どうやって計算するか覚えてる？「9−4×3+4」→正しく計算できる？

実はこの計算問題、素直に解いていくと小学生には解けず、中学生には解ける問題になっています。

しかし、不思議なことに、ある工夫をすることで小学生にも解けるようになるのです。どんな工夫をすると計算が簡単になるのか考えながら解いてみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
9−4×3+4

まずはしっかりと計算順序を確認しておきましょう。

この問題の答えは「1」です。

掛け算と引き算、足し算が混じっているので計算順序を整理しなければいけませんね。

＜正しい計算順序＞
・掛け算と割り算→足し算と引き算
※掛け算だけの計算、足し算だけの計算の場合は交換法則と結合法則を利用することで計算順序を自由に変えることができる。

では計算を進めていきましょう。

9−4×3+4
=9−12+4

「9−12」の計算結果は負の数になってしまいます。負の数は中学校の数学で習うため、小学校で習う算数の範囲では計算できません。

しかし、ここから交換法則を使って工夫することで、さらに計算を進めることができます。

＜交換法則＞
計算する数を入れ替えても結果は同じになるという法則。
a+b=b+a

※足し算のみに適用できる。

この問題で交換法則を利用するためには、足し算だけの形に直す必要があります。−12を+(−12)として計算順序を入れ替え、「9+4」を先に計算するようにしましょう。

9−12+4
=9+(−12)+4
=9+4+(−12)
=13+(−12)
=13−12
=1

この計算方法ならば、答えが負の数になることはないので、小学生でも計算することができますね。

計算順序の基本は、掛け算と割り算→足し算と引き算の流れでした。

さらに交換法則をうまく使うことで、本来負の数が発生するはずの手順を回避することができました。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。

文（編集）：うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。

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