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【野菜の冷凍保存】おいしさ・鮮度・栄養を保つコツ

  • 2025.5.8

「野菜を冷蔵庫に入れっぱなしにしたら傷んでしまった」という経験はありませんか? 食品の値上がりが続く中、野菜を冷凍保存して無駄なくおいしく食べ切る方法をご紹介します。

野菜を冷凍保存する方法は2パターン

野菜は冷凍すれば長期保存が可能です。保存方法は「生のまま冷凍する」「下ごしらえして冷凍する」の2パターンです。

生のまま冷凍保存する

使いやすい大きさに切ってフリーザーバッグに入れて保存します。生のまま冷凍した野菜は加熱調理するのが基本です。使うときは凍ったまま加熱調理すると食品の風味を保つことができます。

下ごしらえして冷凍保存する

ゆでる、炒める、塩もみするなどの下ごしらえをして冷凍保存する方法もあります。冷凍した野菜を加熱調理するときは凍ったまま使います。和え物やサラダのように加熱しない料理に使う場合は冷蔵室で解凍します。加熱して冷凍した野菜であれば、流水解凍や電子レンジ解凍も可能です。

野菜を上手に冷凍保存するポイント

野菜をおいしく冷凍するために、以下のポイントを押さえておきましょう。味や食感を保つには素早く凍らせることが大切です。

● 食品が新鮮なうちに冷凍する
● 食品の水分はしっかり拭き取る
● できるだけ空気を抜いて、薄く平らにして保存袋に入れる
● 下ゆでなど加熱した食品は冷めてから保存袋に入れる
● アルミバットなど金属製のトレーにのせて冷凍室へ入れる
● 保存袋に日付を記載する

おいしさキープ!野菜別の冷凍保存の方法

野菜別の適した冷凍保存の方法や、保存期間の目安をご紹介します。

夏野菜

旬の野菜はおいしくて栄養価が高く、安く手に入るのがメリット。今が旬の夏野菜をまとめ買いしたときなどは、便利な冷凍保存がおすすめです。

トマト

ヘタを取って丸ごとラップで包み、フリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。使うときは凍ったまま流水をかけると皮がつるんとむけます。トマトをざく切りにしてフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存してもOK。いずれも煮込み料理やスープ、トマトソースなどに使えます。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、流水解凍など

ピーマン・パプリカ

使いやすい形に切ってフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存。そのまま炒め物や煮物に使えます。炒めるなど加熱してから保存する場合は、冷めてからフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。

保存の目安:1か月
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

オクラ

使いやすい形に切ってフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存。そのまま加熱調理に使います。加熱してから冷凍する場合はかためにゆでて、丸ごと、または斜め切りや小口切りにしてフリーザーバッグに入れて冷凍室へ。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

ズッキーニ

輪切りなどにしてかためにゆで、フリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。

保存の目安:1か月
解凍方法:凍ったまま調理など

なす

アクがあり変色しやすいので加熱してからの冷凍がおすすめ。使いやすい形に切って炒めたり、素揚げにしたり、または焼きなすにしてもOK。冷めたらフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

かぼちゃ

薄くスライスしてフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。使うときは凍ったまま調理します。加熱して保存する場合は、スライスして電子レンジで加熱し、冷めてから冷凍するほか、つぶしてマッシュ状にして冷凍するのもOK。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍など

その他の野菜

玉ねぎ

薄切りやみじん切りなど、使いやすい形に切ってフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。切った玉ねぎを炒めてから冷凍保存することも可能です。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

にんじん

せん切りやみじん切りにしてフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存。加熱して保存する場合は甘煮にして冷凍するとすぐに食卓に出せます。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

ブロッコリー

かために塩ゆでしてフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

きのこ

しめじは石づきを切り落としてほぐします。えのきたけは根元を切り落としてほぐします。エリンギは食べやすい大きさにカット。しいたけは軸を切り、軸とかさを薄切りにします。いずれもフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。

