243

等比数列は等差数列よりも数が大きくなりがちです。その分、計算もややこしいことが多いですが、基本となる規則性を振り返ったり、公式を使ったりすることで答えを出しやすくなりますよ。

引き続き他の数列の問題にも、ぜひ挑戦してみてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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