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日本初上陸!ローズウッド宮古島の滞在レポート ──琉球スピリットにオマージュを捧げた極上の楽園リゾート

  • 2025.4.17

大自然と琉球スピリットを背景に

「宮古ブルー」と表現されるが、浅瀬はむしろエメラルドグリーン。沖に行くにつれて濃いブルーに変わっていく。
「宮古ブルー」と表現されるが、浅瀬はむしろエメラルドグリーン。沖に行くにつれて濃いブルーに変わっていく。

純白の砂浜と、宮古ブルーと称される澄み切った青い海に囲まれた宮古島に、今年3月ローズウッドが初上陸した。ラグジュアリーを超えた“ウルトラ”ラグジュアリーを標榜していることもあり、期待値はかなり高かったが、それを難なく超えてきた。

大浦湾に面した小さな岬に、全55棟のヴィラ&ハウスが並ぶ姿は壮観。
大浦湾に面した小さな岬に、全55棟のヴィラ&ハウスが並ぶ姿は壮観。

宮古島の北部、左右をサトウキビ畑に囲まれた細い道を奥へと進んでいくと突如、セキュリティーゲートが現れる。チェックを済ませ、ゲートを抜けて2、3分、そこには別世界が待っていた。9万5千平方メートルもの広大な敷地には、海に面した3棟のハウスを含む55棟のゲストヴィラ、個性豊かな4つのレストランとバーのほか、インフィニティプール、スパなどが点在している。

宮古ブルーと一体化したインフィニティプール

宮古島の原風景と調和し、自然環境に溶け込んだ、まさに海と一体化するビーチサイドのインフィニティプール。
宮古島の原風景と調和し、自然環境に溶け込んだ、まさに海と一体化するビーチサイドのインフィニティプール。

はやる気持ちを何とか落ち着かせながらチェックインを済ませる。位置するのは宮古島の中でも閑静なビーチが広がる大浦湾の岬。宮古島の海の美しさは格別だと聞いてはいたが、ロビーからの眺めは想像以上に素晴らしく、釘付けになる。ヴィラまではカートで案内されるが、目にするすべての建物に、琉球建築や琉球石灰岩など琉球の天然素材用いられ、周囲の自然と上手く調和している。

建物のデザインは、オランダの著名な建築家、ピート・ブーンが率いるスタジオ・ピート・ブーンが担当。
建物のデザインは、オランダの著名な建築家、ピート・ブーンが率いるスタジオ・ピート・ブーンが担当。

手がけたのは、世界中で活躍するオランダの建築家ピート・ブーン率いるスタジオ・ピート・ブーン。アースカラーでまとめられた部屋の窓には宮古島の美しい海が迫り、まるで海に浮かんでいるかのような気分になる。全ての客室にプライベートプール付きのテラスを備え、この環境をとことん味わうことができる。外のカウチに身を委ねれば、爽やかな海風がさらに気分を上げてくれる。家具や小物、アート、アメニティに至るまで違和感があるものが存在しないことが、何よりも心地よい。

日常の喧騒を忘れさせてくれる和モダンのミニマリズム

地元産の新鮮な南国フルーツとハンドメイドスイーツでウェルカム。
地元産の新鮮な南国フルーツとハンドメイドスイーツでウェルカム。

ローズウッドは今や世界中で、30軒以上のホテルを展開する一大ホテルブランドだが、ユニークなのはどこに行っても同じサービスや設えがなく、その土地ごとに体験できることが全然違う。ローズウッドという名が付いてなければ気づかないほど、それぞれに個性があり、そしてそのすべてにストーリーを秘めている。このローズウッド宮古島も、その土地の歴史、文化、感覚を反映するローズウッドの「A Sense of Place(センス・オブ・プレイス)」の哲学を体現しながら、ゲストにここでしか味わえない休日を提供しているのだ。

ベッドの足もとにはプライベートプール、その向こうに宮古ブルーの海が広がる。
ベッドの足もとにはプライベートプール、その向こうに宮古ブルーの海が広がる。
室内は柔らかなアースカラーで統一。窓の外に広がる海と空の青、周囲の緑を際立たせる。
室内は柔らかなアースカラーで統一。窓の外に広がる海と空の青、周囲の緑を際立たせる。

