クレープのような主食インジェラとは？水代わりに1日中コーヒーを飲むエチオピア

2019.5.16

日本にある色々な国の料理を通して、様々な文化に触れていく「世界の胃袋TRIP」。第13回目となる今回はコーヒー発祥の地とされている有名な国、エチオピアをピックアップします！

「名前は知っているけれど、どこにあるか分からない…」なんて方も多いのでは？エチオピアはアフリカの東部、赤道近くに位置します。アフリカ最長の川、ナイル川の支川となる青ナイル川が流れるのもエチオピアなんです。

以前ご紹介したエジプトでは、日本米が食べられているなど日本人にも親しみやすい食事が多くありましたが、同じアフリカ大陸のエチオピアでは一体どんな料理が食べられるのでしょうか？早速ご紹介します！

目黒から一瞬でアフリカへトリップ！お酒やアフリカンミュージックが楽しめるレストラン

今回伺ったのは、中目黒にあるエチオピア料理専門店「クイーンシーバ」。遠方からもエチオピアの味や、この異国の雰囲気を楽しみに多くの方が足を運ぶ人気店です。お話を聞かせてくれたのは、エチオピア出身のオーナー、ソロモンさん。当日もコーヒー豆を挽きながら（！）色々と教えてくれました。

店内にはエチオピアから仕入れたという照明やラグがたくさん飾られています。日本ではあまり見られないデザインのものが多く、まるでエチオピア現地のバーに遊びに来たような感覚に。

店内にはエチオピアの伝統楽器、マシンコも飾られています。エチオピアの酒場では即興の弾き語りをしながら、店中の皆で楽しく過ごすのだそう。

クイーンシーバでも、実際に生演奏が行われることもあり、お客さん皆でエチオピアンミュージックに体を揺らしてにぎやかなひと時を楽しんでいるのだとか！

ちょっと酸っぱい不思議な国民食、インジェラ

さて、エチオピアのご飯でまず押さえておきたいのが、代表的な主食「インジェラ」。インジェラとは、このお皿の上に大きく広げられたクレープのようなもの。大勢で食事をするエチオピアでは、大皿にインジェラとおかずをのせてそれを囲み、皆でいただきます。

食べる時はインジェラをちょうどいいサイズにちぎり、手を使って具を包むようにいただきます。ひと口食べてみると、フカっとした食感の後に独特の強い酸味が口の中に広がります。肉料理や卵料理などどんなおかずとも相性抜群ですっきりとした味わいです。

このインジェラはイネ科のテフという穀物の粉を水で溶いてから発酵させ、生地を鉄板で数分間蒸し焼きにして作られたもの。発酵期間は約2週間！だからこそ、発酵食品ならではの酸味の効いた味わいを持つのです。この生地の気泡も発酵している証なのだとか。

ちなみに今回インジェラの上にのっていたおかずは、「煮込み3種類（ビーフ、レンズ豆、ホウレンソウ）」と「スクランブルエッグ」。エチオピアの定番メニューは煮込み料理で、味付けも食べやすく優しい味わいのものが多いようです。

大皿に敷かれたインジェラだけでなく、別添えでもいただけます。また、他にもカゴには「ダボ」というエチオピアのパンも添えてあります。クミンやカルダモン、コリアンダーなどのスパイスを小麦粉に加えて発酵、焼き上げたもので、ローストして小麦粉とあわせて作られ、口に運ぶとスパイスがしっかり香ります。味わいは意外にもさっぱりとしていて、こちらもおかず類との相性は◎！

まだまだ味わいたい、エチオピアの味！

他にもぜひオーダーしたいエチオピアフードをご紹介します！エチオピアの串焼き「カバブ」。カバブといえば日本人にも馴染みがある一品のではないでしょうか。どちらも同じ“ローストした料理”を指し、中東地域でよく食べられています。エチオピアのカバブは一般的なチキンだけでなく、ダチョウやヤギもよく食べられます。どの種類もジューシーでクセが少なく、日本人好みの味です。