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【セックスレス AND THE CITY -女たちの告白-】レス解消には「酒」?反対派、賛成派の生々しい体験談

  • 2024.7.24

日本では半数以上の夫婦が陥っているといわれるセックスレス。レスになった時の対処法もさまざまですが、証券会社に勤務する真由美さん(仮名、46歳)は、夫婦で飲酒をする習慣を持ったことでレスが解消したそう。しかしホテルの受付事務のパートをしている美佐さん(仮名、39歳)の場合には「飲酒でレスは解決しなかった」どころか予期せぬトラブルに見舞われたといいます。

■2人きりの部屋で大好きなワインを飲んでレス解消

真由美さんと美佐さんは、同じタワーマンションの別階に住むママ友。ともに小学校2年生の息子がおり、自治体のお花見やハロウィンなどのイベントを企画する親しい間柄です。
真由美さんと2歳年上の夫・友哉さん(仮名、48歳)は、オフィスこそ違いますが同じ証券会社の同僚。
「もともとは同期入社で彼は浪人をしていたので2歳年上。私は資産運用アドバイザーとして働いた後、産休・育休取得後に経理部に異動しました」。
出産後およそ2年間ほどはセックスレスだったという真由美さん。第二子の妊活をしようと試みたところ、性交渉が完遂できなかったといいます。
「基礎体温をつけてタイミング法を試したのですが、子供が寝て、さあキスをしようとしたら顔が近すぎて私が照れて爆笑してしまって。お互い40と42のデリケートなお年頃だったので、笑ったり照れたりしているうちに萎えてしまいました」。
人工授精や体外受精という選択肢はそもそも考えていなかったそう。
「私も夫も仕事が好きで『絶対に2人は子供がほしい』というモチベーションはなく、『自然に授かったら産もう』というスタンスでした」。

とはいえ「やるだけのことはやってみよう」と思った真由美さんは、マンションの中にあるゲストルームに大好きなワインを持ち込んで2人きりの時間を作ることを思いついたそうです。
「今住んでいるマンションには、友人や親族などが宿泊できるゲストルームが設けられています。25階にある部屋は景色がよく5000円で宿泊できるので、ホテルに行くよりお手軽。もちろん同じ建物内とはいえ飲酒もするので、子供を一人にしておくわけにはいきません。夜間キッズシッターに頼んで子供を見てもらったり、都合がつけば近隣に住む実姉夫婦に預けたりしていました」。
基礎体温を計測しつつ性交渉を行うタイミング法は「その日」が直前に判明するため、預け先を探すことが一番大変だったといいます。
「でも『お酒を飲めば勢いでいける』ということが判明しました。もともとワインが大好きですし、ゲストルームにはテレビもあるので、恋人時代に見た懐かしい映画を見ながらムードを作ることで、恥ずかしさも薄まりました」。
セックスレスは無事解消し、月に1、2回のタイミングを取ることができたという真由美さん。
「45歳までは休み休み続けましたが、妊活としては成功しませんでした。でもちょうど息子の中学受験の通塾について考え始める時期で『経済的にも年齢と体力的にもうちは1人でいいか』と思えたので、さほど落ち込みませんでした」。
妊活終了後はゲストルームに行かなくなり、1年ほどセックスレス状態が続いているそうです。
「とはいえ、子供も大きくなり私たちも更年期。あとは夫婦のテンション次第かなと思います。このままでもお互い気にならなければそれでもいいですし。息子は塾やサッカーの合宿など外泊の機会も増えるので、その気があれば今度は夫婦2人で旅行してまたいいワインを飲んでスキンシップを図ってみようと思います」。