それはレストランに行ってもスパに行っても同様で、プレオープン中(年内オープン予定)の日本料理レストラン「苧麻(チョマ)」では、島で有名な漁師の高田和大氏が素潜りで射止めた活魚など見事な魚介がショーケースに並んでいた。その日のおすすめは、珍しい地元産の高級魚トガリエビス。キンメダイに似た、脂ののった甘味のある白身を、刺身と湯引きで頂いた。食事に合わせるのは都内のラグジュアリーホテルで20年以上の経験を持つバーマネージャーの井崎宇太郎氏が島の文化や歴史にちなんだオリジナルカクテル。ここにしかない、ここだからこそできるものを提供したいと、この島に赴任してから、宮古の人たちとのコミュニケーションを何よりも大事にして、例えば地元の祭りに積極的に参加したりして、島になじむことで、アイデアが溢れてきたという。

沖縄の歴史や文化からインスピレーションを受けたインテリア。
沖縄の歴史や文化からインスピレーションを受けたインテリア。
朝食は、ヴィーガンやグルテンフリーにも対応したビュッフェのほか、アメリカンブレックファーストや和朝食などもオーダーできる。
朝食は、ヴィーガンやグルテンフリーにも対応したビュッフェのほか、アメリカンブレックファーストや和朝食などもオーダーできる。

朝食がまた素晴らしかった。オーセンティックイタリアンダイニング「NAGI(ナギ)」は、焼きたてのパンやデザート、新鮮な野菜やフルーツが並ぶビュッフェから、地元の食材をふんだんに使った和定食まで、ヴィーガンやグルテンフリーのラインアップも充実。細部までこだわった料理に、宮古ブルーの穏やかな海を一望するロケーションと一流のサービスが加わり、まさに楽園の食卓だ。

ランチは、プールサイドバー「ユクウ(YUKUU)」でクラブハウスサンドを注文。食べやすいサイズにカットされているのがうれしい。
ランチは、プールサイドバー「ユクウ(YUKUU)」でクラブハウスサンドを注文。食べやすいサイズにカットされているのがうれしい。

琉球のサンクチュアリで受ける癒しのセラピー

長寿で知られる沖縄の伝統療法を取り入れたトリートメントを提供する「Asaya Spa(アサヤ スパ)」。
長寿で知られる沖縄の伝統療法を取り入れたトリートメントを提供する「Asaya Spa(アサヤ スパ)」。

極めつけがAsaya Spa(アサヤ スパ)。開放感あふれる贅沢なスペースのスパルームで、沖縄の伝統療法を取り入れたオリジナルのトリートメントが受けられる。最初にオイルを選ぶために、5枚ほど並べられたタロットのようなカードの中から2枚を選ぶのだが、それが今の自分の気分や体調をそのまま表していて正直驚いた。「不思議と皆さんぴったりなものを選ばれるんですよ」とのことだが、自身の身体が求めているオイルを使ったマッサージは至極の癒し体験だった。

スパのコースは地元で採れた天然ハーブとハーブソルトを入れた足湯で始まる。
スパのコースは地元で採れた天然ハーブとハーブソルトを入れた足湯で始まる。

マネージング ディレクターに、イェール大学の環境科学の修士号を持つ中山典子氏が就任したということで、1時間ほど話す機会があった。話によるとウミガメにすっかり魅了されて、紆余曲折を乗り越え、念願かなって現在のポジションに就いたそうだが、このホテルには適任だと感心した。世界中の海の環境に精通し、なによりもカメが生息する美しい海を守ろうとする意識が高く、それも本気だ。大きなリゾート施設がやってくると、そこの環境が変わってしまうことも多いが、ローズウッド宮古島の場合は、むしろ魅力が増しそうだ。

イタリアン「NAGI」のテラスから望むノスタルジックな夕陽。
イタリアン「NAGI」のテラスから望むノスタルジックな夕陽。

なんとも名残り惜しい滞在。なによりも宮古島の自然が素晴らしく、それにローズウッドが考えるウルトララグジュアリーが重ね合わさることで、最高の滞在になる。再訪を願うばかりだ。

ローズウッド宮古島

沖縄県宮古島市平良荷川取1068-1

Tel./0980-79-8998

料金/1室1泊202,400円~(2名1室利用)※2025年4月現在

https://www.rosewoodhotels.com/jp/miyakojima/

Photos: Courtesy of ROSEWOOD MIYAKOJIMA Text: Yuka Kumano Editor: Mayumi Numao

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