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インスリンとはどんなホルモン?

  • 2025.4.19

糖尿病とインスリンの関係とは?

糖尿病は、血糖が上がる病気です。そして、その原因が膵臓から出てくる「インスリン」というホルモンの作用不足です。

膵臓には、強力な消化液の膵液を腸に分泌する外分泌機能と、インスリンなどのホルモンを血液中に分泌する内分泌機能があります。内分泌細胞が集積したランゲルハンス島という部位が20万~200万個あり、インスリンはその中のβ細胞から分泌されます。血糖を下げるホルモンと言われ、血糖が上がりすぎないように、余分な糖分を細胞の中に取り込む仕事をしているのです。

インスリンがあれば、食事療法や運動療法は不要?

残念ながらそうではありません。インスリンを増やすことだけで血糖の調節を図ると、食べ過ぎた分の糖分は脂肪として蓄積され、肥満が進行してインスリンの効果は低下。必要なインスリンの量が増え、さらに肥満が進行するいたちごっこが続きます。食べ過ぎるとインスリンの必要量が増え、膵臓への負担も増加。肥満の進展から糖尿病の発症につながることも。

また、運動すると全身の細胞はエネルギーを消費し、糖分を細胞内に補充する必要があります。日常的に運動している人のほうが少量のインスリンで多くの糖分を運び込めるので、膵臓の負担を減らしてインスリンを節約するには、日常的に運動する習慣が必要です。

このように、食事や運動などの生活習慣に気をつけることで、すでにある糖尿病を軽くするだけでなく、糖尿病の発症予防にもつながります。皆さんも食事や運動など、普段から生活習慣に気を配ってみましょう。

出典:リビングふくおか・北九州Web

小倉第一病院 副院長・糖尿病内科部長 藤本良士
日本内科学会認定内科医、総合内科専門医
日本糖尿病学会専門医、指導医

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