保存の目安:3~4週間
解凍方法:凍ったまま調理など

じゃがいも

ゆでてつぶし、マッシュ状にしてからフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。生のまま冷凍する場合は、棒状やくし形に切って水にさらし、水気を拭いてフリーザーバッグに入れて冷凍室へ。凍ったまま油で揚げてフライドポテトにするとおいしくいただけます。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:棒状やくし形に切ったものは凍ったまま調理、冷蔵室解凍、電子レンジ解凍(加熱済みのもの)など

キャベツ

使いやすい形に切ってフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。また、塩もみしてから冷凍するほか、ゆでたり炒めたりしてから冷凍することも可能です。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:生のまま冷凍したものは凍ったまま調理、冷蔵室解凍、流水解凍など

白菜

使いやすい形に切ってフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。キャベツと同じく、塩もみや加熱してから冷凍することも可能です。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:生のまま冷凍したものは凍ったまま調理、冷蔵室解凍、流水解凍など

ほうれん草

アクがあるのでゆでてからの冷凍がおすすめ。かために塩ゆでして使いやすい長さに切り、小分けにしてラップに包んでフリーザーバッグに入れて冷凍室で保存します。

保存の目安:2~3週間
解凍方法:凍ったまま調理、冷蔵室解凍など

冷凍野菜を使ったレシピ

冷凍野菜を使ったおすすめのレシピをご紹介します。

冷凍トマトで作るトマトソースパスタ

冷凍トマトと冷凍玉ネギを使ったトマトソース。パスタソースのほか、ソテーした肉や魚、ハンバーグ、オムレツなどのソースとしても使えます。

〈材料(2人分)〉
冷凍トマト…3個
冷凍玉ねぎ(みじん切り)…1/2個
オリーブ油…大さじ1
にんにく(すりおろし)・砂糖…各小さじ1
塩…小さじ1/2
こしょう…少々
スパゲティ…160g
バジル…6枚

〈作り方〉
1.冷凍トマトは流水にあてて皮をむき、半解凍の状態でざく切りにする。
2.フライパンにオリーブ油とにんにくを入れて熱し、冷凍玉ねぎを凍ったまま加えて中火で炒める。
3.玉ねぎがしんなりとしたら1のトマトを加えて全体を混ぜる。砂糖、塩、こしょうを加えて中火で20分ほど煮込む。
4.スパゲティを表示時間通りゆでてお皿に盛り、3のトマトソースをかけてバジルを飾る。

冷凍オクラで作る冷や汁

「冷や汁」は宮崎県の郷土料理。食欲がないときも食べやすく、暑い夏にぴったり。ここでは冷凍オクラを使って簡単に作ります。

〈材料(2人分)〉
だし汁…2カップ
みそ…大さじ1
冷凍オクラ(加熱して冷凍したもの)…4本
木綿豆腐…1/2丁
きゅうり…1/2本
みょうが…1個
すりごま…小さじ1
あたたかいごはん…お茶碗2杯分

〈作り方〉
1.あたたかいだし汁にみそを溶かし、冷めたら冷蔵庫に入れて冷やす。
2.冷凍オクラを解凍して小口切りにする(※生のまま冷凍したオクラは熱湯でゆでること)。きゅうりは小口切りにして塩をふり、10分ほどおいて水気を絞る。みょうがは輪切りに、豆腐はさいの目に切る。
3.1を冷蔵庫から取り出し、オクラ、きゅうり、みょうが、豆腐、すりごまを加えて混ぜ合わせ、あたたかいごはんにかける。

(まとめ)
野菜を冷凍保存すれば長持ちして料理の時短にもつながります。正しく保存しておいしく食べ切りましょう。

構成・文/大人のおしゃれ手帖編集部 画像協力/PIXTA
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人

作りおき料理コーディネーター・薬膳マイスター かみはらえりこ

かみはらえりこ

「女性が生きやすい社会づくりへの貢献」をモットーに、食や健康、美容など女性が笑顔になれる情報を発信中。

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