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どうやって計算するか覚えてる?「250×0.2+500」→正しく計算できる?

  • 2025.5.4
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今回は、小数の掛け算が含まれた計算問題にチャレンジです。

最近小数の掛け算をした覚えがないという人は、計算方法があいまいになっている可能性も…。

今回の問題を通して、小数の掛け算の計算ルールを復習してみましょう。

問題

次の計算をしなさい。
250×0.2+500

解答

正解は、「550」です。

1000と答えてしまった人は、小数の掛け算がうまくできなかった可能性が高いでしょう。

次の「ポイント」で、小数の掛け算の計算ルールを復習しつつ、正しい計算過程を確認してみましょう。

ポイント

今回の問題のポイントは、「答えの小数点の位置」です。

まず、小数の掛け算の計算ルールを確認しておきましょう。

<小数の掛け算の計算ルール>

ステップ1.掛けられる数と掛ける数、どちらも整数になるまで小数点を右に動かす
ステップ2.(ステップ1でできた)整数の掛け算をする
ステップ3.ステップ1で小数点を右にずらした桁数の合計分、ステップ2の答えの小数点を左にずらす

ちょっとややこしく見えますが、実際に計算をしてみるとそこまで難しくはありません。

では、このルールで「250×0.2」の部分(小数の掛け算)を計算してみましょう。

250×0.2+500

まず、掛ける数の0.2を整数にするため、小数点を右に1桁分動かします。掛けられる数の250は整数なので、小数点を動かす必要はありません(ステップ1)。

こうしてできた「250×2」を計算して500という答えになります(ステップ2)。このとき、500は小数点以下の0が省略されている形であると考え、500を500.0という形に直しておきます。

最後に、ステップ1で小数点を右に動かしたのは1桁分だけなので、500.0の小数点を左に1桁だけずらします(ステップ3)。

500.0→50.0

50.0の小数点以下の0は省略できるので、250×0.2=50となります。

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これで、小数の掛け算が終わりました。あとは500と足すだけで答えが出ます。

  250×0.2+500
=50+500
=550

もっと数学的に計算してみよう

小数の掛け算の計算ルールは、10の倍数を使って説明することができます。

ステップ1とステップ2では、小数の掛け算を整数の掛け算に直して計算しました。これは、元の式の数が整数になるまで10の倍数を掛け、計算しているということです。

また、最終的には式の意味が変わらないようにしたいので、最後に10の倍数で割って「最初の10の倍数の掛け算」を打ち消す必要があります(この打ち消す計算が、ステップ3の小数点の左移動に該当します)。

「250×0.2」でいえば、次のような計算過程を経て答えを出していることになります。

  250×0.2
=250×0.2×10÷10  ←×10で0.2を整数にしつつ、式の意味が変わらないように÷10をする
=250×2÷10
=500÷10
=50

10の倍数を掛けることを小数点の右移動、10の倍数で割ることを小数点の左移動で表現したのが、先に紹介した計算ルールです。

まとめ

小数の掛け算の計算ルール、思い出せたでしょうか。

小数点の移動をして掛け算をするというところまでは覚えていても、左移動なのか右移動なのかを忘れてしまうと、答えが違ってしまいます。「小数の掛け算は10の倍数で掛けた分を後で割って戻している」という計算ルールの背景を理解しておくと、小数点を移動する方向も覚えやすくなります。

なお、小数の割り算では割られる数にも割る数にも同じ10の倍数を掛けてから答えを出すため、「小数点を左移動する」というステップはありません。

小数の掛け算と割り算は計算ルールを混同しやすいので、注意してください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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