■お酒の弱い夫が潰れてしまった残念な例も

そんな真由美さんに対し、「うちの場合はお酒は逆効果だった」と話しているのがママ友の美佐さんです。
「我が家は夫も私もお酒は嫌いではないんですが、強くないんですよ。私は若い頃に甘いカクテルを美味しいと思ったくらいで、甘くないものは飲みませんでした。20代の頃に一度、飲み会で上司にからんで失礼なことを言って失敗したことがあって。それからあまり飲まないようにしていました。夫はもっぱらビールで、それもコップ1杯くらいです」。
美佐さんの夫の海斗さん(仮名、38歳)は大手飲料メーカーの社員で、美佐さんはもともと同じメーカー系列の子会社の受付事務をしていました。
「いわゆる合コンで出会ったんですけど、同学年で郷里も近く、アニメや映画の趣味もぴったりで意気投合。清涼飲料水だけでなくお酒も扱っている会社の社員なのに『お酒に弱い』という共通点もありました。デートをする時もお酒を飲まないぶん費用が浮くのでお食事重視。飲んでもお酒は1、2杯だけでした」。
真由美さんと違い、美佐さんは妊活目的ではなかったそう。
「うちは8歳の息子と4歳の娘がいて妊活をしなきゃとは思っていなかったんですけど……。お互いまだ30代なのに長くレスなのは淋しいな、と」。

真由美さんがレスを解消した話を聞いた美佐さんは、真似をしてみようと子供を義実家に預け、夫の誕生日にゲストルームを借りて真由美さんおすすめのワインを持ち込んで「2人飲み会」を開いてみたそうです。しかし結果は、惨敗。
「事前にレス解消が目的だと夫と話し合っていなかったのがいけないのかもしれませんが、全然ダメでした。でも妻が『あなたの誕生日は2人でゲストルームに泊まろう。景色もいいし』と言ったら、だいたい意図は分かりますよね? 本人も『気を遣ってくれてありがとう。子供は母さんがみてくれるって』と言って喜んでいたんですよ」。

ばあばに抱っこされた下の子が泣く声に後ろ髪を引かれつつ、デパ地下で買ったケーキとお惣菜とワインを抱えて、海斗さんの誕生日をお祝いした美佐さん。
「私はお酒を飲むと、楽しくなって羽目を外したり大笑いしたりするほうなんですけど。夫は規定量を超えるとすぐ気分が悪くなるタイプだと初めて知りました。いつもはコップ1、2杯のところを少し多めに飲ませたら、うずくまってトイレで吐くし眠り込むし、もう散々でした」。
翌朝、頭が痛いと早々に自宅に帰った夫の代わりに、散らかったタオルや残り物をゴミ袋に詰めてトイレも軽く掃除した美佐さんは、たまらなく虚しくなったそう。
「ホテルと違って簡単な清掃は義務なので。夫は二日酔いだから仕方ないですけど、どちらかというと不機嫌で義実家に預けられた下の娘も不満顔。もう二度とやらない、と思いました」。

とはいえ「2人飲み」の効果は意外な形で現れ、「ちょっといいワイン」を飲んだ美佐さんはワインの美味しさに目覚めてしまったそうです。
「20代の頃は安いワインしか飲まなかったので、『いいワインって酔うだけじゃなくて味も美味しいんだな』と気が付いてしまって。パートをしている会社の飲み会で、三次会と称して上司と2人でワインバーに行っちゃいました。そこからの記憶は曖昧で、正気に戻ったら48歳の既婚上司とホテルにいました。勢いでワンナイトの関係になっちゃったようで、上司の方も若干頭を抱えていました。人としての好意はありますが恋愛感情はないので『このことは2人の秘密にしよう。お互い酒には気をつけよう』と確認し合って、午前3時にタクシーで自宅に帰りました」。
幸い「飲み会で遅くなるから寝ていて」とメッセージを送っていたこともあり、夫は子供と爆睡していたそう。翌朝、「午前様だったよね、何次会まで行ったんだよ」と渋い顔をされただけで済んだとのことです。
「お酒が夫婦のセックスレスを解消してくれるのは、お互いお酒を飲む習慣のある夫婦に限った話ですよね。うちの場合、トラブルを呼んだだけでした。まぁ自分のせいですけど」。
美佐さんはしばらく禁酒をすることを決めたそうです。

※本記事では、プライバシーに配慮して取材内容に脚色を加えています。

取材・文/星子 編集/根橋明日美

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