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スマホ使用時は注意「ストレートネック」が引き起こす“症状”とは?整形外科医が説く健康上のリスク&予防策

  • 2025.3.20
ストレートネックとは?(画像はイメージ)

近年、「ストレートネック」という言葉を聞くようになった人は多いと思います。ストレートネットは、スマホやパソコンといった電子機器を長時間使用することが原因で、首の骨が真っすぐになった状態を指しますが、どのような症状を引き起こすのでしょうか。ストレートネックが原因で起きる症状や予防策などについて、整形外科医の長田夏哉さんに教えていただきました。

ストレートネックで首への負担が増加

Q.そもそも、「ストレートネック」とはどのような状態のことを指すのでしょうか。原因も含めて教えてください。

長田さん「本来、首に位置する背骨というのは、緩やかなカーブを描いているのが正常な姿です。ところが、近年は主にデスクワークやスマホの使用などが原因で、物を見るときに首の骨が真っすぐな状態になる人が多くなっています。このような、首の骨が真っすぐな状態のことを『ストレートネック』といいます。

首の骨が真っすぐになり、頭が前に突き出てしまう姿勢になると、頭を支える首の負担がより大きくなってしまいます。成人であれば頭の重さは4~6キロほどですが、ストレートネックの状態で頭を傾けると、首に対する負担がさらに増してしまうのです。

もちろん、姿勢をすぐに正せば、首の骨のカーブはすぐに元に戻りますが、ストレートネックの人は、頭が前に突き出ている姿勢になっているのを意識していません。無意識のまま、首に負担がかかる姿勢が長く続くと、首や頭の周辺の筋肉や神経はもちろんのこと、重症化すると全身にさまざまな不調を来す可能性があります」

Q.では「ストレートネック」になった場合、具体的にどのような症状が現れるのでしょうか。整形外科を受診する目安はありますか。

長田さん「ストレートネックの人は肩こりや頭痛、倦怠(けんたい)感など、さまざまな体の不調を来す可能性があるといわれています。また、猫背や巻き肩などの姿勢不良を併発することで、全身に違和感や痛みなどが現れることもあります。

医療機関を受診する目安は、日常生活に支障を来すほど痛みや違和感があったり、長期間不調が治まらなかったりする場合などです。ストレートネックに限らず、首の痛みは重篤な病気が潜んでいる可能性もあるため、痛みが続いて気になる場合は早めに医療機関を受診した方が良いかもしれませんね」

Q.「ストレートネック」は完治させることは難しいのでしょうか。医療機関における治療方法や日常生活での予防策はありますか。

長田さん「ストレートネックの原因の多くは、頭の位置や姿勢不良です。そのため、姿勢を正したりストレッチをしたりすることで、軽度のストレートネックであれば緩和させることが可能です。

まず、スマホやタブレット、パソコンなどを見るときは、なるべくうつむく姿勢を避けるようにしましょう。うつむく姿勢は頭が前に出てしまう姿勢につながりやすいのですが、ディスプレーを高くするだけでもうつむく姿勢になるのを減らすことができるようになります。

また、背もたれのある椅子に座り、首の後ろで手を組んで後ろに体重をかけるといった、首や肩のストレッチをするのも良いですね。

このようなセルフケアが効果がなく医療機関を受診した場合、リハビリなどの理学療法をはじめ、服薬や外用薬、温熱療法などさまざまな方法を使い分けながら治療をすることになります」

* * *

ストレートネックになると、本来の頭の重さの数倍の負担が首にかかるということです。「もしかしたらストレートネックかも」と思った場合は、負担にならないような姿勢や習慣を心掛けることが重要ですね。

オトナンサー編集部

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